Overseas
James Iha
2012.09.26 @渋谷CLUB QUATTRO
Writer 山口 智男
初出演となった今年7月のFUJI ROCK FESTIVALから2ヶ月弱で、James Ihaの単独来日公演が実現した。THE SMASHING PUMPKINSの元ギタリスト……いや、そんな肩書きはもう必要ないだろう。日系ということで、ここ日本ではTHE SMASH PUMKINS時代からフロントマンのBilly Corganよりもどうかすると人気があったJamesは、98年にリリースしたソロ・アルバム『Let It Come Down』でセンシティヴなシンガー・ソングライターとしての才能を印象づけ、日本における人気を決定づけた。
今年3月、その『Let It Come Down』から実に14年ぶりにリリースしたソロ第2弾アルバム『Look To The Sky』も新たなファンを巻き込みつつ大きな話題になったが、新作ソロのリリース同様に今回の単独来日公演を待ち焦がれていたファンは多かったにちがいない。

チケットはソールドアウト。ギター、ベース、ドラムス、キーボードという編成のバンドとともにステージに現れ、“ヘイ”と低い声で挨拶したJamesを満員のファンが歓迎した。しかし、それに応え、熱演を……とならず、あくまでもマイ・ペースを崩さず、淡々と、平熱が低そうな演奏で曲を披露していったところがJamesらしいと言うか何と言うか、ファンもそんな彼をじっと見守り、曲が終わるごとに拍手を返す光景はなんとも微笑ましいものだった。そんなJamesが4曲目に演奏した『Let It Come Down』からの「Be Strong Now」に対するファンの熱い反応に気を良くして、曲が終わった瞬間、思わず発した“ワオッ”という声がとても印象に残っている。

その「Be Strong Now」の他にも『Let It Come Down』からの曲をもうちょっと聴きたかったというファンも少なくなかったはずだ。振りかえってみれば、『Let It Come Down』からはその1曲のみでセットリストは1曲目の「Gemini」をはじめ、『Look To The Sky』の収録曲に60年代のガレージ・バンド 風にアレンジしたPATTI SMITH GROUPの「Dancing Barefoot」他、興味深いカヴァーを加えた計13曲。アンコールを含め、1時間強という短めのライヴは、やや物足りなさは残ったものの、Jamesが作る曲が持つ不思議な温もりときらめきという魅力は十二分に堪能できたと思う。我を忘れて熱狂するとか、拳を振り上げシンガロングするとか、そういう類のライヴではなかったけれど、それでもちゃんと伝わる感動はある。
本編のラストを飾る「Speed Of Love」の前には『Look To The Sky』のアメリカ盤に収録されている――日本盤には収録されていない「New Year’s Day」も披露。さらにアンコールではTHE SMASHING PUMPKINS時代、Billyと共作した「Mayonaise」とDavid Bowieの「Rock & Roll With Me」のカヴァーを演奏して、観客を大いに沸かせた。お世辞にもうまいとは言えなかったものの、後者におけるオリジナル曲では決して聴かせなかったJamesの熱唱は、この日のハイライトの1つだったと言ってもいいかもしれない。
頼りなさそうな歌も含め、James Ihaというアーティストのキャラクター込みで、彼が作る音楽を楽しめる人にとっては最高のライヴだったはず。“次が本当に最後の曲です”と言ったとたん、観客から“えー!!”と言われ、困った表情をしながら、まんざらそうでもなかったことを思えば、Jamesも今回の単独来日公演を楽しんだにちがいない。チケットを手に入れることができなかった少なくない数のファンのためにも再来日公演が1日でも早く実現することを願っている。最後に、Jamesの歌に華やかさを加えていたSteve Schiltz(LONGWAVE、HURRICANE BELLS)の饒舌なギター・プレイもこの夜の聴きどころだったことを付け加えておきたい。Jamesの曲が持つきらめきをライヴでも再現できたのは、曲によっては12弦ギターやウクレレも弾いたSchiltzのプレイによるところが大きかったと思う。
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