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LIVE REPORT

Overseas

HOUSE OF PAIN|SUMMER SONIC 2011

2011.08.14 @QVCマリンフィールド&幕張メッセ

Writer 杉浦 薫

88年に結成したカリフォルニアのアイリッシュ系ヒップホップ・グループ。去年はソロとしてもSUMMER SONICに来日し、Santanaとのコラボレーション曲「Put Your Lights On」ではグラミー賞も獲得しているEverlastと、Danny Boy、DJ Lethal(LIMP BIZKITの創設メンバーとしても有名)の3人編成から成り立つ。96年に解散したが、10年に再結成を発表し、満を持しての来日公演がSUMMER SONICだなんて素敵じゃないか。

今回は、ドラム、ベース、キーボード、サポートMCを引き連れたバンド編成。DJのスクラッチとドラムのリズムから始まり、パーカッション、キーボード、ギターと音が足されていき……あれ?この曲はもしかして…?「Apache」だ!06年にDJ SWITH(MAJOR LAZERの一人)がサンプリングした「A Bit Patchy」で再熱した名曲である。ここから2MC編成となり、「Danny Boy, Danny Boy」「Next Episode」へ。Everlastのしゃがれたラップがめちゃくちゃかっこいい。そして、ハードコアなヒップホップ・グループとして知られる彼らが、こんなにもオーガニックなヴァイブスでフュージョン要素もある演奏を披露してくれるとは嬉しい驚き。彼らが90年代にリリースした3枚のアルバムから往年の名曲が次々と披露されていくが、今のHOUSE OF PAINだからこそのアレンジが施された新鮮な曲の一面を垣間見つつ、心地良いグルーヴに包まれる。しかしEverlastが醸し出す雰囲気には終始緊張感が漂っていて、やはり王者の風格を感じさせる。ラストはもちろん、誰もが知っている「Jump Around」だ。ここまでジっと見入っていたフロアが、一斉にヒートアップし、大きくジャンプして応戦した。

現在新作を制作中とのことだが、益々渋味と熟練性を増していくHOUSE OF PAINがどのような作品を聴かせてくれるのか?とても楽しみだ。

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