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DISC REVIEW

Overseas

2016年05月号掲載

These People

Richard Ashcroft

『These People』

Release Date : 2016-05-20
Label : OCTAVE

Richard Ashcroftと言っても、若いリスナーは彼がヴォーカリストを務めていたTHE VERVEのストリングスが美しい「Bitter Sweet Symphony」をギリギリ知っているかどうかだと思う。OASISほどの大成功は収めなかったものの、彼が歌えば"これぞ英国"な力強さとメランコリーが同時に味わえるのは間違いない。さて、6年ぶりとなるソロ4作目。トレードマークと言えるストリングスの美しさにエレクトロニックを持ち込んだオケには少々の無理を感じるが、オーケストレーションやピアノといったドラマチックな音像に、やはり彼の声と歌は最高にハマる。目新しさはないものの、Track.3のサビでの声の重ね方のエモさ、今日的なマットなファンクネスを感じさせるTrack.10など新旧の良さがある。(石角 友香)


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90年代を代表するロック・バンド、THE VERVEのフロントマンで、ソロでも活躍するRichard Ashcroftが自身のキャリアから12曲を選曲し、アコースティック・バージョンで収録した今作。コロナ禍でのロックダウン規制が緩和されたタイミングでミュージシャンの結束を取り戻すために始めたこのプロジェクト。曲ごとに最適なアレンジを目指したと思われ、名曲「Bittersweet Symphony」は原曲のストリングスの良さを残しつつ、グッと肩の力の抜けたプロダクション。ソロ・キャリアの最初のヒット「A Song For The Lovers」はオーケストレーションとのコラボが優雅だ。盟友、Liam Gallagherとの念願のデュエットが話題のTrack.4には温かさと熱さがこみ上げる。(石角 友香)


Natural Rebel

昨年はTHE VERVEの名作『Urban Hymns』の20周年記念デラックス・エディションがリリースされ、名曲「Bitter Sweet Symphony」を再び若い世代が知る機会になった。最近ではLiam Gallagherとライヴで共演するなど、90年代ブリットポップの盟友は今も仲のいいところを見せる。前作から約2年ぶりに届けられたソロの5作目は聴き疲れしない大人のロックだ。Richardの声との相性で言うとこれぐらい引いたアクのないブルース&カントリー感はアリかもしれないが、リズムの単調さは否めない。ただ、哀愁と粘りが同居した声が生きるドラマチックな「We All Bleed」などはファンを納得させるだろう。ストリングス・リフが似合う世界観は健在。(石角 友香)


These People

Richard Ashcroftと言っても、若いリスナーは彼がヴォーカリストを務めていたTHE VERVEのストリングスが美しい「Bitter Sweet Symphony」をギリギリ知っているかどうかだと思う。OASISほどの大成功は収めなかったものの、彼が歌えば"これぞ英国"な力強さとメランコリーが同時に味わえるのは間違いない。さて、6年ぶりとなるソロ4作目。トレードマークと言えるストリングスの美しさにエレクトロニックを持ち込んだオケには少々の無理を感じるが、オーケストレーションやピアノといったドラマチックな音像に、やはり彼の声と歌は最高にハマる。目新しさはないものの、Track.3のサビでの声の重ね方のエモさ、今日的なマットなファンクネスを感じさせるTrack.10など新旧の良さがある。(石角 友香)