8月末に開催されたReading festivalにも出演。当初はそこで彼等のパフォーマンスを見る予定は組んでいなかったのだが、たまたま通りすがりに彼等のパフォーマンスを拝見した。そこで驚いたのが彼等の人気の高さ。会場のテントには人が納まりきらなくて、テント外にも人・人・人・・という感じだった。そして彼等のニューアルバム『Streets Of Gold』のジャケットでもお馴染み、彼等のシンボルマークとも言えそうな、両手のひらで輪を作ったポーズを観客がこぞってしていた。
この人気ぶりと話題性をもって彼等の存在は無視できない、ということで彼等のロンドン公演@KOKOでのライヴにお邪魔してきた。

次世代Beastie Boysとも評される、アメリカ・コロラド州発のラップロックデュオ。シングル『Don’t Trust Me』は全米で200万ダウンロードを記録し、MTVビデオミュージックアウォードで「ベストニューアーティスト賞」にもノミネートされるなど、彼等の人気ぶりも納得の実績。日本の女の子からファッションアイコンとしても注目され、人気の高いKaty PerryやKe$haなどといった旬の女性シンガーなどともコラボしていたりと、その活動振りはメジャー級のよう。今年のサマーソニックで待望の初来日をしていたので彼等のパフォーマンスを楽しみにしていた日本のファンも多いのでは？

今夜の会場のKOKOに入ったとたん、いつもとは雰囲気が違うことに気付く。いつも私達が見に行くインディー・ロックのファン層とは、また違う。会場のBGMもBillboardヒットチャートを賑わせている様なメジャーなナンバーに合わせて、観客のみんなは凄くいいノリだった。ライヴ開始前だというのに、会場の熱気と一体感が凄い。
大歓声の中、みんなお待ちかねの3OH!3がいよいよ登場。観客のみんなが一斉に両手を高く上げて、あの手の平で輪っかのポーズをする様が見事にまとまっていた。インスト曲が披露された後にいきなりの人気曲「Starstrukk」の披露で、会場の興奮も凄いことに。メンバーの二人、SeanとNathanielもステージの上で動き回る。ラップやヒップホップ、エレクトロニカが合わさったキャッチーなサウンドは新感覚。続いての「Punk Bitch」はメンバーが観客に輪っかのポーズを煽りながら、歓声の中スタート。重いダークなビートは迫力たっぷり。二人のキレのあるヴォーカルも映える。「Touchin’ on My」は大人気で、イントロから大きな歓声があがった。その後も「Colorado Sunshine」, 「Double Vision」, 「“I’m Not Your Boyfriend」, 「I Can’t Do It Alone」, 「I Can Do Anything」などパワフルでポップなナンバーを,曲の合間に愉快なMCを交えながら一気に披露してくれた。ジャンルを超えたポップな感覚が3OH!3の魅力だと感じずにはいられない。ラストにはこれまた大人気曲「My First Kiss」が披露された。一度聴いたら頭にずっと残るようなポップでキャッチーなメロディとサウンドで、会場の興奮も最高潮になるようだった。アンコールでの最後のナンバー「Don’t Trust Me」まで16曲のたっぷりのセットだったにも関わらず、あっという間に終わったという感じだった。最初から最後までテンションが最高潮な、パワフルなミクスチャーサウンドに元気をいっぱいもらった気がした。