イギリス・ノースヨークシャー出身のインディーロックバンド、ONE NIGHT ONLY。 フロントマンのGeorge Craigは、高級ブランドBurberryの広告塔モデルとしても活躍中で、ロンドンにあるBurberryショップの外壁に彼の写真が大々的に飾られているのを見かける人も多いのでは。またGeorgeはメンズファッションマガジン・GQで、イギリスのベストドレッサー・メンズ部門TOP50の中にも選ばれ、ファッション業界からも注目を集めている。そんな甘いマスクとカリスマ性を持ち合わせるフロントマンを率いるバンドONE NIGHT ONLY。 バンドメンバーの年齢も20歳とその若さにびっくりだが、バンド結成は2003年としっかりとキャリアを積んでいる。

今年8月の約2年ぶりとなるアルバムリリースに先駆けてのUKツアー、ロンドン公演の会場に選ばれたのは、Bush Hallという小さなライヴ・ヴェニュー。約100年前に、ダンスホールとして建てられた建物だけあって、ビクトリアンな雰囲気の残るとても素敵な会場。ステージからすぐの客席にはティーンを中心にした若いファンの子達で埋め尽くされていた。
大大大歓声に包まれてメンバーが登場、新曲の「Forget My Name」でライヴがスタートした。しばらくは歓声が収まらずで、彼等の人気の高さを目の当たりにしたという感じ。続いて前作のアルバムからの「It’s alright」, 「It’s About Time」を披露。「It’s About Time」ではイントロで歓声があがり、中には肩車でステージを見つめる女の子の観客も出現！まだライヴが始まって数曲目なのに会場のボルテージの高さにびっくり。
続いては、「Bring Me Back Down」を披露。少し80’SっぽいサウンドにONE NIGHT ONLYならではのポップなメロディが特徴的。「Start Over」を披露した後、「All I Want」, 「Chemistry」, アルバムに先駆けシングルとなる「Say you don’t want it」と立て続けに新曲を披露してくれた。「All I Want」はエレクトロニックで 爽やかなナンバー。そんな中でもGeorgeのしっかりとした男らしいヴォーカルが映える。「Chemistry」は、80’Sなエレクトロニックサウンドの新曲が多い中でも、美メロでゆったりと聴かせてくれるナンバー。ハリポタ女優Emma WatsonがPVに出演している「Say You Don’t Want it」は日本のファンの皆もすでにチェックしている人も多いのでは。イギリスでもXfmなどのラジオで頻繁にオンエアされていて、人気の高い一曲。会場も終始、大盛り上がりだった。
続いては、正統派インディロックナンバーの「Stay At Home」で、今までの80’Sな新曲から雰囲気がまたがらりと変わる。キュートな曲で、バンドメンバーも観客も一緒に楽しんでいるような雰囲気が伝わってきた。続いて「Anything」, 「Never Be The Same」を披露した後、 これまたイントロが流れただけで会場が沸いた「He’s There」。そしてラスト・ソングは 「Just For Tonight」。この2曲は今夜のライヴで最高の盛り上がりになった。またもや小さなヴェニューにもかかわらず、肩車の観客が出現するほど。一度聴いたら忘れられないようなメロディの良さは、さすがONE NIGHT ONLY。ニューアルバムを聴くのが待ちきれない。

この夏、ONE NIGHT ONLYは8月にReading Lees Festivalにも出演予定。まだ来日公演を敢行していない彼らだが、その日もそう遠くはないかも。若さだけでなく、ヴィジュアルやパフォーマンスの良さもぜひチェックしてほしい。