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HAPPY NEW YEAR!! 2022年が終わり、2023年が幕を開けました。みなさんにとって2022年はどんな年でしたか? そして、どんな音楽と出会いましたか? Skream!では編集部&ライターによる毎年恒例のベスト・ディスクTOP5と総括に加え、16名がそれぞれ"これぞ2022年のトップだ!"と思う曲、アートワーク、ライヴ、アーティスト、ニューカマー、MVも選出。みなさんが様々な観点から2022年を振り返るきっかけになれば幸いです。2023年も素晴らしい音楽と出会えることを願い、良い1年を過ごしましょう!
阿部 仁知
BEST CHART 2022
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振り返ってみるとなかなかチグハグなリストになったようにも思えるが、東京のインディー・レーベル ungulates、その中でも特にdowntとくだらない1日に出会えたのは大きな収穫だった。ライヴ表現と作品性を高いレベルで両立する姿やシーンの内にとどまらない爆発力を見ていても、2023年以降さらに大きな存在になっていくことがありありと想像できる。そしてたくさんの来日公演に足を運ぶことができたのも2022年のとても嬉しかったことだ。1stアルバムから追い続けているBIG THIEF は、延期に次ぐ延期の末待望の初来日公演を果たし、次は中止となったALEX Gの番......。なんてこともここ数年は言えなかったのだから、相変わらず困難は多いのだろうが、素直に2023年を楽しみにできる幸福に今は浸っていたいと思う。
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石角 友香
BEST CHART 2022
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興味の対象が拡大しすぎて単曲だと300は下らないアーティストを聴いたようで(サブスクが教えてくれた)、もはや限りなくベストが横並びだった2022年。中でも先鋭とエヴァーグリーンが共存するBialystocksのあり方と実際の楽曲だけは明らかにヘヴィロテしていた。海外アーティストの来日公演が復活したことも大きく、5月のRobert Glasperに始まり、"フジロック"、Blake Millsらの来日で現代ジャズやネオ・ソウル以降のプレイヤーのレベチ加減に度肝を抜かれることしきり。また、国内の新鋭に東アジアのバンドと共振する存在が増えてきたことも興味深く、従来のインディー・ポップだけでなく、サイケ、フュージョンなど、独自の昇華を見せるバンドの韓国、台湾、タイのバンドとの交流にも引き続き注目したい。
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稲垣 遥
BEST CHART 2022
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まずライヴの現場が、2022年終盤にして収容人数の面でやっともとに戻ってきたことが嬉しく、声出し解禁も含めて2023年の光だなぁと思う今です。そんな流れもあってか、作品も原点回帰的なものが多かったように感じるけれど、中でもらしさを最新型に更新して最高傑作を作った清 竜人さんにはときめき、感動しました。ベスト・アーティストは初来日でも大きな熱狂を巻き起こしたMÅNESKIN。学生時代に夢中だったDOPING PANDAの復活と、彼らの魅力がそれを知らなかった人まで伝わり広がったことも嬉しかった。同世代女性としての共感をスカッと消化してくれるおとぼけビ~バ~は、新作もMVも痛快で両方選ばせていただきました。割り切れないこともまだある世の中だけれど、それらをぶっ飛ばしてくれるのはやっぱり音楽でした。
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真貝 聡
BEST CHART 2022
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ドラマ"anone"で好きなセリフがある。"人は、手に入ったものじゃなくて、手に入らなかったものでできてるんだもんね"。田中裕子演じる林田亜乃音がいなくなった娘を思いながら発した言葉だ。2022年に聴いた、個人的に心を奪われた楽曲を並べていくと、面白い発見があった。奇妙礼太郎さんの「かすみ草」、藤井 風さんの「旅路」、槇原敬之さんの「東京DAYS」など、どれも郷愁に駆られる歌詞やメロディが特徴で"あぁ......こんなにも自分には、過去に大事なものや人があったんだな"と改めて思う。心に残ったライヴもそうだ。MOROHAの武道館公演で一番刺さったのが「拝啓、MCアフロ様」。通り過ぎていった景色、場所、人......それらと再び出会えるのが音楽の魅力だよね、と再確認した2022年でした。
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菅谷 透
BEST CHART 2022
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いつもは主に姉妹誌の激ロックにて執筆しているメタルヘッズなのですが、2022年はSkream!でも年間ベストを選出することになったため、こちらではざっくりとオルタナ~エレクトロの要素を持ったサウンドを軸にセレクトしました。あらゆるジャンルを攻撃的に昇華したSOUL GLO、ハードコアの文脈からグランジ/シューゲイズを解釈したFLESHWATERなど、刺激的なクロスオーバーが多かったり、また意図せずとも女性Voをチョイスしていたりと、旧来の常識や価値観を吹き飛ばす力強い作品ばかりでした。大規模フェスの実施や海外アーティストの入国緩和など、ライヴ・シーンも活発さを取り戻しつつありますが、まばゆい光と爆音を残したヤナミュー(ヤなことそっとミュート)の現体制ラスト・ライヴが最も心に残っています。
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高橋 美穂
BEST CHART 2022
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すべて、どこかしらで執筆やインタビューに携わった作品。例えばRina Sawayamaは、疲れている時期に聴いていたとか個人的な状況も影響していますが、パッと振り返って出てきたのはこんなジャンルレスなラインナップでした(ベストMVやベスト・ソングは、本当は収録アルバムをベスト・ディスクにも入れたかったものも多数!)。ここ数ヶ月の新作や馴染み深いバンドが目立つのは、素直な心境なのでお許しください。Mirage Collectiveはニューカマー? という感じではありますが、その登場に目が覚める思いがしたので。地元仙台に転居して2年目、リモートながら数年ぶりにインタビューするバンドが多かったり、新しい音楽との出会いもあった2022年。深く感謝しながら、これからも楽しく精進していきます。
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寺地 悠
BEST CHART 2022
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音楽シーンの総括というよりかは、個人的な振り返りを書きます。2022年は社会人3年目(25歳の代)という長い人生の中でのひとつの節目を迎え、音楽を通じて様々なことを考える1年でした。自分のランキング全体に目を通してみると、そうした心境に寄り添うようなミドル・テンポのシューゲイザー、'90sのオルタナ直系の楽曲を主に聴き漁っていた気がします。ベスト・ライヴには、昨年20周年イヤーを迎えたBase Ball Bearの10年ぶりとなる日本武道館公演をチョイス。ラジオ番組"SCHOOL OF LOCK!"をきっかけとして青春をともに過ごしたバンドの晴れ舞台に、目頭を熱くした同世代は自分だけではないはず。そしてベスト・ソング1位は、映画"ONE PIECE FILM RED"の主題歌であるAdoの「新時代」。楽曲の創造性、話題性どれをとってもぶっちぎりのNo.1。
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中尾 佳奈
BEST CHART 2022
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ライヴへの規制が徐々に緩和され、海外アーティストの来日など今までの当たり前を少しずつ取り戻してきた2022年。オールナイト・イベントでお酒片手に自由に踊るフロアを盛り上げたラッキリ(Lucky Kilimanjaro)のステージは、私にとって"取り戻した非日常"を象徴するベスト・ライヴになりました。音楽業界に希望の光が差していく一方、解散や活動休止の発表も多かったように思います。そんななか、解散に向けこの1年を12ヶ月連続リリースで駆け抜けたBiSHをベスト・アーティストに。ベスト・ソングには、活動休止を発表したthe peggiesの楽曲を選出しました。ベスト・ディスクにも通ずるところでは、特に同年代女子のパワーに元気を貰っていた1年だったのかなと思います。次は貰ったパワーを大きな"歓声"で返せる年になりますように!
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蜂須賀 ちなみ
BEST CHART 2022
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wacci「恋だろ」が流行る世の中、捨てたもんじゃないな。ずっと真夜中でいいのに。は音源だけではなくライヴも良かったし、藤井 隆のアルバムはアートワークだけではなく中身も最高だったし、Mrs. GREEN APPLE「ニュー・マイ・ノーマル」もベスト・ソングに入れたかったし、Tele『NEW BORN GHOST』もベスト・ディスクに入れたかったし......結構クロスした内容になっています。完全に個人の好みに振り切ったラインナップですが、我ながらかなりわかりやすく傾向が出ているなと。飛び道具的なものよりも、オーセンティックなものを突き詰めた先にある表現者の凄みみたいなものに改めて強く惹かれている自分がいます。あと、好きなドラマやアニメの主題歌が入っているのも私っぽい。
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藤坂 綾
BEST CHART 2022
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音楽の世界にもだんだんと日常が戻ってきたけれど、新たな音楽へ自ら出会いに行く積極的なアクションはあまり起こさなかった2022年。そんななか、今春に解散するbonobosがとんでもない新作を届けてくれました。リリースのたびに挑戦を続け、常に進化してきた彼らだからこその1枚。作品としてはこれが最後とはいえまだライヴはあるので(ラストは3月の野音)、ぜひ足を運んでほしいという想いと、感謝と敬意を込めてベスト・ディスクをはじめいろいろと。観ていないのでここには挙げていないけど、THE POGOが復活ライヴをやるなどびっくり嬉しい出来事もあった1年。2023年はもっともっと現場へ足を運び、音と人にまみれたいと思います。そして最後に、今年至るところで鳴らされていたすべての音楽に最大級の愛と感謝を贈ります。
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フジジュン
BEST CHART 2022
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今年、CD買ってねぇなぁ~! というのがベスト・ディスクを選んでの正直な感想。配信主流の時代になっても俺たち乙世代は......あ、Z世代じゃなくて、乙(オツ)世代ね。CDやレコードのアートワークや曲順、曲間、捨て曲含めてアルバムってフォーマットを楽しめてたオツな世代だったはずなのに。気がついたら最新盤はCDで購入せず、サブスクやYouTubeで聴いた気になってたなと猛省。しかしながら、"超現場主義"を自負する俺はコロナ禍もライヴ参戦のペースを落とさず。数えてみたら2022年は111本のライヴに参戦! 偉いね、俺。音源だけでなくライヴ観てグッと来たアーティストを中心にセレクトしました。ベスト・アーティストに選んだ男闘呼組の再結成ライヴ、最高だった! 来年こそライヴハウスやフェスにオーディエンスの歓声と三密が戻ってきますように。
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宮﨑 大樹
BEST CHART 2022
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2021年に引き続き、シーンには解散や脱退など暗いニュースが多かったように思う。一方、ライヴでの声出しも一部で解禁されてきて、長い苦境から光明が見えてきたことは救いだった。そんな2022年を象徴するように、突然の解散と鮮やかな新生を遂げてくれたExWHYZ(ex- EMPiRE)の1stアルバムをベスト・ディスクに、再結成(2019年)と再びの解散で諸行無常という世の理を感じさせてくれたNUMBER GIRLをベスト・アーティストに選出した。そのほか、編集や執筆、インタビューで関わったアーティスト/作品を中心にセレクト。多国籍料理のフルコースみたいな選出になったが、どれもオススメなのでぜひチェックしてほしい。2023年は明るいニュースが増えますように!
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山口 哲生
BEST CHART 2022
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いつまで経っても出口はうやむやになったまま。結局のところは自己判断なんでしょうけど、なんだかいまいち釈然としないなぁと思っていたら、1年終わってしまっていたというのが本音な2022年。そんなモヤモヤとした憂鬱な気分にフィットする音楽はないかと、ドリーム・ポップやシューゲイザーのプレイリストを漁る日が多かったこともあり、それが反映されたセレクトになった気がします。ベスト・ディスクの1位に選んだのは、そんなときにたまたま耳にした米カリフォルニアの4人組バンド。調べてもあまり情報が出てこないのですが、90年代USオルタナな感じが私のツボのど真ん中で、"14歳のときに聴いていた音楽が、その後の人生における音楽の好みを決定づける"という話を思い出しました。ベスト・アーティストはメジャー・デビュー30周年に敬意を表して。
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山田 いつき
BEST CHART 2022
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今年はベスト盤を中心に音楽を聴いた1年でした。私は国内音楽市場のCD売上がピークだった1998年に生まれ、CDバブルの崩壊を横目で見ながらCDメディアに耽溺してきた人間です。2000年代初頭はまだまだベスト盤というパッケージが重宝されてましたから(私見です)、自分の音楽原体験のほとんどがベスト盤。当時出会ったポピュラー・ミュージックは今も私の中で燦然と輝いております。ストリーミング配信が主流の現代、フィジカルのベスト盤はどうしても敬遠されがちな印象を受けますが、個人的にはずっと残ってほしい文化のひとつです。昔の話ばかりしていますが今年の音楽シーンもなかなか面白く、リアルタイムで畑中葉子さんやELLEGARDENの新曲が聴けるとは思いませんでした。一夜限りの復活となったブラックビスケッツのステージも良かったですね。
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山本 真由
BEST CHART 2022
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今年は、3年ぶりに開催されたSUMMER SONICをはじめとした大規模フェスや、海外アーティストの来日公演も数多く開催され、ライヴを中心とした音楽シーンの復活が多くの音楽ファンに希望を与えた年となった。すでにRED HOT CHILI PEPPERSやARCTIC MONKEYSなど来年初頭の来日公演ラッシュも決まっており、スケジュール調整やチケット取得に悩まされると共に、嬉しい悲鳴を上げている方々も多いのでは。また、SNSや動画サイトなどから90年代~2000年前後の楽曲がリバイバル・ヒットするムーブメントもあり、幅広い世代で共通の音楽を楽しめるような流れも良かった。音楽の楽しみ方も多様化する近年、来年はさらに嬉しいニュースが増えることを願う。
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吉羽 さおり
BEST CHART 2022
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ライヴが復活し徐々に制限が緩和されて、満員の会場や声出しなど、以前の姿を取り戻す1歩目となった2022年。下半期は海外アーティストの公演が増え、個人的には11月のQUICKSAND来日、最高のギターに痺れました。今回は全体的に高いエモーションのある人力のクリエイティヴという点で選出しました。SEKAI NO OWARI「Habit」を監督した池田大氏に話を聞く機会があったが、話題となったあのダンスをメンバーはもちろん監督自身も数ヶ月前からレッスンをして作り上げたこだわりぶり。ベスト・アートワークは、毎回パッケージにこだわる04 Limited Sazabysを。シングル『SEED』はダウンロードカードを封入した缶(詰)仕様だったが、今回はアルバムながら通常盤を1,000円(税込)でリリース。作品を手にとって楽しんでほしいという血と汗と涙が詰まった創意工夫の結晶となっている。
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