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90年代、“オルタナティヴ”の象徴のひとつとしてシーンを席巻したバンド、THE SMASHING PUMPKINS。そんな彼らに夢を見た人なら、この新作をどう受け取るだろうか?5年振り通算7枚目の新作『Oceania』は、まさにスマパンらしい王道から未開の地を切り開くような実験まで詰め込まれた、果敢な意欲作となっている。Track.1「Quasar」やTrack.2「Panopticon」はヘヴィでアグレッシヴなギター・リフが炸裂すれば、Track.6「One Diamond, One Heart」ではエレクトロの打ち込み主体で繊細な叙情詩を奏でる。そして圧巻はタイトル・トラックとなった「Oceania」の約9分間に及ぶ壮大なロックンロールだ。これまでのスマパンを裏切りながらも、新たな領域へ踏み込んだ世界が拡がっている。スマパン……というかBilly Corganは紆余曲折を繰り返しながらもチャレンジ精神を失っていない。感動的だ。(伊藤 洋輔)

[EMI MUSIC JAPAN] TOCP-71294 \2,500(税込)
2012.6.20 ON SALE

1988年、Billy CorganとJames Ihaを中心にシカゴで結成。通称“スマパン”。全世界通算アルバム売上は3000万枚超、2000年までにグラミー賞に10度のノミネート、4枚のアルバムがプラチナムに認定されるなど、オルタナティヴ・ロックを代表するバンドである。オリジナル・メンバーは、Billy Corgan (Vo&Gt)、James Iha (Gt)、D'arcy Wretzky (Ba)、Jimmy Chamberlin (Dr)。 1991年にデビュー・アルバム『Gish』をリリース。1作目にして売上100万枚を超え、NIRVANA等とともにオルタナ・ロックを巨大なムーヴメントへと成長させる。
1993年、バンドの代表曲のひとつである「Today」を収録した2ndアルバム『Siamese Dream』を発売。全米アルバム・チャート初登場10位、全世界売上500万枚超を記録し、名実ともにトップ・バンドの仲間入りを果たす。 1995年、3rdアルバム『Mellon Collie And The Infinite Sadness』をリリース。全世界で1000万枚を突破し、グラミー賞も受賞。また、タイム誌による“年間ベストアルバム”に選ばれるなど、音楽的に高い評価を得る。 その後、1998年に4thアルバム『Adore』、2000年には5thアルバム『Machina/The Machines Of God』などの話題作をリリースしたが、2000年5月、突然の解散を宣言し、ワールド・ツアーを敢行後、12月に解散を遂げる。 その後BillyとJimmyは新バンド“ZWAN”を結成。2003年1月、デビュー・アルバム『Mary Star Of The Sea』をリリースし、ワールド・ツアーを行った後、早くも解散する。
2004年4月、Billyはソロ・アーティストとして、ライヴやレコーディングを開始。2005年6月にアルバム『The Future Embrace』を発表し、ワールド・ツアーを行った。2006年4月、BillyはTHE SMASHING PUMPKINS再結成を宣言、2007年に6作目のアルバム『Zeitgeist』で復活を遂げ、2010年8月には10年ぶりの来日公演も果たした。(SUMMER SONIC 2010に加え、東京での2夜連続追加公演を行った。)
そして、2012年。新メンバーを迎えたバンドはワールド・ツアーを行っており、5年振りとなる待望の新作『Oseania』がリリースされる。
[Members]
Billy Corgan (Vo&Gt)
Jeff Schroeder (Gt)
Nicole Fiorentino (Ba)
Mike Byrne (Dr)
THE SMASHING
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[2012.01.14 UPDATE]