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UK ROCKs, Japanease ROCKs ライブレポート

RPA & THE UNITED NATIONS OF SOUND特集!

Richard Ashcroftインタビュー!

「自分がいいものを作っている、自分が思い描いていた通りの音楽を作っているという喜びが俺を突き動かしている。」


またもやあっけなく幕を閉じたTHE VERVEのフロントマンRichard Ashcroftが、新たなプロジェクトを始動した。しかも、アメリカでHIP HOPのフォーマットを大胆に取り入れたこのアルバムは多くの人々に驚きをもたらすだろう。そして、これまでにないほど前向きで力強い彼の歌声にも。このインタビューからも、Richard Ashcroftがこのプロジェクトにとてもポジティヴに挑んだことが分かるはずだ。

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RPA AND THE UNITED NATIONS OF SOUND
『The United Nations Of Sound』

EMI MUSIC JAPAN
TOCP-66939 2,500 円(税込)
2010. 7. 21 ON SALE


THE VERVE「Love Is Noise」を髣髴させるハイトーン・コーラスとストリングスで始まり、まさにブリット・ポップなシンガロング・メロディに載せて「ARE YOU READY?(覚悟はいいか?)」と何度も呼びかける「Are You Ready」から始まるRichard Ashcroftの新プロジェクト、RPA & THE UNITED NATIONS OF SOUNDのアルバム『The United Nations Of Sound 』。
まずは、この驚くほど直球の名前を持つバンドのメンバーから紹介しておこう。Richard Ashcroft を筆頭に、Sreve Wyreman(Gt) 、Paul “DW” Wright (Ba)、Reggie Dozier(engineer)、Derrick Wright(Dr) の五人組。

この新プロジェクトの音楽的テーマは明快過ぎるほどに明快。アメリカであり、HIP HOPだ。あのRichard Ashcroftがこんな変化を遂げたことには、誰もが驚くことになるだろう。
Richard Ashcroft が何故、アメリカを目指したのか。そこに何があったのか。申し訳ないが、その詳細は分からない。ただ、THE VERVE再結成からアルバム『Forth』リリース、そして三度目の解散といった過程の中で、Richard Ashcroftがまたもや傷を負い、新たな道を模索したことは間違いなく、その結果辿り着いたのがアメリカだったというわけだ。

もちろん、THE VERVE再結成時の来日インタビューでもNasやJay-Zをフェイバリットに挙げているように、兆しがなかったわけではない。そして、実際この作品のプロデューサーには、Jay-ZやCOMMONのプロデュースでも知られるNo I.D.を起用し、HIP HOPのアプローチを大胆に採用しているところが特徴だ。 LED ZEPPELIN的アプローチのブルース・ロックを再構築したような「How Deep Is Your Man」では、そのNo I.D.について歌われている。“窮地に陥っている時に、誰が俺の為に道を拓いてくれるのか” Richard Ashcroftが見つけた答えが、このアルバムだと言っていいだろう。

しかし、このプロジェクトの面白いところは、そういう新しいアプローチに挑みながらも、最終的にはRichard Ashcroftというミュージシャンの個性が溢れ出ているクラシカルで力強いロック・アルバムに仕上がっているということだろう。「Born Again」や「Beatitude」「Royal Highness」のようにアップ・テンポなビートを持つ楽曲も、まるでBruce Springsteen が歌うアメリカン・ロックのようなダイナミズムに溢れている。
そう、このアルバムを聴いて最初に思い浮かんだのは、Bruce Springsteenというアメリカへの愛情ゆえに闘争心剥き出しの歌を声高に歌うロックンローラーだった。Bruce Springsteenは、日和見主義者の何倍も優しい歌を歌うアーティストだ。
そして、Richard Ashcroftもまた、人間への愛憎を込めながらも、様々な形で真摯に愛を歌ってきた。しかし、これほど力強く、直接的なメッセージ性を持ったアルバムはこれまでなかったと思う。
Sreve Wyremanによるアメリカンなギターは時として大仰ですらあるし、そのサウンド・プロダクションは時として大時代的ですらある。だが、そうした感覚も含めて、Richard Ashcroft という過剰な人間をよく体現しているし、今の時代に対しての彼なりのカウンターとなっていると思う。

ポップ・ミュージックがどんどんフラットになり、大きなドラマや力強さよりも細分化された個々のアプローチの面白みに接近していく中で、90年代にロックが保持していたドラマディックなエネルギーを作り出した当事者の一人として、このアルバムはとても雄弁だ。このアルバムが実際にどういう届き方をするのかは別問題として、少なくとも、この音楽はポップ愛好家の間で愛されればいいというレベルでは生み出されていない。
Richard Ashcroftの歌が持つエネルギーがこれだけ充実している作品は、少なくともソロ作品にはなかった。アメリカという避けがたい他者と接し、新たなアウトプットを獲得したことで力強さを取り戻したのだろう。

HIP HOP マナーのハードなトラック「America」で歌われるように、この男はロンドンにも東京にもアメリカにも「Same Pain / Same Joy / Same Sound(同じ痛み、同じ喜び、同じ音)」があることを信じ、探し回っているのだ。
このアルバムで、Richard Ashcroftは音楽という宗教への信仰を大胆に宣言しているとも言える。
こう書くと、カリスマやヒーローに自己を投影し、救いを求めるような態度がまず思い浮かんでしまう。ロックはそこから逃れられないし、そこに魅力があるのも確かだけれど、そういう意味での音楽が持つ宗教性に関しては、個人的には距離を置きたいタイプである。
ただ、人間が信仰を必要とし、そこに常に音楽が寄り添ってきたのも事実だ。
傷つきながらも音楽に寄り添い、音楽に身を委ねることによって得られる高揚感そのものを歌にする。キリストと同じように、世界中に福音をもたらすことができる世界共通言語としての音楽の力そのものへの信仰。アメリカは、それを描き出す為の対象でしかない。この男が歌うのはいつもと変わらないソウル・ミュージックだし、このアルバムは、まさにRichard Ashcroft自身のドキュメンタリーだと言える。

アルバム終盤、「Glory」で“お前のお陰で、古い殻から抜け出せたんじゃないかと思うんだ” とハレルヤを繰り返し歌った後に続く、もっともR&B 色の強い「Life Can Be So Beautiful」の美しさを聴いてもらいたい。そうすれば、この曲が「Life Is So Beautiful」でも「I Want So Beautiful Life」でもないことに、この男の意志の強さを感じるはずだ。

それでもこれまでとは違う新しい力強さがここに感じられる。それはきっと新しいバンドでのチャレンジに対する高揚感もあるだろう。だが、例えばASHが再び音楽が持つ力をもう一度取り戻したいと願い、新たなチャレンジによって自らのアイデンティティを示してみせたのと同じように、この新たなプロジェクトにもある種の時代性と世代感覚があるのだと思う。

確かに、90年代のような熱狂はもうやってこないかもしれないし、今の音楽が90年代よりもつまらないなんて、微塵も思わない。だが、あの熱狂は確かに僕達の記憶に、ロックの歴史に刻まれている。
Richard Ashcroft は、もう一度あの熱を取り戻そうと願うことで、何かを変革しようとしている。その試みにこそ、90年代の熱狂を彩ったアーティストであり、年輪を重ねた人間Richard Ashcroftとしての主張があるのだと思う。一瞬でも世界を一つにできる音楽の力を、彼は頑なに信じている。そんな幻想に浮かれることにも、音楽の力はあるんじゃないのかな。さながら、殉教者や吟遊詩人のような歌詞とともに、この力強いアルバムを聴きながら、そんなことを感じる。

考えてみると、ここまで世代を意識させられる音楽の聴き方は、しばらくなかった。いや、僕がそういう聴き方をしてこなかったというだけかもしれないし、例えば80年代には僕のリアルタイムはなかったということもあるのかもしれない。ただ、00年代にOASISを聴いてこんな力強い意志を感じただろうか。THE VERVEの『Forth』を聴いて、その音楽的クオリティとは別に、そんな主張を読み取れただろうか。答えは、否だ。
もしかしたら、暑苦しいおじさんの説教かもしれない。でも、それでもいいと思う。新たな世代が築き上げていく新たな音世界の面白さだけではなく、90年代を生き抜いた世代が何かを示そうとするその力は、この2010年のトピックの一つだと思うし、そういう意味でも、このアルバムは興味深い。まあ、これは本稿からズレていくだけの話だし、文字数も少なくなってきたから、ここで止めておこう。
人間はあいも変わらず、弱い存在で、その弱さを知るがゆえに、人間は強い。

その強さも弱さもさらけ出しながら、Richard Ashcroftという詩人は、人生はとても美しいものに“ できる” と歌う。その確信から、この男の音楽は産み落とされ、世界中に向けて歌われる。THE UNITED NATIONS OF SOUNDというあまりにもストレートに大風呂敷を広げたバンド名もアルバムを聴き終えれば、このバンドにはピッタリだと分かるはずだ。(佐々木健治)
  • ATLAS SOUND

    1st solo album
    『Alone With Everybody』(2000年)

    元THE VERVEのヴォーカリスト、Richardの待望のソロ・デビュー・アルバム。
  • YPPAH

    2nd solo album
    『Human Conditions』(2002年)

    THE VERVE解散後、2作目となるソロ作。
  • Ulrich Schnauss

    3rd solo album
    『Keys To The World』(2006年)

    ブリットポップのスターから、渋みを増したSSWへ。ソロ3作目。


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RPA & THE UNITED NATIONS OF SOUND特集 | Skream! SPECIAL



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