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LIVE REPORT

Japanese

SHIT HAPPENING

Skream! マガジン 2018年05月号掲載

2018.03.28 @渋谷TSUTAYA O-WEST

吉羽 さおり

アルバム『Stargazer』のリリース・ツアー・ファイナルが、渋谷TSUTAYA O-WESTで行われた。ここは、2016年10月に"活動休止 TOUR~DEPARTURE~FINAL ONEMAN"を行った場所でもある。約1年の休止期間を経て、昨年末には"復活ワンマンツアー~Reload~"を開催し、各地のファンとシーン復帰を祝ったが、正真正銘の"復活"は新たなアルバム『Stargazer』を生み出し、ツアーをすることだろう。一度終止符を打った場所で新作のツアー・ファイナルを迎える意味合いは、バンドにとって大きい。その背景を考えると、復活ライヴのときよりアンサンブルの精度を増しながらも、全体的にエモさ全開だった理由もわかる。
 

「Photograph」から始まり、「Fragile」、「Train」と勢いのある曲を連投してフロアの温度を上げると、フロントマン 小野﨑建太(Vo/Gt)が"こんばんは、SHIT HAPPENINGです。愛してるぜ! ......なかなか言わないことを言ってしまった"とさらにテンション高くフロアを盛り上げる。そしてこのツアーを走ってきて、自分たちで作品を作ってツアーをすることが、どれだけ大事なことかがわかったと語る。"みんなと会えない時間に、いろんなことを考えさせられた。そういう想いで作った曲たちだ"(小野﨑)と、ライヴ前半はアルバム『Stargazer』の曲を中心に進んでいく。バンドを休止していた間にも、メンバーはそれぞれ自分のスキルを磨いてきたという。改めて4人で集まったときのバンド・サウンドは確実にバージョン・アップした。フィジカルな改革はもちろん、それぞれがSHIT HAPPENINGについて考えたことも大きく作用しているだろう。高校時代の友人同士でスタートし、好きな音楽、バンドをしながら4人で過ごしてきた時間の尊さや密度の高さは、観ているファンや私たちには計り知れないし不可侵でもあるけれど、その音を聴けば、彼らがこのバンド、そして音楽をいかに大事にしているかがよくわかる。「Never ending circle」や、1stアルバム『THIS MEMORY TO ME...』収録曲など、後半は初期のころの曲も多く披露した。演奏はタフになったが、当時の青臭くキラキラとした感性はそのままに表現した曲でフロアの興奮も高まり、シンガロングが起きる。新たな曲はもちろん、ファンにとっては自分の青春時代と並走してきた曲でもあり、自然と歌声にも熱を帯びる。ステージとフロアの一体感が心地よい。ちなみにこの日、小野﨑はわけあっていつも使っているギターではなくて、高校時代にお金を貯めて買ったギターを使用。バンドとしてキャリアを重ねてきた今、当時に作った曲を当時買った思い入れのあるギターでプレイしているのは、なんとも感慨深いという。そんな回想から青春時代の想いが湧き上がってきたのか熱く語る小野﨑を、岩瀬晃二郎(Gt/Cho)と梅田貴之(Dr/Cho)は笑いながらも微笑ましく、今瀬智成(Ba/Cho)はいつもどおりクールに見守っている、この4人の関係性も見ていて面白い。学生時代に出会ってバンドをやっている彼らならではの佇まいだろう。そして、これも大合唱となった「Paralysis」と、アルバム『Stargazer』のオープニングを飾る「彗星」で幕を閉じた今回のツアー。夏からは、結成10周年を記念した"SHIT HAPPENING 10th Anniversary ONEMAN TOUR"の開催も決定した。活動休止、そして復活を遂げて、無事に迎えられる10周年は盛大なものになりそうだ。