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Japanese

POLYSICS

Skream! マガジン 2018年04月号掲載

2018.03.02 @LIQUIDROOM ebisu

吉羽 さおり

2017年3月に結成20周年を迎え、その年の10月にはナカムラリョウ(Gt/Vo/Syn)が加入するという新展開でファンを驚かせたPOLYSICS。新たな4人でレコーディングした15枚目のフル・アルバム『That's Fantastic!』は、"POLYSICS節"が全開ながらも、貪欲に新たなビートやファンクなグルーヴを飲み込んで、未開の地を切り拓き、その音楽地図を拡大したアルバムとなった。そしてその後、今年1月からスタートした全国ツアー[結成20周年記念TOUR "That's Fantastic!" ~Hello! We are New POLYSICS!!!!~]が、3月2日、恵比寿LIQUIDROOMで最終日を迎えた。

個人的には、昨年の対バン・ツアー "POLYMPIC 2017"のファイナル公演(10月14日に渋谷TSUTAYA O-EASTにて開催)で初めて4人体制のPOLYSICSを体験し、そのあまりの違和感のなさというか、音の馬力が格段に上がっており、佇まいもアンサンブルも、とてもしっくりときているのを感じていた。そこから数ヶ月。ひとつのツアーを経て、ナカムラがPOLYSICSにしっくりとハマっているというより、個として、そしてひとつの武器として、クセが強めな3人──ハヤシ(Vo/Gt/Syn/Prog)、フミ(Ba/Vo)、ヤノ(Dr/Vo)と高次元でぶつかり合って猛烈なエネルギーを発している。ライヴは「That's Fantastic!」でスタートし、「Crazy My Bone」、「Cock-A-Doodle-Doo」、「ルンバルンバ」、「Sea Foo」とアルバム『That's Fantastic!』の曲順同様に進んでいったが、どれも短い間にライヴ曲としてタフに、華やかに進化し、ダイナミズムを放っている。躁的なスピード感があり、アンサンブルの高いスキルがモノを言う「Cock-A-Doodle-Doo」から、ポップなファンク・チューン「ルンバルンバ」へと、大きくビートを変容させながらフロアを撹乱していくのは最高で、「Sea Foo」では、ハヤシが獲れたてピチピチの魚のようにダンスする。のっけから、テンションが高い。

中盤は新旧織り交ぜたセットリストで、さらに前のめりなパワーで観客に声を上げさせ、止まることなく身体を揺らしていく。イントロに大きな歓声が湧く「MEGA OVER DRIVE」、これぞツイン・ギターの醍醐味と言えるハヤシとナカムラのギター・フレーズの応酬を繰り広げる「How are you?」、そして「Digital Coffee」で"踊ろう、LIQUIDROOM!"とギターを置きハンドマイクとなったハヤシは、ステージ上を縦横無尽に動き回り、最前列の観客と握手を交わす。また「Boy's Head」のナカムラのギター・ソロでは、"ナカムラ屋!"と歌舞伎のように合いの手を入れるなど、とにかく自由にステージで暴れ、観客を指揮するハヤシ。MCでは、久々のロング・ツアーで、雪に見舞われたり、機材のトラブルもあったりしたと、よもやま話を聞かせてくれる。"この曲は、ツアーで育ったんじゃないかな"とプレイした「You Talk Too Much」は、アルバムの中では際立って派手な曲ではなかったが、磨き上げたビートとソリッドなギター&ベースの絡みにシビれる曲となった。ここからスタートした後半は、ライヴのキラー・チューンが凝縮され、盛大にフロア中で"TOISU!"コールを巻き起こしながら、"お互いぶっ壊れようぜ。暴れろ!"と言うハヤシの叫びを合図に、「シーラカンス イズ アンドロイド」や「Shout Aloud!」でスピードを上げ、「Buggie Technica」で観客をもみくちゃにする。フロアもステージも熱々で、スタッフがハヤシの頭に水を掛け、ラストの「URGE ON!!」ではフミ、ナカムラもステージから身を乗り出し、ハヤシはギターを抱えたまま背面でフロアにダイヴ! その後もステージに倒れこむほどのフルスロットルぶりで高い温度のアンサンブルを響かせた。

アンコールでは改めて、"新体制となったPOLYSICSをよろしく"と語り、このメンバーでまた新しい曲を作りたいと、21周年への期待を膨らませてくれた。一聴でそれとわかる個性を確立しながら、毎度、そうくるか! なんだこりゃ!? と聴き手を驚かせ、無茶を更新しながら笑顔を広げていくPOLYSICS。今年もまだまだこの4人からは、目が離せない。

 

[Setlist]
1. That's Fantastic!
2. Crazy My Bone
3. Cock-A-Doodle-Doo
4. ルンバルンバ
5. Sea Foo
6. Tune Up!
7. Pretty UMA
8. Beat Flash
9. MEGA OVER DRIVE
10. How are you?
11. Digital Coffee
12. Boy's Head
13. 発見動物探検隊
14. United
15. Shut Up Baby
16. You Talk Too Much
17. SUN ELECTRIC
18. MAD MAC
19. シーラカンス イズ アンドロイド
20. Shout Aloud!
21. Hot Stuff
22. Buggie Technica
23. URGE ON!!
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