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LIVE REPORT

Japanese

I Don't Like Mondays. / Tempalay

Skream! マガジン 2017年08月号掲載

I Don't Like Mondays.

Official Site

2017.06.19 @下北沢LIVEHOLIC

小田 淳治

下北沢LIVEHOLICのオープン2周年を記念して開催された"2nd Anniversary series"。筆者が足を運んだ日は、TempalayとI Don't Like Mondays.という、まさに異色なツーマン。音楽性もスタイルも、おそらく思い描く目的地も違う両者。それは満員御礼となった会場に詰めかけた観客を見ても一目瞭然。ただ、ここはライヴハウスで、みなが音楽を共有する場だ。きっと何か面白い化学反応が起こるに違いない......そんな期待を胸にライヴは幕を開けた。




先攻を務めたのは、東京や埼玉を中心に活動する3ピース・バンド Tempalay。下北沢がよく似合う面々が本日のオープニングに選んだのは、甘酸っぱいメロディでエキゾチックな始まりを告げる「Band The Flower」。堂々としたそのプレイスタイルには自分たちの音楽に対しての確かな自信が窺える。そして今年2月にリリースした最新EPから「Austin Town」を披露すると、赤や紫のライトに照らされた会場は徐々に彼らの生み出すグルーヴに引き込まれていく。小原綾斗(Gt/Vo)のギターとサポートのAAAMYYY(Cho/Syn)のコーラスが怪しく交わったブギー・ファンク・チューン「ZOMBIE-SONG」を聴き終えたあとには、筆者も含め、彼らの音楽の中毒性にやられつつあった。MCでは"LIVEHOLIC 2周年ということで、おめでとうございます!"と藤本夏樹(Dr)が元気よく祝いの言葉を述べると"I Don't Like Mondays.ファンに僕らを知ってもらおうと思って。プロフィールを"と小原が促す。オフィシャル・サイトに記載されているバイオグラフィを丸々読み上げる......なんてくだけた部分も親近感があっていい。ライヴ後半では、タイトルどおり歴史ある街の風景が広がる「San Francisco」や、シティ感を独自のサイケデリアで表現した「New York City」などアメリカからアジア諸国まで、海外でのライヴ活動も盛んに行うバンドだからこそ生み出せるグルーヴィな楽曲が次々と演奏される。そのどれもが変拍子などを多用しているのも、竹内祐也のベース・プレイの安定感あってこそ。そして、一夜のアバンチュールを妄想させる最新曲「革命前夜」でフロアをムーディに彩るころには、もう誰がどのファンであるかなど関係ない世界が会場全体に広がっていた。憂鬱であった月曜日の始まりは「Oh.My.God!!」で締めくくられ、爽やかに、しなやかにステージを降りていったバンドの後ろ姿にファンの垣根を越えた音楽の素敵な可能性を見た気がした。




Tempalayの余韻を引きずる間もなく、場内は異様な空気を纏っていく。客電が落ちると共に巻き起こったI Don't Like Mondays.への歓声の大きさは、この日、東京イチだったに違いない。そんな黄色い声は兆志のギター・カッティングから幕を開ける「FIRE」でさらに倍々になっていく。"Tokyo! Are you ready?"と悠(Vo)が観客を煽れば、ファンも合いの手をバッチリとキメてみせる。少し温度感を抑えた、続く「Sorry」で多少歩調を緩めるかと思ったら、むしろBruno Mars直系の80'sディスコに身を任せた会場はもう彼らの思うがまま。"みなさん、今日は何曜日か知ってますか!? この月曜日に僕らを引っ張り出すなんていい度胸してますね!"と悠がバンド名やそのコンセプトに話を引っ掛けると「TOKYO BROTHERS」で再びコール&レスポンスの応酬が。ブギー・ファンクを下地にグラム・ロックも取り込んだ力強い楽曲は、謙二(Ba)と秋気(Dr)のグルーヴを身体で感じることができるナンバーだ。それにしても、冒頭3曲だけでもはっきりとわかるのが、彼らはただ魅せるだけじゃない、そこには魅せるために積み重ねてきた経験値があるということ。そんな一挙手一投足まで、ステージをコーディネートするために鍛え抜かれた音楽は伊達じゃない。それらを確かめるように、腰をくねらせずにはいられない「Freaky boy」では、リズムに合わせて会場全体がサイドステップを踏み、さらにはハンドマイクでの投げキッスまで飛び出す場面も。続く「Super Special」ではソウルフルなヴォーカルに演奏する3人のコーラスが重なり、フロアは三度クライマックスを迎えていた。ライヴは折り返しを過ぎると、ここでブレイクとばかりに「Marry me」、「PRINCE」といったスローな曲をプレイ。そこで蓄えたエネルギーを使い果たすように迎えた本日のラスト・ナンバー「On my way」の透き通るイントロが鳴り響くと、天井があるこのライヴ会場に満天の夜空が浮かび上がった気がした。
改めて対照的な2組だったと余韻に浸りながら、両者にはアメリカのブラック・ミュージックからの影響や、東南アジア周辺までを囲い込むようなアジアンなサウンドなど、共通点もあったことに気づいた。そんな発見もあったこの組み合わせを見られる機会は、そうそう訪れることはないはず。それぞれが活躍すべき場で、想像以上のムーヴメントを巻き起こすであろう2組の今後の活躍は、この洒脱な月曜日に間違いなく約束された。


[Setlist]
■Tempalay
1. Band The Flower
2. Austin Town
3. ZOMBIE-SONG
4. JOE
5. My Name Is GreenMan
6. made in Japan
7. San Francisco
8. New York City
9. Have a nice days club
10. 革命前夜
11. Oh.My.God!!

■I Don't Like Mondays.
1. FIRE
2. Sorry
3. TOKYO BROTHERS
4. Shape of love
5. Freaky boy
6. Super Special
7. Marry me
8. PRINCE
9. Tonight
10. Don't look back
11. WE ARE YOUNG
12. On my way