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LIVE REPORT

Japanese

コンテンポラリーな生活 / vivid undress

Skream! マガジン 2016年07月号掲載

コンテンポラリーな生活

Official Site

2016.06.14 @下北沢LIVEHOLIC

白崎 未穂

LIVEHOLICオープン1周年記念シリーズ第5弾。シリーズ中盤戦に差し掛かって登場したのは、コンテンポラリーな生活とvivid undress。両バンドが新譜をリリースしたばかりとあって、対象店舗にて最新作を購入した方のみが参加できる合同アウトストア・イベントを兼ねたツーマン・ライヴとして行われた。

先行はvivid undress。1曲目は5月25日にリリースした約1年ぶりとなるニュー・ミニ・アルバム『Prevail』より早速リード曲「シーラカンスダンス」からスタート。リリースから少し経っていたからか、聴き込み十分のオーディエンスはのっけから反応がいい。"J-POP突然変異型ROCKクインテット"と自称するだけあって、歌メロを核とした楽曲でありながらもジェットコースター級に変化していく。しかもウツミエリのドラムとsyunnのスラップ・ベースが効いたテクニカルなリズム隊に、rio(Key)がドラマチックに散りばめるピアノの音色がいい調味料になっている。"こんばんは、vivid undressです"と挨拶すると間髪入れず「パラレルワ」に突入。ひっきりなしに続くダンス・ビートに熱くなるオーディエンスは、"回れ 回れ メリーゴーランド"の歌詞に合わせて頭上で手を回すお決まりのフリもバッチリだ。
前作『Unveil』のツアー・ファイナルを2015年8月にLIVEHOLICで行った以来の出演という彼ら。"キュッとした狭い空間が気持ちを高ぶらせてくれる、そんなライヴハウスです!!"と飛び道具のようにテンション高く宣言するバンドの名物キャラであるrioのMCに続いては、最新作よりkiila(Vo/Gt)が作詞作曲した「適度に」。"嫌なことを忘れさせてほしい"と願う歌詞と踊らせる四つ打ちをキープする「Dance Dance Dance」と、代名詞とも言えるダンサブルなナンバーが続く。"もう二度と後悔しないようにこの歌を歌います"と零すように告げ、「簡単な言葉」に繋げていく。キュートな笑顔で歌っているかと思えば、一瞬の間に鋭い目で心を撃ち抜くような表情をしたり、様々な表現力でオーディエンスを魅了していくkiila。"痛い痛い痛い痛い"と泣き叫ぶような悲痛な訴えに、女優を感じさせる一面も垣間見ることができた。
最後のMCでは、"説き伏せる"、"打ち勝つ"という意味を込めた今作『Prevail』を1年かかって制作したこと、意見が合わずうまくいかないこともあったこと、それでもメンバー5人で諦めずに作り上げた1枚だということを話した。また、いつも支えてくれているファンに感謝の言葉を捧げ、どんなことがあってもこの場所で逃げずに歌っていたいという思いを込めた「それでも」をエモーショナルに歌い上げ、vivid undressによる圧巻のステージが終了した。

"2016年6月14日、下北沢では今日もボブ・カットが増える増える。湿気も多い季節ですから、キノコのように増える増える。それをぼんやりと眺めながら大阪府大阪市未来都市天王寺区からやって参りましたコンテンポラリーな生活ライヴ・ショー! これより開・幕!!"という朝日廉(Vo/Gt)の叫びとともに「ハスキーガール」からスタートした後攻、コンテンポラリーな生活(以下:コンポラ)。今年初めに酒井俊介(Dr)の脱退を正式に発表し、朝日と藤田彩(Ba)のふたり体制で活動を続行すると宣言した彼らはこの日、サポート・ドラムを迎えてライヴを行った。
彼らの代表的なナンバーとなった「ハスキーガール」をエンジン全開で発進し、2曲目の「レッツゴー外道」でさらにヒート・アップしていく。そして3曲目でようやく6月8日にリリースしたニュー・ミニ・アルバム『BAKEMONO in the Tennoji Park』に収録されている「何もないサンデイ」をフロアに投下。オーディエンスとのコール&レスポンスもバッチリだ。"そうそう、このライヴってアウトストア・イベントだったな"と忘れてしまうほどコンポラはリリースなんて関係なく、いつもどおりエネルギー全開でライヴを進めている。改めて朝日が挨拶すると、最新作から衝動的な音を打ち出す「僕は鳥」を披露。ギター・ソロでは、ダイヴしちゃいそうなほどのテンションでグイグイとフロアに迫る。さらに"いつだって夢を見続けて それを殺してしまうような 冷めた未来だな"と嘆くサビ頭の「彼らは鉄腕ナインティーン」を歌い始めるとフロアから大歓声が沸き起こった。コンポラと言えば、悔しさとか、憤りだとか、嘆きとか、そういう弱さをポップ・ソングに落とし込んでいるのが彼らの真骨頂であり、陳腐かもしれないが"めちゃくちゃロックだな"と素直に思う。それを肯定してくれるかのように、"ロックンロールという音楽は/弱さすら歌うんだぜ/こんな臆病でも"と歌う「化け物になれば」をラストに披露し、最後に叫んだ"歌うぞ俺は!"という朝日の、記憶に残る強烈なひと言を残してライヴが終了した。

気づけばあっという間だったLIVEHOLICオープン1周年記念シリーズ第5弾。"最新作をリリースしたばかり"という共通点の他に、覚悟を決めた人がぶっ放つ音には必ずグッと心の奥にまで届く何かが共通してあることにも気づくことができた。短いながらもいずれもその魂を見せつけてくれたことで大いに盛り上がり、熱く貴重な一夜となったイベントだった。