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LIVE REPORT

Japanese

BRITISH PAVILION 7th ANNIVERSARY FESTIVAL

2010.02.21 @Club Asia

Writer 遠藤 孝行

“ロックンロールはハイな魔法”を合い言葉に2002年から始まった英国発最新ロックを中心にプレイし人気を集めてきたロック・パーティーBRITISH PAVILIONが7周年を迎えた。僕自身初めて行ったBRITISH PAVILIONが2005年のSUGARPLUM FAIRYがゲストで出演した時以来なので、4年前。ロック・パーティーという物がまだ定着していない頃から始まったものだし、僕自身にしても遊びに行った沢山の思い出があるだけに7周年というのはとても重みを感じるし、改めて凄いことだと思う。
今回Club Asiaで行われたパーティーにはTHE MIRRAZやQUATTROを始めとする日本勢が9アクトとさらに英国からBADDIESを迎え、もちろんPAVILION DJ’sやTEQUILA69 Djsも出演しかなり豪華なラインナップだ。前売りもソールド・アウトしたことからも今回のパーティの期待の高さが伺い知れるだろう。

予想通り、到着すると会場は人で溢れかえっていた。僕が到着したのは3番目のアクトBAFFALO’3の時だったので、その前の2アクトを見逃してしまったのだけど、聞くところによるとトップ・バッターのLED NAKEDからフロアには人が溢れかえっていたそうで、2組とも30分という短い時間ながら熱いプレイをしていたとのこと。LED NAKEDはもちろんメロディアスなギター・ポップを奏でるTHE HAIKUSを見逃したのは楽しみしていただけに残念。
気を取り直して、BAFFALO’3をライヴを待つとした。活きのいいガレージ・ロックンロール。ちょっととぼけたMCも観客の心を掴む。とにかくこの時点でかなりの盛り上がり。休む場所を見つけるのも一苦労だが雰囲気はよくてまさにお祭りの装いだ。
続いてPLASTICZOOMS。彼らを観るのは昨年のBRITISH ANTHEMSについで2回目なのだが、このバンドは屋外で観るよりは暗いライヴ・ハウスがよく似合う。フィードバック・ノイズにスモークにフラッシュ。PLASTICZOOMSならではの他のバンドにはない特別な空間を作ることに成功していた。
続いてはTHE JOHN’S GUERRILAの登場。お馴染みのワルキューレ。ふてぶてしくもクールな大股歩きのロックンロール。OASISミーツTHE DOORSと言われる彼らの魅力が発揮されたライヴだった。MCも“パーティーしましょう”とずっと言い続けておりBRITISH PAVILIONへの愛を感じた。そして最後のNIRVANA「Lithium」のカヴァーも素晴らしかった。
そして英国からのスペシャル・ゲストBADDIESの登場。お揃いの衣装にカクカクした動き。音源をより高速にしたハイテンションな演奏で畳み掛ける。演奏やライヴ運びも非常に上手く初来日とは思えないほどのものだった。

今回のBRITISH PAVILIONでは9時間の長丁場という事もあって、フード・ブースやラウンジ・フロアも充実していた。2Fのセカンド・フロアではまたライヴ・フロアとは違う盛り上がりを見せこちらもいい雰囲気。いよいよTHE MIRRAZの登場。
フロアは多分この日一番の入り。一曲目の「Check It Out!」からフロアは爆発。ギター の調子はよくなかったよう?だが疾走感と躍動感のある演奏。まくしたてるヴォーカルも迫力があった。毒のあるMCもTHE MIRRAZならでは。とにかく楽曲が良かった。

7バンドが経過し残りは3アクト。まずはLillies and Remains。個人的には彼らがこの日のベスト・アクト。BLOC PARTYを彷彿とさせるポスト・パンク・サウンドながらまたその先を見せてくれる様なライヴ。LOVEのカヴァーも秀逸だった。
お昼の14時から始まったこのパーティーも21時を回っていよいよ大詰め。続いてはPSYSALIA PSYSALIS PSYCHE。アグレッシヴな演奏は相変わらず。金色に染めた髪もまたバンドの妖しい魅力を際立たせている。トリ前を飾るに相応しい堂々としたライヴだった。
オオトリは春に発売されるニュー・アルバムが楽しみなQUATTRO。毎度毎度QUATTROのライヴは素晴らしいので安心して観ていられる。この日は2曲目に「Magic J」とグルーヴィーなナンバーを披露するがこの曲は文句なしに心地いい。最後は「Hey!」。この日2回目の登場(1回目はTHEMIRRAZの時)となるTHE CIGAVETTESのギタリスト山本幹宗をゲスト・ギタリストに迎えての大円団。今回もバッチリでした。
9時間というロングなパーティーの締めはやっぱりDJで。長い時間でこれだけのアクトをと空間をコントロールしていくのは本当に凄いし、やっぱりこれだけのイベントは他にはない。BRITISH PAVILIONの凄さを改めて感じたこの日。7周年おめでとうございます。

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