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INTERVIEW

Japanese

SHAKALABBITS

2018年06月号掲載

SHAKALABBITS

メンバー:UKI(Vo) MAH(Dr)

インタビュアー:山本 祥子

-逆に、そういう距離感でなければ観れなかったんだろうね。

UKI:そうだね。あの日の"ありがとう"の言葉が本当ならば、やっぱりここ(インタビューの場)にいるべきだと思うの。最後のDVDかもしれないんだから、みんなでちゃんと作ろうねって約束したから。そこがとても寂しくて、苦しくてっていう気持ちで今います。

-編集作業にはふたり(YOSUKE、TAKE-C)も携わっているんでしょ?

MAH:いや、いつも映像を作ってくれているディレクターの松沢(征典)と――

UKI:事務所のオッティ(落合弘毅)とMAHと私とエンジニアの今関(邦裕)。

-それはYOSUKE君が栃木に帰ったからとかいう理由ではなくて?

UKI&MAH:じゃなくって。

UKI:何も応答がないから。約束したよなぁ......と思いつつ、"チェックはしたの?"とか、そういうのはもう今は言ってないし。

MAH:ふたりは周りの友達とか、スタッフとか、誰の連絡にも答えてない。伝えといてくださいって俺んとこに連絡くる。

-ツアーで完結しちゃったのかな。

UKI:たしかに。完結してすごくスッキリしているのかもしれないね。

MAH:なんて言うんだろう、生きるのがへたくそだなーってつくづく思うわけ(苦笑)。だってさ、オッティからCcで全員のアドレスに"これでいいですか?"って送られてきたら、イエスかノーなのよ。"了解です"ってひと言返せばいいだけなのに、それだけで状況はガラッと変わるにもかかわらず、わざわざ言わないっていうのがね。もっとうまいことやりゃぁいいのによーって。

UKI:理由を聞いたらね、気まずいんだって。

MAH:えぇっ、聞いたの?

UKI:ツアー中に聞いたよ。"なんで返事しないの?"とか、"なんで本当のことを言わないの?"とか、私はクエスチョン君だから、どうして? って素直な疑問で聞いちゃうわけ。そうすると意外にスッと答えが返ってきて、"気まずい"とか、"なんて言ったらいいかわかんない"っていうのが理由で。

MAH:"OKです!"でいいんだよ、もぉ(笑)!

-同じライヴでも、切り取り方によって映像作品としての意味合いがガラリと変わるじゃないですか。そこでふたりが意識したことは何かあったのでしょうか?

MAH:映像ディレクターの松沢君は僕らの昔からのファンで。だから伝えたのは"ファン代表として、今の俺らのかっこいいところを繋いでくれ"っていうだけかな。

UKI:松沢君はこだわりがかなり強くて、そのこだわりがもとで何度も衝突してきたんだけど、それはお互いにいいものを作りたいっていう熱い想いがあってのことなので、"今回は松沢に任せるよ"って言って。そうすると逆に、"本当にいいんですか?"、"大丈夫っすか?"ってすごく気にするのが面白かったけど(笑)。結果、端々から松沢君の"SHAKALABBITS大好き!"が伝わってくるからね。これはMAHとも話していたんだけども、ファン代表としても、映像ディレクターのお仕事としても、今回はパーフェクトだと思う。

MAH:最後だし、みたいのも思ったよね。これまでは人に任せることなんてできなかったからさ、特に俺らふたりは。けど今回は全面的に委ねられた。色味くらいかなぁ、気になって言ったのは。トレーラーの言葉のチョイスも、"お前がグッときたのが正解だから"って。

UKI:すっごい昔のインタビューで、自分たちが"今日はヤバいね"って思ったライヴでも、スタッフは意外と冷めていたり、その逆もあったりするって話をしたことがあると思うんだけど。ここ最近はスタッフも一緒に"今日は良かった!"ってなれていたし。行き当たりばったりじゃなく、そのときの自分の想いを伝える演奏ができ始めたのかもしれないなって思っていて。それがそのまま作品になったという感じ。

-そうして完成した『18 Years』。改めて観るとどんなふうに感じるんだろう?

MAH:悲しいくらい俺のテンポが速くてさぁ(苦笑)。どうしても映像だと客観視するから、それって一番大事なことなんだけど、演奏してるときは客観視なんて絶対にできないから、できる人はもう神ですから。"こんな感じです"って松沢君に最初見せてもらったときは、色味だのなんだのは全然見れなかったのね。とにかく速い! って思った。

UKI:あははは(笑)。

MAH:18年やってきて、何お前テンション上がっちゃってんだよーって。あら、まだまだガキですねーっていう感じはあった。

UKI:逆に、いいテンポの曲もあったよ。

MAH:それがダメじゃん。バンドって年数重ねたらどんどん良くなっていかないと。

UKI:メンバーとして言えることは、そのテンポの早さは誰からも悪いふうに捉えられていないから大丈夫だよっていう。それで思い切り足を引っ張ったり、悪いオーラが生まれたりしたら困っちゃうけど、お客さんみんな楽しそうだったじゃん。

-うん。ものすごく楽しかった。ただ今作を観て、こんなアバンギャルドなバンドが、18年も休まず活動してきたことが実は奇跡なんじゃない? とも思いました。

MAH:きっと休めば良かったんだよね、いいところで。

UKI:何回かあったと思う、休止すべきタイミングが。けど給水ポイントくらいな感じでずっと走ってたもんね。

MAH:だって新譜を出したときには、もう次にやりたいことが溢れちゃってて。それを形にするには時間がかかるじゃん。だから早くやりたい、早くやりたい! でずーっと続けてきたっていう感じ。ってなわけで、10年超えたくらいのバンドのみなさんに言いたいのは、ちょいちょい休んだ方がいいぞ(笑)。

-(笑)まさに今、バンドが休んでいる状態なわけじゃないですか。

UKI:んー、だからちょっとつまんないよね。ものすごく音楽がやりたくて。音楽で忙しいのがやっぱり好きなんだっていう話を、この前してたの。音楽でもっと忙しくなりたーい! って。Kirqué関連の忙しさがダダダダタダーッと続いてるから。去年の12月なんて、味わったことのないめまぐるしさで。

MAH:激しかったよね。決して服飾をナメてたわけじゃないけど、今は心から(服飾関係の方を)尊敬してる。

UKI:ほんとに尊敬だよ。一度にこんなにいろんなことを考えたことないっていうくらい。音楽でも3曲の歌詞を同時に描くことはあったけど、それとはまるで違う忙しさだった。

MAH:例えば、スカートを1枚作るには、まず柄を作る工程があって。そしたらその柄を生地にする工程が必要で。糸を選んだり、ボタンを決めたり、もちろんいいデザインありきだし。本当にもう、俺らからしたらアルバム1枚分くらいの労力が必要で。それをシーズンごとに何枚もって考えたら、"うわぁー!"ってなるでしょ?

UKI:友達はみんな"やっていくうちに要領が掴めるから"って言うけど、私は世のアパレルの方と同じように作るのはたぶん向いてないと思ってて。音楽をやっている人間だからこそ、音楽と同じ作り方で服やグッズを作っていかないと、きっとつまらなくなってしまうだろうな、そういうこだわりでやっていく方がいいのだろうという答えが出た。