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INTERVIEW

Japanese

Bird Bear Hare and Fish

2018年05月号掲載

Bird Bear Hare and Fish

Member:尾崎 雄貴(Vo/Gt)

Interviewer:金子 厚武

元Galileo Galileiのメンバーによる新バンド、Bird Bear Hare and Fishが始動。5月2日にシングル『ページ/次の火』を発表し、5月10日に恵比寿LIQUIDROOMで初ライヴを行う。メンバーは元Galileo Galileiの尾崎雄貴、佐孝仁司、尾崎和樹に、Galileo Galileiのサポート・ギターを務めていたDAIKIを加えた4人。雄貴は昨年ソロ・プロジェクト"warbear"を始動させ、年明けに"鳥と熊と野兎と魚"と題した全国ツアーを行ったが、それが伏線となり、今後はソロとバンドを並行して活動していくという。メール・インタビューで、雄貴の所信表明を訊いた。

-バンド結成に至る経緯を教えてください。

Galileo Galileiを終了し、しばらくそれぞれの時間を過ごしていました。僕自身、止まることなく自宅スタジオで毎日アイディアを録りため、曲は書き続けていて、和樹(尾崎和樹/Dr)は実質専属エンジニアのようなものなので、顔を合わせない日はほぼありませんでしたね。時々札幌に集まってセッションを繰り返し、そろそろバンドを結成して進み始めようというタイミングが訪れたんです。

-雄貴さん以外の3人は、Galileo Galileiの活動終了以降、どのように過ごしていましたか?

(佐孝)仁司は東京で自分の時間を過ごしつつ、ジャズ・バーにベースを持ち込んでセッションしに行ったりして、音楽の幅を広げていたようです。和樹はさっき答えたように、ほぼ毎日ガレージ・スタジオに入って、兄弟で曲を書いていましたね。DAIKI(Gt)君はコンポーザーとしての仕事をこなしつつ、僕と長電話したり、今後についての連絡を取り合ったりしていました。

-雄貴さんは前回のインタビュー(※2017年12月号掲載のwarbearインタビュー)の際に、warbearの活動について、"ライフワーク的にずっと続けたい"と話してくれましたが、それと対比させると、Bird Bear Hare and Fish(以下:BBHF)での活動にはどんな意味合いがあると言えますか?

warbearは僕と一心同体のプロジェクトなので、僕が音楽をやめざるを得ない瞬間までは続いていきます。BBHFは誰かが中心になるのではなく、4人それぞれが愛するものを持ち寄ってかたちを作っていく、まさに"ロック・バンド"になると思うんです。だからこそ、誰かが欠けた時点で終わってしまう、有限の音楽だとも言えます。

-バンド名はスティーヴン・キングの小説の一節から取ったそうですが、その理由は?

彼の、お互いにリンクし合う数多くの作品を繋ぎ止める役割をしている"The Dark Tower"という小説に出てくる言葉から取りました。日本語にしたときの響きと見た目がすごく気に入ったんです。鳥と熊と野兎と魚。謎めいた合言葉のようなものにしたかった。長いと思う人は"BBHF"と呼んでください、僕達もそうしています(笑)。

-上記の質問とも関連しますが、ジャケット写真にはそれぞれのメンバーの顔にそれぞれの動物が振り分けられています。雄貴さんがBear=熊なのはもちろん、他のメンバーにもそれぞれ理由があるのでしょうか?

うーん、メンバー同士の印象で一番しっくりきたものをそれぞれ選んだという感じなので、言葉にできる理由は思いつきませんが、音楽を作るうえでも、それぞれに動物を当てはめたことが面白い影響を及ぼしてくれるかもしれません。

-このバンド名からは、"運命共同体"というよりも、"4人の個性の集まり"という印象を受けます。そのような感覚はお持ちですか?

そうですね、間違いなく運命共同体ではありません。その考え方自体、4人ともあまり好きではないと思います。だから4人の個性の集まりというのはしっくりきますね。

-これまでGalileo GalileiのサポートだったDAIKIさんは、他の3人から見てどんな存在だと言えますか?

3人の音楽的関係に新しい風を吹き込んでくれた存在でもありますし、共に成長してきた仲間だとも言えます。

-BBHFの目指す音楽的な方向性、もしくは、表現の方向性について、現時点ではどのようにお考えですか? もし可能であれば、Galileo Galileiとの対比も含めてお答えください。

実を言うと、どの曲でもなるべくギターを弾くようにしようかな、ということ以外はあまり具体的なことは考えていません。その時期その瞬間に4人が鳴らすことのできる音やムードを集約して、様々なことに挑戦していきたいです。少なくとも国内では、誰も挑戦していなかったり見えていなかったりするようなハードルを見いだして、日々挑んでいきたいですね。

-全世界を見渡して、志が近いなと感じるバンド、もしくは、ライバルだと感じるバンドがもしいれば、お答えください。

まだ志が固まるほど活動していないので(笑)、もし誰かにシンパシーやライバル心を感じるとしても、まだまだ先のことになると思います。