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INTERVIEW

Japanese

YUTARO×フカツマサカズ

2018年04月号掲載

YUTARO×フカツマサカズ

ART LOVE MUSIC 代表:YUTARO
フカツマサカズ
インタビュアー:吉羽 さおり Photo by 上溝恭香

-映画については、昨年映画"パパのお弁当は世界一"を手掛けたフカツ監督としては勧めたいところがありますか。

フカツ:面白かったですよ、映画は。実は、昨年は映画もやったけど、役者として舞台にも出たんだよ。知ってた?

YUTARO:え!?

フカツ:"monster & moonstar"というお芝居で。マネージャーに、違うこともやってみたい、役者をやってみたいって言ったら、すぐに役者の仕事を取ってきて。"ちょうど先生役を探しているからやらないか"って言われたので、何も考えずに、"やります"と言って先生役をやったんです。それが、すごいセリフが長い役で、準主役くらいの役だったのよ。役者も初めてだし、セリフが全然覚えられなくて。演出の人が30歳くらいの人なんだけど、めっちゃ怒られちゃって。この年でこんなボロクソ言われるの久しぶりだなと思って。普段は監督だから指示する方だけど、ここは一切口答えせずにやろうと。稽古でも、20歳代の役者さんに"フカツさん、もっと声張った方がいいですよ"とか言われて(笑)。それで舞台をやったんだけど、すごく面白くて。

YUTARO:それ、普段の監督の仕事もやりながらだったんですか。

フカツ:そう、映画も撮っていたからすげぇ大変だったけど、舞台は面白かったよ。最後の公演終わったとき、寂しかったもん。ステージに立つときの気持ちがわかったね。お客さんの反応とかで、舞台の感じも変わってくるんですよね。

YUTARO:ちょっと待ってください、舞台役者の方じゃないですよね(笑)?

フカツ:マネージャーには、また役者の仕事持ってきてくれって言ってるんです。3年後くらいには、連ドラに出たいですね。

-いろいろなことをやってみるのは、やはり自分の仕事にフィードバックはあると。

フカツ:どう出るかわからないですけど、何かしらあるんじゃないですかね。役者やったあと、まだ映画の撮影が続いていたんですけど、役者さんはこういう気持ちで演じているんだなっていうのがわかるようになったので。演技指導に何か影響は出ているかもしれないし。なんか、なんでも気になっちゃうんですよ。YUTARO君は、なんか変わったことやってないの?

YUTARO:フカツさんほどじゃないですね(笑)。映像を編集したり曲のアレンジだったり、制作してるときが一番楽しいんですよね。

-では、ここでYUTAROさんが今制作中のA11yourDaysの「POOL」のMVを観ながら、さらに話を進めていきたいと思います。(※取材時はMV完成前)。

フカツ:(観ながら)おしゃれな演出するねぇ。

-今回の映像のコンセプトはどういうものですか。

YUTARO:「POOL」には、想いや涙がプールみたいに溜まって、それが溢れ出てくるという歌詞があったり、相手のことを星や光に喩えたりしているんです。そのモチーフを何にしようかなと考えて、みんなでスノードームならぬ"スタードーム"を作ろうとなったんです。ドームの中に宇宙やキラキラとしたモチーフを入れて作り上げていくのをインサートしながら、最後にそれができあがるというもので。

フカツ:そういう連想や何かに喩える発想みたいのが、俺はあまりできないんだよね。

YUTARO:ちなみに、最後にできあがったモチーフが"I"となっているんですけど、それが、次のミニ・アルバム(4月25日リリースの2ndミニ・アルバム『I』)のタイトルになっているんです。

-映像的には白のシーン、黒のシーンがあって、強いコントラストをつけていますね。

YUTARO:そうですね。ドームの台座が黒いんですけど、それを真上からズームして、ブラックホールに落ちたように黒のシーンにいくっていう感じになってますね。まだこれは6時間くらいしか編集してないんですけど、仕上がりでは、もうちょっとそういう感じになります。

フカツ:6時間でここまでできるんだ!? 俺、全然そんな早くできないんだけど。

YUTARO:バーっとやっちゃうからじゃないですかね。ただ、映像を切り刻んじゃうから、ひとつの画を長くは使えないんですよね。大丈夫かなって心配になっちゃって。フカツさんはそこの押し引きがうまいんですよ。

フカツ:飽きるんじゃないか、みたいな。そこは難しいよね。さっきのAimerの「眩いばかり」はわざとカット割りを長くしてるんですよ。しかもすごくシンプルなMVを撮ってみたんです。カットが長いとみんな深読みしてくれるじゃない? 集中して見るけど、あまり長すぎると飽きちゃったりして、そのさじ加減は難しいなと思いますね。今はYouTubeで観るじゃないですか。もしつまらなかったら、10秒くらいで止めちゃったりするし。最初の10秒くらいがすごく大事だったりするんですよね。UNISON SQUARE GARDENの「君の瞳に恋してない」のMV見ました? 超頑張ったんですよ。

YUTARO:頭から面白いですよね。しかも、1カットで撮ってるんですよね。こういうの撮ってみたいなぁ。こういうMVはさすがに時間軸とかも計算するんですよね。

フカツ:音の譜割りでどこで何をするかとかは、距離も実際に歩いたりして計算してやってますね。事前に何分の1かのスケールの模型を作って、いけるかどうかを考えます。あとは現場で調整するという。

YUTARO:こういうの撮るとき、呼んでくださいよ! この前、アシスタントにしてくださいって言ったんですけど、まだ返事を貰ってないですから。

フカツ:俺も、よその人が監督してるのとか見てみたいもん。どんな企画書を書いてるのかなとか知りたいし。YUTARO君も、これだけやってくると、自社以外のアーティストからも撮ってほしいっていう話が来るんじゃないの。

YUTARO:それがこの間の、眩暈SIRENの「思い出は笑わない」のMVですね。

-そこは自社のアーティストを撮るのとはまた勝手が違いますよね。

YUTARO:そうですね。もともと彼らの事務所の社長とは同い年で、昔から仲がいいんです。その流れで話してるときに、"そういえばMV撮ってるよね、今度やってよ"っていうのが、そのまま実現した感じだったんです。