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INTERVIEW

Japanese

fhána

2018年04月号掲載

fhána

メンバー:佐藤 純一(Key/Cho) yuxuki waga(Gt) kevin mitsunaga(PC/Sampler) towana(Vo)

インタビュアー:吉羽 さおり

-BPMとしては抑えめなミドル・テンポの「World Atlas」から、続く「青空のラプソディ」で一気に舞い上がっていくようなテンションになっているのもいいなと思いますね。シングルとなった「青空のラプソディ」は、かつてないアッパーな曲で、この曲でfhánaを知った人も多かったと思います。今、振り返ってもバンドにとって大きな曲になったと感じますか。

佐藤:こういうフィリー・ソウル系の楽曲は当時のアニソン・シーンにはまだなかったので、一石を投じる狙いもあったんですけど、結果的に自分で思っていた以上に盛り上がって、YouTubeの再生回数もすごいことになったりして。海外のイベントに出ても、みんな"chu chu yeah!"ってコーラスを叫んでくれていたりするんですよね。すごくたくさんの人に広がった曲なんだな、ありがたいことだな、という感じですね。(「青空のラプソディ」を)作ったときも、ある種それまでの殻を破るような曲を作ろうという曲だったので。それができたかなというのは思いますね。

-今回はグルーヴ感のある、ひねりの効いた曲も多いので、「Do you realize?」のような直球のギター・サウンドの曲の方が、珍しいタイプの曲になっていますね。

佐藤:そうなんです、逆にこれが異質なんですよね(笑)。

kevin:かなりいいアクセントになってますよね。

佐藤:この曲は、エモエモ・モードになっていたんですよ。でもそれには伏線があって。これを作る前にyuxuki君が作った「アネモネの花」(『calling』アニメ盤収録曲)をレコーディングしたんです。そのときのドラマーが柏倉隆史さん(toe/the HIATUS)で、めちゃめちゃレコーディングもエモくて。「アネモネの花」のアレンジはアコースティックっぽい優しげな質感ですけど、メロディや曲調には結構エモの感じがあって。この曲を聴きながら、僕はずっとthe HIATUSの細美武士(Vo/Gt)さんのヴォーカルをイメージしていたんですよね(笑)。それで、エモい曲作りたいなっていうタイミングで作ったのが、「Do you realize?」だったんです。

-この曲ではどなたがドラマーなんですか。

yuxuki:downyの秋山(タカヒコ)さんで、あと、ベースは中尾憲太郎(Crypt City/ex-ナンバーガール etc)さんです。

佐藤:バキバキで録りました(笑)。もともと秋山さんとは、fhánaを始める前に、一緒にサポート・メンバーをやったりもしたし。僕がfhána以前にやっていたFLEETでも、レコーディングに参加してもらったりしていたんです。なので、"秋山会長よろしくお願いします!"という感じで。中尾さんも、秋山さん界隈で知り合って。昔、日暮愛葉さんがやっていたLOVES.というバンドで、ベースが中尾さんでドラムが秋山さんで、ギターが岩谷啓士郎君で、僕はマニピュレーターをしたりシンセを弾いたことがあったりっていう繋がりですね。

-みなさんのルーツや原点を窺える曲でもあるし、そういったメンバーでやっているのも面白い。

佐藤:エモでもあるけれど、シューゲイザー的な質感にもなってますしね。

yuxuki:ギターも、一番パンチあるやつで録ったので。これはレコーディングもかなり早かったですしね。秋山さんがおかしくて。もともとのデモのドラムはこんなに激しくなかったんですよ。Aメロとか何やってるのかわからないですけど、もともとはもう少し普通のリズムだったんです。それが、レコーディングが始まった瞬間に、(秋山さんが)あれを叩き始めて。みんなで、"え!?"ってなって。

佐藤:何が始まったんだ? っていう。

yuxuki:さすが会長! と思いました。

-towanaさんにとっても、このアグレッシヴな感じはまた新鮮だったのでは。

towana:これは昔からあった曲ということもあって、1回、ヴォーカルを録っていたんですけど、喉の手術をしてからもう1回撮り直しをしているんです。歌的には、結構激しいというか、ちょっとぶっきらぼうな感じ、カッコつけて歌うみたいなイメージでしたね。

-今年1月にリリースした13thシングル表題曲「わたしのための物語 ~My Uncompleted Story~」は、アルバムではイントロ部分が大きく変わっていて、こちらのバージョンもまたいいですね。

佐藤:アルバム・バージョンとして、イントロ部分をkevin君に作り足してもらったんですけど。シングルよりもエモさがあって、盛り上がり度が上がりましたね。

kevin:イントロ部分で、ワーッと盛り上がっていって、それがパッと途切れて歌が始まる感じにしようっていう話はメンバーでしていたんです。ただ、そのくらいのイメージしか話してなかったので、"さて、どうやって作ろうかな"と思っていたんですけど。タイトルに"わたしのための物語"と付くんだから、この物語の中で使っている楽器たちや、それどころかトラック自体を流用して、それをリミックスしようと思って。最初に鳴っているピアノは、佐藤さんが弾き直したんですけど、ギターやストリングスは、実は曲の中の全然違うパートに入ったギターを持ってきて、バラバラに刻んで並び替えて、パズルのように作ったもので。あとは個人的な趣味の部分で、コーネリアスチックな音像や音の配置も入ってます(笑)。