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INTERVIEW

Japanese

H△G

2018年02月号掲載

H△G

メンバー:Chiho(Vo) Yuta(Gt)

インタビュアー:蜂須賀 ちなみ

-それって当初は何も考えずに歌っていたのかもしれないですけど、今は"変わらないように"と意識しているっていうことですよね?

Chiho:あ~......。普通4年も5年も歌っていたら上手くなっていくと思うんですけど、そういう"上手さ"が出てくるとH△Gからズレてきそうだなと思うので、そういうのは気をつけています。あと、今思い出したんですけど――高校生ぐらいのころかな? 仲のいい友達がいて、その子も歌をやっていたんですけど、私とその子が歌うと、私は"上手いよね~"で終わっちゃうのにその子は"いいね、あの子の歌!"って言われていたんですよ。そのときになんか、その子のことが羨ましく思えたんでしょうね。上手いって言われても嬉しくないって思っちゃったんですよ。

-その出来事がコンプレックスとして染みついてしまっていると。

Chiho:H△Gで歌っているときにそんなことを考えたことはなかったんですけど、そういうのがあるからですね、きっと。誰かに対して("上手い"と)言うときはそんなふうには考えてないんですけど、言われるとちょっと、ネガティヴに考えちゃうんです。......っていう、突然のカミングアウト(笑)。

Yuta:でもピッチにはうるさいけどね。

Chiho:ピッチはね、自分の気になる範囲では絶対に外したくないんですよ。それは、そこが大事っていうよりかは――

-聴き手に対する最低限のマナーみたいなものですよね。

Chiho:そうですね。そこでガッカリされたくないし、最低限備わっていたいっていう感じ。でもライヴで歌うと外れちゃうときもあるんですけどね......(笑)?

Yuta:(笑)興奮しているからね、ライヴ中は。

-では最後に訊きたいんですけど、そもそも"卒業"というテーマはどこから出てきたんですか?

Yuta:僕自身、もう青春期を終えている人間ではあるんですけど、こう、青春期を振り返ったときに、やっぱりこの卒業シーズンに生まれる気持ちにはすごく特別なものがあったなぁと思って。次の学校や社会に進むっていう未来への希望もあるし、逆に未来へ向かっていくことに対する不安もあるし、今いる仲間と離れたくないっていう想いもあって、いろいろな感情が渦巻くじゃないですか。なので、このシーズンに"卒業アルバム"をリリースしたいと思ったんです。それにもともとH△Gは"青春期に生まれる葛藤を言葉やデザイン、音楽で表現していくクリエイター集団"というコンセプトで始まっているので、僕らが伝えていけることも多いんじゃないかなっていうこともあって。

-そうですね。とはいえ、例えば「ミルク」とかは、言ってみれば"学校を卒業する"という出来事を歌っている曲ではないじゃないですか。

Yuta:そうですね、別れを歌ってはいるんですけど。

Chiho:もっと大きな意味での"卒業"だよね。

-今までのH△Gは"青春"の範囲がもっとピンポイントだったというか、いわゆる十代の思春期を指すワードだったように思うんですけど、このアルバムをリリースすることによって"青春"がもっと幅広くなった印象があって。

Chiho:そうですね。"卒業"をひとつテーマにしたいなとは思っていたんですけど、卒業っていうものを学校で経験していない子もいなくはないじゃないですか。でもたぶんそういう子も、私が当時に感じた捻くれた葛藤のようなものをきっと別の場所で感じているんじゃないかなと思って。そういう気持ちを取りこぼしたくないなっていう気持ちで、今回は特に"昨日までの日々とこれからとの狭間"みたいなところを描くことによって、広い意味での"卒業"の曲を作っていきたいっていうのがあったんだなって思います。だからどこかで"あ、同じなんだ"っていうのを感じてもらえると嬉しいです。