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INTERVIEW

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BIG UP! HOW TO【スタジオ編】

BIG UP! HOW TO【スタジオ編】

最近では、リハーサル・スタジオでも本格的なレコーディングをすることができるのをご存知だろうか? 昔はレコーディング・スタジオじゃないと録れなかったものが、近年はDAWソフト(録音/編集ソフト)を持っている人も増え、フリーのエンジニアも多くなってきたため、リハーサル・スタジオを借りて自分たちでレコーディングするバンドは年々増えているそうだ。今回、stellaのメンバー4人それぞれが、サウンドスタジオノア秋葉原店店長の室井規亨さんにアドバイスを貰いながら、セッティングからレコーディングまでを体験してみた。

stella:桑山 玲奈(Vo/Key) 谷崎 有香(Gt) 野崎 菜央(Ba) 水澤: 恵(Dr)
サウンドスタジオノア 秋葉原店:室井 規亨(店長)
取材/構成:岡本 貴之 Photo by 上溝恭香

水澤: 恵 ドラムのセッティング】


室井:では最初にドラム・セットに7本のマイクを立てていきます。

水澤:マイクはどこを狙って立てたらいいんですか?

室井:スネアやタム、バスドラムを録るときには、マイクの先端でヘッドの中心を狙うといいと思います。今回、スネアにはSHUREの"SM57"を立てます。タムには通称"クジラ"と呼ばれているSENNHEISERの"MD421"を使います。

●スプラッシュ・シンバルとハイハット・シンバルの間からケーブルを通してマイク・スタンドを立て、スネア、タムにマイクをセッティングしていく。

水澤:シンバルは1枚ごとにマイクを立てるんですか?

室井:いえ、トップマイクという高音を拾うマイクを2本立てます。これには全体の音とシンバルの音を拾う役割があるんです。立てる位置ですが、CDなどではスネアの音って真ん中に来てますよね。なので、録音するときもスネアから2本のマイクまでの距離が同じだとバランス良く録れるんです。

●ケーブルを使い、スネアのトップからの距離を測りつつ、マイクの位置を決める。

室井:次はバスドラです。低いスタンドを使ってマイクをバスドラの穴に入れて音を拾います。最後はハイハットですね。これも高音なので、"AKG C451B(通称:シゴイチ)"を使います。

水澤:普段は、マイクも自分で全部立てないといけないんですか?

室井:エンジニアが立ててくれる場合もありますよ。マイキングも、ある程度のセオリーはあるんですけど好みによりますし、タムやスネアも音の好みによって変わったりするので、エンジニアと相談しながら立てて、サウンド・チェックを行って、そこから微調整をするんです。

●マイクを立てながら、すべてのケーブルを事前に決めたチャンネルごとに、スタジオの壁にあるマイク・ポケットに繋いでセッティング完了。

水澤:スネアの音をきれいに録りたいときはマイクを平行にした方がいいんですか?

室井:平行か平行じゃないかっていうのは、プレイにも関わってくると思います。リムの音を録りたいときはもうちょっと中間のあたりにマイクを当ててあげてもいいと思いますけど、マイクの基本位置は、"よく叩く場所"ですので、そこにちゃんと当ててあげればアタック音は拾うと思います。スネアやタムなど皮モノは全部真ん中を狙っておけばうまく拾えますね。