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INTERVIEW

Japanese

Swimy

2018年01月号掲載

Swimy

Member:Takumi(Vo/Gt) 平成のまお(Vo/Ba) タイキロイド(Gt/Cho)

Interviewer:秦 理絵

ロック・バンドの概念を壊しながら自分たちが楽しいと思うポップ・ミュージックを追求する滋賀発の男女混声バンド Swimyが、ニュー・シングル『僕と魚の物語』をリリースする。7月にドラムのみっけが脱退。3ピースで活動を続ける彼らにとって、今作が新体制初のシングル。表題曲にはNHK「みんなのうた」のために書き下ろした「僕と魚の物語」を収録したほか、新たなスタートを鼓舞する攻めのロック・ナンバー「しゅるる」、真骨頂を見せた透明感のあるポップ・ソング「天使と悪魔の歌」という、それぞれまったく違う方向に振り切った3曲を収めた1枚だ。この場所から新たなバンドのかたちを模索する3人に話を訊いた。

-7月にドラムのみっけさんが体調不良で脱退してから、3人で活動をしてるんですよね?

平成のまお:はい。(3人になってから)すごく試行錯誤をしてたので、ようやく慣れたかな、という感じですね。

Takumi:本当にそうだね。

平成のまお:まだ完成ではないんですけど。最初は"どこをどう修正したらいいんだろう"っていうのがわからずにもがいてたんですけど、最近は"ここをこうしたらいいんじゃない?"っていう改善点が見えるようになってきた感じで。

Takumi:脱退した直後はとりあえずかたちにすることに必死だったから、どういう見せ方ができるかな? っていうところを考える余裕が、最近出てきたかなと思います。

タイキロイド:ヨウヤクアタラシイコトニモチョウセンデキルヨウニナッテキマシタネ。

-どうあがいても4人でやろうとしてたSwimyには戻らないわけですからね。いまは新しいSwimyの表現を再構築していかなくてはいけない時期というか。

Takumi:そうなんですよ。もとに戻そうと作ったら、絶対に前よりいいものは作れないので。それもあって、いまはライヴもサポートを入れないで3人でやってるんです。

-ドラムの音は同期で流して?

Takumi:そうなんです。いままでのSwimyを好きやった人にとっては、"ドラムがみっけさんじゃない"っていうだけで、ネガティヴな要素しかないと思うんですよ。それやったら、いまは3人しかいないから、逆にこういう見せ方ができるよねっていう表現を探していかないと、ただただ後退しちゃうっていうのがあったので。

平成のまお:最近はドラムがない曲も作れるようになったので、面白いんです。

-ピンチをチャンスに変えるために発想を転換したんですね。

平成のまお:最初は結構"難しいな"って感じでしたけどね。でも、一番前向きやったのがタイキロイドだったんですよ。普段はあんまり言葉を発さないんですけど(笑)。

-えぇ、取材でもあんまり喋らないですよね。

平成のまお:そうそう。それが"頑張ろう"みたいなLINEを送ってきたりして。タイキロイドはB'zが好きなので、松本(孝弘/Gt)さんと稲葉(浩志/Vo)さんがインディーズ時代にふたりで活動してたときの動画を送ってくれたんです。同期で音を流して、松本さんがギターを弾いて、稲葉さんが歌ってたっていう。"どういうかたちでもやっていけるし、こういう時期を経て、いまはB'zもバックにバンドをつけてやってるわけだから、頑張ろう"みたいな。

-いい話じゃないですか。

平成のまお:意外にメンタル面で支えてくれたんですよね。

タイキロイド:B'zガフタリノトキヲシッテタノデ、"コレダ!"トオモッタンデス。

Takumi:逆に僕はふたりがポジティヴだから、"どうしようかな"ってなってました。

平成のまお:ある意味、Takumiは曲を作る人だからこそ悩むんですよね。実際、いままではドラムありきの曲ばっかり考えてたけど、そこからガラリと変わるので。

Takumi:そこまで落ち込んでたつもりはなかったんですけどね。自分の中で宿題が増えてたんです。3人でライヴをすることは楽しみでもあったんですけど、それ以上に"大変やな"っていう思いもあった気がしますね。

-4人での共同生活はどうなったんですか?

平成のまお:いまも3人で住んでますよ。いまは本当の意味で仲良くなったような気がします。いままでは女子ふたり、男子ふたりになりがちだったんですけど。もう本音でぶつかるしかなくなってしまったので、変な壁がなくなった感じですね。

-そんな再スタートのSwimyですけども。前作『絶絶ep』(2017年2月リリース)を超えるぐらい、シングル3曲ともがまったく違う方向に振り切った作品になりましたね。

Takumi:本当にそのとおりですね。

-1曲ずつ順番に訊ければと思うんですが、まず「僕と魚の物語」は、NHK「みんなのうた」への書き下ろしです。やっぱり、小さいころ「みんなのうた」の曲は聴いてましたか?

Takumi:意識的に聴いてたわけじゃないですけど、聴いて育ったなっていう感じですよね。なんとなく"あ、この曲知ってる"っていうのがあるというか。

-ぱっと思い浮かぶ曲はあります?

平成のまお:「おしりかじり虫」。

Takumi:あれ、「みんなのうた」やったっけ?

平成のまお:そうよ。

Takumi:「みんなのうた」だと思ってたら、「おかあさんといっしょ」(※NHKで放送中の教育番組)の中で流れてたっていうパターンあるよね。

平成のまお:「だんご3兄弟」とかはそっちよね。「北風小僧の寒太郎」は「みんなのうた」やで。

Takumi:へぇ。僕がぱっと思いつくのは「WAになっておどろう」かな。V6のイメージがあると思うけど、僕は、この曲「みんなのうた」で聴いてたわ、と思いましたね。

タイキロイド:ボクハ「コンピューターおばあちゃん」デスネ。

-さすが、アンドロイドだけに(笑)?

一同:あはははは!