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INTERVIEW

Japanese

シーブレッド

2018年02月号掲載

シーブレッド

Member:井上 龍一(Vo/Key) 雨宮“サンダー”匡宏(Ba) フジタカズヨシ(Ba) 岡林 佑樹(Dr)

Interviewer:岡本 貴之

2本のベース、キーボード、ドラムという特異な編成で活動する4人組バンド シーブレッドが、1月31日に初の全国流通CD『MAYONAKA E.P.』をライヴ会場&ヴィレッジヴァンガード限定でリリース。そのタイトルはもちろんのこと、一聴して"真夜中"に歌っている姿が浮かんでくる今作で彼らが迎えに行こうとしている夜明けの景色とは、いったいどんなものなのか。バンドの成り立ちから印象的なアートワークのことまで語ってもらった。

-プロフィールを拝見すると、フジタさんを除く3人で活動していたバンド"PARMESAN"を母体に2015年に結成したとのことですね。

井上:もともと、僕と岡林が4人組のギター・ロック・バンド、PARMESAN(パルメザン)のオリジナル・メンバーで、僕はギター・ヴォーカルだったんですよ。シーブレッドではキーボード・ヴォーカルに転身しました。

岡林:PARMESANは他のメンバーが変わったりしながら、最後はフジタを除く今の3人で活動していたんです。リリースもしたんですけど、ちょっと新しいことをやろうという話になって、ツイン・ベースでキーボード・ヴォーカルという編成に転向したら面白いんじゃないかなっていうことになったんです。

フジタ:自分はこの3人がPARMESANを組んでいたときに違うバンドで活動していたんですけど、活動休止になったタイミングで"ベース2本でやろう"って声を掛けられたんです。でも、"えっ、どうするのかな"って思ったんですけど。

-最初からツイン・ベース編成という狙いがあったわけですね。

岡林:そこは狙ってました。ベースを2本にするのであれば、たぶん鍵盤の方が音に合うだろうということで、あえてギターなしで始めることにしたんです。

井上:鍵盤は昔習っていたので一応嗜んではいたんですけど、そのときはあんまりピアノを好きではなくて。親に言われて無理矢理やらされていた感じなので、反骨精神でギターの方が好きでやっていたんです(笑)。なので、最初は足を引っ張りながらっていうか、ようやく最近になって形になってきた感じかもしれないです。

-「夜間逃避行計画」のMVを見ると、フジタさんが文字どおりのベースで雨宮さんがリード・ベースなのかなと。

雨宮:はい、その役割ですね。鍵盤がすごく聴こえやすい位置にいて、ベースとドラムが下にいるので、僕が中間を埋められたらなって思いながら演奏しています。

-バンドのコンセプトから、話し合いのもとにこうなっているわけですか。

岡林:もともと、雨宮が高いところを弾くのが得意なベーシストなんですよ。3ピースだとどうしても下を支える要素が強くなるので、そうじゃなくて雨宮のベースを生かせる形で思いっきり上にコンバートしちゃおうっていう話が僕と井上の間であって。フジタは逆に下を支えるベースに仲間内で定評があったので。

フジタ:ディフェンス感に定評が(笑)。

岡林:このふたりならツイン・ベースでいけるんじゃないかっていうことで今の形になりました。

-ちなみに、参考にしたバンドっていたんですか? あんまりこういう形態のバンドはいないですよね。

岡林:前身バンドのときはいたんですけど、この形になってからはいなくて。アプローチが違うのであんまりないですね。僕らって、レコーディングとかも含めて基本的に全部自分たちでやっていて、プリプロから同じ環境でやれたり、レコーディングを何回もやり直したりすることもできてるんですけど、そのなかで試行錯誤してきた感じですね。

-1年くらいはライヴ活動もしていなかった?

岡林:最初にライヴをやるまでに半年弱かかりましたね。同時に前身バンドのラスト・ライヴもあったので、それと並行して新しい準備をしていて。今のバンドになることを発表してからも1年くらいはライヴを年間4、5本しかやらないペースで、他の時間は"ああでもない、こうでもない"ってやってました。