Skream! | 邦楽ロック・洋楽ロック ポータルサイト

MENU

INTERVIEW

Japanese

ゲスの極み乙女。

2018年02月号掲載

ゲスの極み乙女。

ゲスの極み乙女。

Official Site

メンバー:川谷 絵音(Vo/Gt) ちゃんMARI(Key)休日課長(Ba) ほな・いこか(Dr)

インタビュアー:沖 さやこ

昨年の5月に活動再開を果たし、アルバム・リリース、怒濤の全国ツアーと、メンバー個々の活動も並行させながら2017年を駆け抜けた"ゲスの極み乙女。"。最新シングル『戦ってしまうよ』にまつわるインタビューとして現場に向かうも、開始15分でフロントマンの川谷絵音から"楽曲について話すことがない"と宣言されてしまった。だがそれでも彼らはそのあと1時間、こちらのインタビューに応じてくれた。『戦ってしまうよ』の音楽スタイルにはバンドのアティテュードが明確に表れている。世間に一石を投じる意味合いもあるが、それもこの奇跡的なバンドの前では過剰解釈でしかないのだ。

-2017年は活動再開以降、フル・アルバム『達磨林檎』のリリース(5月)、2本のワンマン・ツアー(8月から9月にかけて開催した"丸三角ゲス"、10月から11月にかけて開催した"ッアーーー!!!")、そしてゲスの極み乙女。以外の活動もあり、かなりご多忙だったのではないでしょうか。

休日課長:2017年1月には予想していなかった年末を迎えられたなと思います。DADARAYでもミニ・アルバム3枚とフル・アルバム1枚を出して、ゲスでもツアーもちゃんと回って。去年のツアーではいままで行けなかった都市にも行けて、本当に盛りだくさんで......。どうなるのか予測できない1年間だったし、こんなに充実すると思っていなかったです。2018年の活動に繋がる、重みのある1年でした。

-夏から年末にかけてずっとツアーでしたからね。

川谷:そうですね。夏に9本("丸三角ゲス")、秋に22本("ッアーーー!!!")。それ以外にも個々で活動していたから。パンク・バンドみたいなスケジュールでしたね(笑)。

休日課長:フェスもあったしね。ライヴをたくさんしました。

いこか:前に19本くらい回ったときに(本数が)多いなぁと思った記憶があるんですけど、ツアーを2回やって、そのツアー中にイベントにも出させてもらったりして、めっちゃ楽しかったんですよね。まだ全然回れるなと思ったくらい。だから"今年どれだけたくさんライヴできるかな"という気持ちに繋がりました。2017年はゲスの極み乙女。が再始動した年でもあったので、このバンドをやっていて良かったなと思いました。ひとりで新しい活動をさせてもらっていたので、やっぱりこの4人で集まると、単純に楽しい。あぁ、やっぱりメンバーっていいなぁ......! と思いますね。

ちゃんMARI:すごくいろんなものを得たツアーになりました。秋のツアーは花道を使った演出をしたんですけど、お客さんの顔もちゃんとしっかり見ることができたし、こういうふうに弾いてみようかなと考えることもできて。それまでは暴れまわったりすることはあったんですけど、見せることに関して考えることがあまりなかったんですよね。そういう意味でもすごく実りがありました。まだリリースしていない新曲も喜んでくれたり、楽しんで聴いてくれたりして、いろんな反応が見られたのも良かったです。

川谷:ゲス(ゲスの極み乙女。)だけでなくライヴをたくさんやらせていただいて、ライヴのやり方を改めて考えました。お客さんとの距離が近いライヴハウスだったので、いいファンに支えられているなと再確認したし。4人で合わせて音を出して、やっぱりいいバンドだな、楽しいなという感覚がありました。やっぱりゲスの極み乙女。は4人揃うと華がある、スター感があるなと自分で思って。4人で音を出すと楽しいし、音楽の原点に立ち返った気がする。ライヴをするたびに発見もあったし、楽しかったですね。

-初心に返るという感覚でしょうか。

川谷:僕、初心に返るという言葉の意味がいまいちよくわからないんですよ。どこのことを指して初心と言うのかもわからないし(笑)、もともと遊びで始めたから"このバンドでこうしてやろう!"と思ったわけでもないし、どうしていきたいかはどんどん変わっていくものだし――根本を言えば、音楽が好きな4人が、好きな音楽をやっているだけのバンドだから。それは全然変わっていない。難しいことは考えていないし。

-自分たちの好きな音楽を追求していくという活動に、状況が付随してきた。

川谷:それをゆっくり追う時間もなかったけど、2017年は俯瞰で見られるようになりましたね。実感することができた。焦ったりもしたし、いこかさんの言うとおり最初は(ツアー本数が)多いなと思っていたんですけど、今はもっと回れたなと思います。終わるときちょっと寂しかったくらい。12月30日に年末のイベント("COUNTDOWN JAPAN 17/18")に出たあと"まだやりたかったね"という感じがあったから......いい年だったなと思います。ライヴもいっぱいできたし、レコーディングもしたし。課長が言うように想像できなかった1年になりました。2018年に繋げられるような出来事もいろいろあったので、個人的には準備期間の年。いい準備期間だったかなと思います。

-2018年の幕開けでもある『戦ってしまうよ』は、2018年の日本で発信することに大きな意味を持っている4曲が収録されていて、作品性の高いシングルだと思いました。カップリングの最後の1曲――今回ならば「息をするために」がそれに当たると思うのですが――そこにはバンドにとって革新的なものが収録されることも、注目箇所のひとつになっています。

川谷:作品性どうこうみたいなことも、難しいことも何も考えてないですけどね(笑)。ただ単にいい曲を入れたという感じです。それを勝手に周りが過剰解釈するという(笑)。

-過剰で申し訳ないです(笑)。

川谷:まぁ、それが雑誌ですよね。過剰に解釈しないと成り立たない(笑)。僕らが言えることなんて結局"いいと思ったから作りました"、"楽しかったです"ということくらいしかないし(笑)。

ちゃんMARI:あとは"ぜひ聴いてください"くらいかな(笑)。

川谷:ミュージシャンって"何か考えている人"みたいに思われがちだけど、俺なんて特に何も考えてないし(笑)。哲学者でもないしね。

-そのようなところ恐縮ですが、『戦ってしまうよ』の4曲はどのようにして揃ったのでしょう。

川谷:「イメージセンリャク」はカップリングのために作って。あとはゆったりした曲を入れたいなと思って「息をするために」を入れました。この曲は『両成敗』(2016年リリースの2ndフル・アルバム)のときからもともとトラックがあって。歌は最近録りました。リミックスはカップリングに入れるためというよりは、すでにいろんな人から9曲くらいリミックスしてもらっているので、今回入れたというか。