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INTERVIEW

Japanese

POLYSICS

2017年12月号掲載

POLYSICS

メンバー:ハヤシ(Gt/Vo/Syn/Prog)

インタビュアー:吉羽 さおり

-さらにナカムラさんが加わっての新しい作業で、いろんな引き出しが開いた感じですか。

お互いのアイディアの出し合いが面白くて。特に1曲目の「That's Fantastic!」とかは、アイディアの出し合いで、うまく融合をして新しいものになった曲で。

-アルバムの1曲目としてこの曲がくることで、新鮮なインパクトがあります。この曲はきっかけとしてはどう始まったんですか。

俺の曲作りが難航していた時期があって。さっき言った「Tune Up!」が大きかったんだけど、TALKING HEADSみたいにコンセプト・アルバムみたいなのを作っちゃおうかなと思ってやったんだけど、いまいちそこまでファンクにどっぷりつかってない人生だったので(笑)、全然うまくいかなかったっていうのがあって。そこで、鍵盤を弾いてフレーズ作るのよりも、もっと新しいことしたいなって思って、サンプリングを導入して作ってみたんです。そしたら、それまでの手グセにないフレーズがいっぱい出てきて。90年代初頭のヒップホップの人のサンプラーを使って。

-遊んでいるうちに、新しいものができちゃったというような曲ですね。

まさにそれだ! って思って。それで「That's Fantastic!」のベーシックみたいなものができたんですけど。それをナカムラ君と作っていくなかで、彼が曲を整理してくれた感じですかね。スケール感とか無視して作っていたから難解な曲になっていたのを、彼がちゃんと曲にしてくれた感じで。最初は歌とかももうちょっとあったんですけど、そこはメンバーとセッションしていくなかで、もう"That's Fantastic!"って歌うだけでいいんじゃないかというので、最終的にこうなりましたね。

-最初に聴いてイメージしたのが、DE LA SOULでしたね。ああいう、ヒップホップ的な楽しさとか遊び、ポップさがありました。

あぁ、あまり聴いたことがなかったんだけど(笑)。でも久々に、BASEMENT JAXXとか聴きましたけどね。

-POLYSICSの曲として、こういうノリやグルーヴが出てくるのは新鮮でした。

今回は、リズムの多様化は意識しましたね。リズムでもっと遊んでみたいなというのがあった。テンポが速くなくても踊れるとか、ノれるものにしたくて。思えば「ルンバルンバ」とか「Shut Up Baby」みたいなビートの曲ってなかったよなって思って。そこで半分遊びも含めてトライしてみたという感じでしたね。そしたら楽しくできて。自分の中でも、面白いじゃんっていう感じで作れました。

-「ルンバルンバ」のファンキーなノリもいいですね。「Shut Up Baby」の"歌モノ"感もあまりなかったもので。そういうことでは、これまででも一番、手グセみたいなものを禁じたような曲がたくさんあるなと思いました。

そこはナカムラ君のアイディアの部分もあったと思いますね。ギターのフレーズの手グセじゃなくて、曲作りのクセみたいなものは、封印したわけではないんですけど、もっと違うことをしたいなというのはたしかにありました。今回は、13曲ボンとできて、じゃあレコーディングじゃなくて、「Tune Up!」の制作時期くらいから曲作りをしていたのを、セッションしてプリプロをして形にしたものをいっぱい集めていって。その中で、自分たちの今にぴったり合うものを選んだという感じでしたね。だから、もうプラス10曲くらいはありました。本当、ずーっと曲を作ってましたね(笑)。

-そうだったんですね。

たしかに、曲数があるけどもっといけるよなっていうのを、メンバーも自分も感じてはいて。だから、「Crazy My Bone」、「Cock-A-Doodle-Doo」、「Shut Up Baby」が最後の方にできて、頑張って良かったと。それでアルバムが、軸がありながらもカラフルなものになったと思いましたね。

-曲作りで難航していたというのは、これまでにない迷い方だったんですか。

そうですね。自分が"今までのポリにない新しいものを"というので、頭でっかちになりすぎていた時期はたしかにあったな。新しいけど、これかっこよくないよね、みたいな。そういうのはありましたね(笑)。

-そして、長く曲作りをしていたとはいえ、そのなかで新たな人が入って、今までとは違った刺激も得ていった時間だったと。

刺激的でしたよ、さらに曲の聴きどころが増えるというか。今までの3人のときとは違う感じでしたね。単純に、ツイン・ギターのアレンジを考えるのが、わりと面白かったりっていうのもあったんですけど、シンセのアレンジもナカムラ君に任せたりとか。データのやりとりをできるくらい、お互いにコンピューターを使って作曲をしていたので、それでみんなと共有することができるようになった。POLYSICSはテクノ・バンドだけど、そういうのがあまりなかったんですよね(笑)。わりとロック・バンドっぽくセッションして形にしていたんですけど、フミも今回、データでやりとりしたりして。そこは大きかったです。