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INTERVIEW

Japanese

THE BACK HORN

2017年10月号掲載

THE BACK HORN

メンバー:岡峰 光舟(Ba) 山田 将司(Vo) 菅波 栄純(Gt) 松田 晋二(Dr)

インタビュアー:石角 友香

-基本的には、イントロが鳴ったら"おっ!"っていう曲ばかりで。

菅波:(笑)イントロに命懸けてる感、THE BACK HORNは結構あるなと思うんですね。始まった瞬間、"おっ!"ってなるみたいな。

-音楽的にはどうですか? 「コワレモノ」のファンクやラップへのアプローチとか。

山田:これは栄純が前に持ってきたんだよね。ちょっと横に置いといたものを、"いや、あれ実はヤバくなりそうじゃない?"みたいな感じで再構築して。さっきユーモアって言ってたけど、面白そうなものを捕まえてくる栄純の力や、面白そうなものが好きっていうのはあるのかな。THE BACK HORNのストイックっぽいところとうまく絡ませる技術は高いかもしれないですね。

-そしてDISC-1には最後に新曲「グローリア」が入っていますが、肯定感が印象的で。今までも聴いてる人を肯定してくれる曲はありましたけど、喋ってるみたいな歌詞も新鮮です。

菅波:(※歌詞を見て)文字多いな(笑)。これでも、みんなでそれぞれ曲作って持ち寄ったりしてるころに出てきた曲です。シングル(2017年7月リリースの『孤独を繋いで』)の前ぐらいですかね。そのときかなり曲作りやってたんで。

-アイリッシュなアレンジも聴きどころかと。

菅波:バグパイプ調なやつですね。あれは最初から入れたくて。ちょっとパンクな気持ちになるアレンジがいいなと思ったんです。THE POGUESぐらいしか知らないんですけど、ああいうイメージで。THE BACK HORNのパンクな側面なんだけど、自分の中では"パンク=優しい"ってイメージがあるんですよ、腹割って話すみたいな。

-仕事帰りに飲んでるみたいな感じありますよね。

菅波:それバッチリ(笑)。仕事帰りに飲んでる感あります。おっしゃー! って感じで拳が上がってくれるといいなと。人間味が出ながら励ますっていうのが上からっぽくなくていいのかなと思ったんです。もはや歌詞は喋ってるようなのでもいいんじゃないかな、と考えてた曲ですね。

松田:THE BACK HORNの描き方、伝え方のひとつの側面だと思いますけど、さっきから出てる励ましみたいなところで、もとは無自覚に巻き込みながらみんなでわーって傷を癒してたものが、20年で自分たちからみんなに届けたいって思いになったんです。なのでその気持ちがこもってる曲が、20周年の記念のベストで最後に相応しいなって感じますね。DISC-2を含めた20周年っていうベストのTHE BACK HORNの根元の曲だとも思いますし。


ファン投票の結果はすごく様々で、それこそTHE BACK HORNの活動を象徴してるのかもしれない


-そしてDISC-2との2枚組が通常盤であることが今回の意味かなと。DISC-2への投票結果を見てどう思いました?

松田:やっぱものすごく様々ですし、いろいろな時代を聴いてた人、もしくは久しく聴いてなかったけどこの機会に参加してみようとか様々な人がいると思うんですけど、そのぶんひとつに固まることはなかったっていう印象ですね。これがTHE BACK HORNの活動を象徴してるというか、ヒットがなかったバンドの象徴というかね。

菅波&山田&岡峰:ははは!

松田:今ちょっとおちゃらけましたけど(笑)、みんなの中でのヒット曲というか、その当時の自分やみなさんが出会ってくれた楽曲がいろいろあるなと僕らも感じられる仕上がりになりましたね。

-やっぱ真理というか人間のヒリヒリした部分をちゃんと曲にしてくれてるバンドという信頼感がこの投票の14曲に表れてる感じはしますけどね。

菅波:ありがたいことだ。

松田:ある種、DISC-1はシングルでなんとかその時代の顔を切り取るというか、願いを託す曲じゃないですか。だからその1曲の負担も大きいというか、そのぶんいろいろな、例えば気遣いというか、洋服着せたりとか化粧させたりとか、でもそこにも自分らしさの化粧であったり施しがあると思うんです。そのなかで、DISC-2は油断した、普段着というか、この部屋に入ってきてくれた人にだけ見せるよ、みたいな。アルバムにはそういう役割があるじゃないですか。そういう部分はDISC-2に入ってるので、THE BACK HORNらしいところはDISC-1とDISC-2両方あってこそ見せられる感じはありますね。