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INTERVIEW

Japanese

winnie

2017年07月号掲載

winnie

Member:okuji(Gt/Vo) iori(Vo/Gt)

Interviewer:高橋 美穂

okujiとioriの相反するような男女ツイン・ヴォーカルと、ゴリッゴリのメタル・フレーズを取り入れながらも、スウィートにポップにまとめ上げるハイブリッドな音楽性という、唯一無二の魅力を誇る4人組バンド、winnie。このたび、結成15周年を記念して、15曲入り1,500円のベスト・アルバム『Greatful 15years Dead』をリリースする。改めて彼らの面白さに気づける1枚に仕上がった今作について、そしてバンドの歴史について、okujiとioriに訊いた。

-15年って、結構長いですよね。子供だったら義務教育を終える年月じゃないですか。

okuji:そうですよね、こないだ俺もそれを考えていて。すごい成長ですよね。

iori:子供で考えたらな(笑)。

-(笑)バンドとしての成長は、どう感じていますか?

okui:子供の成長とは違って(笑)、あまり変わらないんですよね。うちはコンスタントに1年にアルバム1枚とかリリースしてきたバンドじゃないし。そういうのができなかった時期も、ライヴをやってない時期もあったから。15年とはいえ、悩んでた時期が半分くらいなんですよ。でも、結成してからは15年経っているし、っていうことで。もっとうまくできたような気もするんですけどね。ただ、充実はしていたと感じています。

iori:まぁ、あっという間な気もするし、長かった気もするし。みんなマイペースなんで(笑)。マイペースにやってたら15年も経っていたっていう。

-悩んだ時期が半分っておっしゃっていましたけど、セルフ・ライナーノーツには"一度も解散しようとは思わなかった"って書いているじゃないですか。これってすごいことですよ。

iori:不思議やな(笑)。そういう話って1回も出たことないよな。

okuji:ギャグでしょっちゅう言ってるけどね(笑)。バンドやめてどうなるわけでもないし。

-その理由って、これもセルフ・ライナーノーツに書いてあるとおり、"winnieの音楽って最高だな!!"っていうところに尽きるわけですか?

okuji:それだけっていうか。曲とかも、"できない、できない"って言ってる時期はあっても、ぼんやりとやりたいことはあるんですよね。それがある状態でやめようとはならないんです。前向きな姿勢が崩れたことはないですね。

-ベスト盤を聴いていると、それもなんとなく頷けます。winnieの音楽性ってキャパシティが大きいですよね。"これ"って限定していないから、飽きないんじゃないですか?

okuji:そうだと思います。ただ、ベスト盤に入れた15曲は、ライヴでやってて人気がある曲や、リード曲やPV曲なので、音楽的なキャパシティはオリジナル・アルバムの方が感じられるかもしれないですね。ベスト盤は、ガーッと来るので疲れちゃうかも(笑)。リード曲は、速い曲の次はバラードとかっていう魅せ方をまったくしていないから。オリジナル・アルバムの5曲目とかね、違う感じが出ているので聴いてほしいですね(笑)。

-たしかに、ベストは全部メイン・ディッシュですもんね。ちなみに、さっき悩んでいた時期っていうのは、何で悩んでいたことが多いんですか?

okuji:方向性ですかね。1stアルバム(2003年リリースの『first class speed of light』)のころと今って、若干違うんですよ。今は自然にやってるけど、2003年から今に至るまでは全然簡単な話じゃなくて、あっち行ったりこっち行ったりで迷いまくってたし、もっと面白くなんないかな? とか、ずっと探している感じでしたね。ライヴで演奏してるのがつまらなくなったり。そういうのが2~3年ありました。曲もバンド的にも、わりとゆるかったんですね。例えば、今のギターは"ガッガッ"って感じですけど、当時は"シャンシャンシャン"みたいな感じだったし。そのときは、それが好きでやっていたんですけど、やっているうちに全然面白くなくなっちゃって。そういうときに、メタル少年はMETALLICAとか弾くじゃないですか。METALLICAは、当時のドラムも含めてわりとみんな知っていたんですよ。だからスタジオで「Master Of Puppets」(1986年リリースの3rdアルバム表題曲)をやったら、ioriは当時そんなにMETALLICAを知らなかったけど、"うぉぉぉぉぉ!"って盛り上がっちゃって。それをきっかけに、隠してたところを出してみようと。俺はもともとメタル好きだったから、元に戻すような感じで。そうしたら楽しくなるんじゃない? って。

-「suck my brain」(Track.3)のセルフ・ライナーノーツに"その当時のリズム隊2人はこれのデモを聴かせたら2人共辞めてしまいました"って書いてありますけど、そことも繋がってきそうな話ですね。

okuji:でも、「Master Of Puppets」をやった人はちょっと前で、そのときにはやめちゃってて。ただ、この時期は特にゆるかったですね。「suck my brain」も、ioriは"これヤバいよ!"ってずっと言ってたんですけど、ふたりはすぐにやめちゃいました(苦笑)。