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INTERVIEW

Japanese

UVERworld

2017年07月号掲載

UVERworld

メンバー:TAKUYA∞(Vo)

インタビュアー:杉江 由紀

すでに絶大なる人気を誇る存在でありながら、それでもUVERworldが現状というものに飽き足りてしまうことは一向になさそうだ。この夏、話題の実写映画"銀魂"の主題歌となっている「DECIDED」を表題にした最新シングルで、UVERworldが我々に対して提示しているのは自らの内に息づく覚悟や決意であるとみていいだろう。この最新シングルが7月12日に世へ出たあと、翌8月には実に3年ぶりのフル・アルバムのリリースも決まっている。結成から17年、デビューから12年の時を経て、UVERworldはますます大胆不敵な攻めの姿勢をここから強めていくことになるに違いない。もちろん、盛夏のホール・ツアーと秋からのアリーナ・ツアーについてもお見逃しなきよう!

-シングル『DECIDED』は、そのタイトルどおりに凛とした強いメッセージが込められた作品になっていると感じます。この機において、UVERworldが表現すべきなのはどんなことであるとTAKUYA∞さんは考えていらっしゃったのでしょう。

もともとの始まりに関して言うと、表題曲の「DECIDED」(Track.1)は映画"銀魂"の主題歌にしたいというお話をいただいたうえで作り出した曲だったので、映画の持っている世界観に合うものにしていくというのはもちろん踏まえていました。ただ、それと同時にこの詞の中では結成して17年、デビューして12年になる自分たちが今この胸に抱えている意思や気持ちも、しっかりとかたちにしていきたかったんです。

-この「DECIDED」から感じる意思とは、つまり表現者としての覚悟そのものだと言えそうです。"それ"をTAKUYA∞さんが明確に意識されるようになったのは、今思うといつごろからのことだったと自覚されていますか。

意外と最近のことかもしれないですね。以前は、"こういう場面だと、自分たちはどんな見え方をするのだろうか"みたいなことや、"こんな言葉を吐いたら、きっとこう思われるんだろうな"といったことまで考えながら、どこか身構えたり、鎧で身を固めたりしていた時期があったんです。そのころと比べると、今は少し自信もついてきて、そういう意味での鎧はもう必要なくなったということなんやと思います。やっぱりそこは、たくさんの人たちがUVERworldのファンとしてそばにいてくれているという事実もすごく大きいんですよ。前よりはもっと自分たちのことを客観的に見られるようになったし、周りからどう思われるかとかそんなことは置いておいて、純粋に自分たちのやりたいことをやり、自分たちの発したい言葉をみんなに伝えていく、ということをより堂々とやれるようになりました。

-なるほど。「DECIDED」には"自分に何ができるか?じゃなく/自分に何が合うか?じゃなく/本当に心が一番選びたいもの選んで行け!ってことだろう"という歌詞が出てきますが、TAKUYA∞さんとUVERworldはまさにそれを実践しているわけですものね。

結局......僕は、歌う人として自分が"向いている"と思ったことは未だに一度もないまま今日に至っていますからね。この17年間、とにかくUVERworldで歌うことが大好きで大好きで仕方がないままずっと来てはいるけど(笑)、向いているか/向いていないかという点だけで言えば、俺はおそらく後者の人間なんです。それをわかってはいながらも、自分はまさに一番選びたいものを常に選びながら歌ってきているんだと思います。ここまでの17年間を経て、そのこと自体もこうして歌えるようになったんですよ。

-あまりにストイックすぎるのではありませんか。目指すところが高すぎて、つい"向いていない"と感じてしまうだけなのでは?

日々、自分のことをあれこれ分析しながら生きているせいなのかなぁ。自分の中では、いろいろなことが"わかっちゃう"んです。そりゃまぁ、ファンの人たちとか周りにいる人は"向いている"と普通に思うんでしょうけど、僕はたまに"本当はこれじゃなくてあれをやった方が向いているんちゃうかな?"と思ったりすることがあるというか。だってね、体質的に僕はメチャメチャ筋肉がつきやすいし。ひょっとしたら、アームレスリングのプロとかを目指していたら、今ごろはもっと余裕でその世界の1番を獲れていたのかもしれない(笑)。

-TAKUYA∞さんが素晴らしい運動能力をお持ちなのは、あのダイナミックでアクティヴなステージングからもよく伝わってくるところですが、それこそフィジカルな面でもTAKUYA∞さんはバンドのフロントマンとしての能力に長けていると言えるはずです。持てる才を、すべてヴォーカリストとしての表現力に変換されているのでしょう。

自分にとって興味はあるけど難しそうなことって、きっと誰にでもあると思うんですよ。でも、そういうことほどやってみると本当に面白かったりしません? 自分にとってバンドで歌っていくというのは、たぶんそういう面があるんだと思いますね。だから、ひたすら必死になって挑戦して頑張るしかない。しかも、僕らの音楽に反応してくれている人たちには、これまた誰がどう見ても難しそうな夢を追いかけている人がすごく多いんですよ。自分は言わばそんな彼らの中の代表みたいなもんやと思っているし、UVERworldでは彼らや自分自身に向けての歌を歌っているんです。それはこの「DECIDED」についても言えることで、内容としてはとても前向きなものになりました。

-「DECIDED」は前向きでありながらも、その裏に葛藤や懊悩が見え隠れしているところがよりリアルであるなと感じます。TAKUYA∞さんがこの歌をレコーディングしていく際、どのようなスタンスで臨まれたのかも教えてください。

正攻法でいきました。歌はいつも自分で録音しているんですけど、この曲はかなりストレートなところがあるので、自分が今までやってきたことを前提にしながら、過去をさらに超えていけるような歌にしたかったんです。

-ご自身でヴォーカル・レコーディングをしていくとなると、主観的に歌う自分と、それをジャッジする客観的な自分、その両者をパラレルで稼働していく必要が出てくるのではないかと思います。そこのスイッチングは簡単にいくものですか。

いくもいかないも、僕の場合はもうそれでしかないです。歌は歌うのも大好きだし、聴くのも僕は大好きなんですよ(笑)。つまり、自分自身が聴きたい歌、自分自身が良いと思う歌を録っていくようにしています。特にこだわるのは滑舌で、滑舌の良い歌は常に目指していますね。

-実際、滑舌が良くないとUVERworldの楽曲はとても歌いこなせないでしょうね。この「DECIDED」も、メロディに対しての言葉の詰まり方、密度は驚異的です。

詞の中で何を言っているかも大事やけど、それをどういう響きで聴かせるかというのも自分にとってはすごく大事なんです。人の曲を聴くときでも僕はそこばっかり気になっちゃうし、そういう面でカッコいいなと思う曲と出会うとすぐ気に入っちゃいます。

-もし、読者の中に"自分も滑舌が良くなりたい!"と思う方がいたとして、そうした方たちに対する、TAKUYA∞さんからのアドバイスはどんなことですか。

まずは、リラックスして舌を柔らかくすることでしょうね。歌おうとするとつい力が入っちゃうと思うんですけど、そうではなくてうまく力を抜くことの方が大切だし、難しいんじゃないかな、と僕は感じてます。