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INTERVIEW

Japanese

PIGGY BANKS

2017年07月号掲載

PIGGY BANKS

メンバー:yoko(Vo)

インタビュアー:岡本 貴之

3ピース・ガールズ・ロック・バンド、PIGGY BANKSの約1年2ヶ月ぶりのリリースとなる2ndアルバム『ドゥ シュビドゥバイン』は、ゴリゴリなロック・サウンドでイケイケな女傑ぶりを聴かせた前作『タイムスリラー』から一転、モータウン調のキラキラしたポップ・ロックあり、80sなアプローチのダンス・チューンあり、ノスタルジックなバラードあり、さらに日本を代表するイラストレーター 宇野亞喜良によるアートワークも含め、かなり趣の異なる作品となった。成長著しいヴォーカリスト yokoにとって今作はどんな作品になったのだろうか。

-昨年、"時間泥棒ツアー"のファイナル公演を拝見させてもらいましたが、あれから途切れることなくライヴ活動は行っているんですよね。

そうですね。ただ、ツアー・ファイナルのShibuya Milkywayのあとにakko(Ba)ちゃんに赤ちゃんができたので。それでどうしようかということで、次作の制作は同時進行で進めていたんですけど、ライヴに関しては何本か決まっていたもの以外はちょっとお断りしたものもあったんです。でもガールズ・バンドなので、今回はakkoちゃんでしたけど、どのメンバーにもそういうことはあり得る話だろうなっていうのは覚悟していたし、毎回そこで止まったりもしていられないので、ライヴはわりとコンスタントに続けていましたね。

-サポート・ベーシストを入れてライヴを行っていたんですね。制作はいつごろから始まっていたんですか?

去年の秋に入るちょっと前くらいからですね。アルバムに必ず入れるための曲というよりは、ライヴでもって生かせる曲を作らないといけないね、ということで作り始めました。

-前作『タイムスリラー』(2016年リリースの1stアルバム)とはだいぶ印象の違う作品になりましたね。

そうなんですよ。最初の時点では、前作のモードで作っていたんですけど、途中から各々が"こういうこと、ああいうこともやってみたい"という感じで、どんどん前作とはグリッと真逆の方向に行ったんです(笑)。まぁでも、振り返ってみると、ピギバン(PIGGY BANKS)を始めたころから、カバーとかも含めてわりと幅広くジャンルを問わずやってきたつもりなので、これはこれでありなのかなって。"ピギバンはこれだから!"っていうものに今の時点ではそこまでとらわれなくてもいいんじゃないかなっていうこともあって、今回こういう作品ができあがったんです。

-今回、akkoさんはご出産ということもあってレコーディングには参加していないんですか? シンセ・ベースなんかも使ってますよね。

今回は、akkoちゃんはレコーディングには参加していないです。シンセとかはガッツリ使ってますね。前作『タイムスリラー』もほとんどの曲で鍵盤の音は入れていたんですけど、ライヴではキーボードを入れたりはしていなくて、ライヴはライヴでピギバンの音になっているということで、毎回スタジオに入ってアレンジしてやっていました。今回のツアーのリハーサルもこれから始まるんですけど、CDを聴くとすごく音が変わっているから、前からライヴに来てくださっている人からすると、ライヴがどんな感じになるのか不安に思うかもしれないですね(笑)。だからそこを、新しいんだけど、どこかで"やっぱりピギバンなんだな"って思えるようには持っていきたいですね。

-前作はゴリゴリのロック・サウンドでしたけど、今作はブラック・ミュージック寄りになりましたよね。だから、もしかしたらyokoさん個人の音楽志向がそっち寄りなのかなって思ったんですけど、いかがですか。

たしかに、もともと私が思春期に自分で買って聴いていた音楽が、ヒップホップとかそういう世代ではありました。しかも私の場合、12歳からロサンゼルスに住んでいたので、最初に影響を受けたのはロックンロールとかバンドとかではなく、どちらかと言うとブラック・ミュージックだったり、向こうで流行っていた音楽だったりしたんです。だから、根本にはそういう音楽が大好きというのがありますね。ただ、日本に戻ってきたのが18歳で、そこから遅咲きで日本のロックを聴くようになって好きになって。自分自身がいろんなものを取り入れたいタイプなので、結果としてアルバムもそういう感じになったんじゃないかと思います。

-前作ではBLONDIEの「One Way Or Another」(1978年リリースの3rdアルバム『Parallel Lines』収録曲)をカバーしていましたけど、それはピギバンとして女性ヴォーカリストの曲を取り上げるうえでのチョイスですか。

ピギバンの前は男性メンバーと長くやっていて、初めてのガールズ・バンドの楽しさや嬉しさもあって。自分が思う、ガールズ・バンドはこういうものでありたいというのを詰め込んだ1枚だったんですよ。BLONDIE自体はガールズ・バンドではないですけど、ヴォーカルの私だけが歌うんじゃなくて、akkoちゃん、keme(Gt)ちゃんもキャンキャン言ってる感じが欲しくてあの1曲をカバーしたんです。あとはCDに入れることができなかったんですけど、「I Want Candy」っていう曲とかもやっていて。ピギバン自体、最初はパーティー・バンドだったんですけど、本格的に始めた2014年ごろから何度も何度も"こういう曲をやりたい"、"(ガールズ・バンドは)こうじゃなきゃいけない"っていう時期を経て、アルバムをリリースしてツアーが無事終わって、というところでakkoちゃんがいないという状況になったので、最初はピンチだと思って。どうしたらいいかすごく考えたんですけど、たくさん手伝ってくれているサポートの方たちに、akkoちゃんみたいに弾いてくれというのは無理だし、そうあるべきではないと思うんです。akkoちゃんの代わりはいないし、戻ってくるまでは自分たちが今できる違うことをやってもいい時期なんじゃないかなって。もちろん、曲は随時プリプロとかで録ったものを送っているんですけど、akkoちゃんが戻ってきたときに、ビックリさせてあげたいなって(笑)。

-「アナボリック リアクション!?」(Track.4)なんかはビックリされたんじゃないですか?

でも、akkoちゃんは面白い人で、"これはこれでアリだね"っていうときもあれば、ジャンルで言うとakkoちゃんは絶対好きでしょっていう曲は、"今の気分じゃない"ってバッサリ切り捨てたりするんですよね(笑)。

-「アナボリック リアクション!?」はファンク、ディスコっぽくて踊れる感じですけど、80sっぽいニュアンスもありますね。

こういうファンクっぽい曲って、聴くことはあっても、ソロのときから歌う機会はなかなかなかったので、難しいなと思いながらやりました。歌詞はスムーズに書けたんですけどね。歌詞に関して言うと、『タイムスリラー』のときは"この曲は時間をかけたな"っていう歌詞は正直少なくて、"すぐできちゃった~"っていう感じだったんですけど(笑)、今回はめちゃくちゃ時間がかかって。こんなに歌詞を書くのに時間がかかるとは思いませんでした。