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INTERVIEW

Japanese

The Winking Owl

2017年05月号掲載

The Winking Owl

メンバー:Luiza(Vo) Yoma(Gt) KenT(Dr)

インタビュアー:石角 友香

初のフル・アルバム『BLOOMING』のリリース・ツアー・ファイナルをもってベースが脱退し、いきなり転機を迎えたThe Winking Owlだが、その後もライヴ・シーンで切磋琢磨するバンドたちと共にあらゆる場所で個性を発揮。Luizaの切なくもエモーショナルなヴォーカルは変わらない個性だが、今回のミニ・アルバム『Into Another World』で、研ぎ澄まされたシンプルなバンド・アンサンブル、より日本語の表現が増えたリアルなLuizaの歌詞が際立った印象も。前に進みたい、変わりたい......うっすらした悩みではなく、滾るような思いが言語化された今のThe Winking Owlの音楽はジャンルすら超えてダイレクトに届く。

-最近の動きを見ていると、Shout it Outのツアーのゲスト・アクトや、LACCO TOWER主催の"I ROCKS 2017"への出演など、違うジャンルのバンドとも対バンしていますね。

Yoma:そうですね。ジャンルはあまり絞らず、いいバンドさんとやっていきたいっていう思いはありますし。正直あまり、すごく近いジャンルのバンドっていうのも思いつかないんで、そこは自由にやっていきたいって思ってます。

-The Winking Owlの活躍の場が広いなっていうのが最近の印象で。

KenT:いろんな場所にいますね。

-どういう人たちとの共演が刺激になりましたか?

KenT:最近だと、サバプロ(Survive Said The Prophet)とか。

Luiza:バンド活動を開始した時期が私たちと近くて、もう付き合いが長いんですね。で、1年に2回とかのペースで対バンしてたことは昔あったんですけど、2月に久しぶりに彼らのツアーに出演したので、成長を感じて。

KenT:できあがってきてる。3日間一緒だったので、1日じゃ見えない部分、ライヴに対するモチベーションとかも高いなぁっていうのを感じました。

-バンド一丸となって目指すところは明確になってきたんじゃないですか?

KenT:そうですね。去年よりは見える景色も変わってきたので、制作中も前作の『BLOOMING』(2016年リリース)のときよりはクリアに見えてましたね。ま、楽曲も今回はシンプルだし。

Yoma:前回が初のフル・アルバムだったんで、ちょっと実験的なことだったりを見せたところもあって。それを踏まえたうえでの今回のミニ・アルバムなんで、フル・アルバムでいろいろできたことを洗練させた楽曲にはできたかなと思ってます。

EVANESCENCEなど、当初ヴィジョンにあった海外のバンドが持っているような雰囲気に比べると、今回のミニ・アルバムはもっと生々しい印象でした。

Yoma:メンバーそれぞれの個性は、よりはっきり引き出せたかなと思います。作る段階では、前より生々しくっていうところは考えてなくて、自然とそうなったっていう感じですね。そこまで意識して作ったわけではないんですけど、去年、長いツアーも初めて経験したし、そういうのも経て、よりバンド感は出てきたのかな? と。それが曲に反映されたんだと思います。

-何が印象に残るか? って、Luizaさんの歌詞が強力になって。

Luiza:ちょっとエッセンスを加えてみました(笑)。

-エッセンスぐらいじゃないのでは(笑)?

Luiza:結構辛めの(笑)。そう伝わったなら嬉しいです。結構、飽き性で、今までの歌詞を自分で読み返すと、"ありきたりだなぁ"って感じるんです。もっと新しい言い回しとか、誰にもできないようなことをやりたいなと思ってたんですね。ただ、表現能力が追いつかないので時間はかかったんですけど、さっき"どのバンドに一番刺激を受けたか"って話してたじゃないですか。そこに付け加えるとしたら、私は事務所の先輩のcoldrainに刺激を受けて。ぶっちゃけ私、それまで彼らのライヴを観たことがなくて。"原点回帰全国ツアー"で3本のライヴに出させてもらったときに、はじめましてみたいな感じだったんですよ。で、私にとってはもうなんだろう......衝撃的すぎて、息できないぐらいの苦しさっていうか(笑)。もちろんかっこよかったんですけど、coldrainにしか出せない色やかっこよさに圧倒されて。そのツアーが9月ごろだったんですけど、そのころから"やっぱまだまだ足りないな"ってことを感じたんですね。その都度、悔しい思いとか嬉しいライヴとかできてはいたんですけど、心のどこかで、"自分何やってるんだろう。一生懸命やってもできないし、いったいどういうところに向かってやったらいいのかな?"っていうのは、『BLOOMING』のときから思ってたので、結局何もできてないっていうので、去年の秋から冬までは結構苦しんだ時期があったんですね。なんかこう今までは、自分はすべてを知った気でいたんですよ。

-それは歌詞にもありますね。

Luiza:そうなんですよ。でも、"あ、違う"みたいな。知ってたことは正解だけど、また違う正解が全然違う世界にあって、それを私は知らない、みたいな、すごくもどかしくて"どうしたらいいんだろう?"って気持ちがあって。それでcoldrainのツアー・ファイナルを見せてもらったんですけど、SEが流れて、今まで彼らがやってきたライヴとかオフシーンの映像がスクリーンに映って演奏が始まり、曲と曲の間の構成とかも流れるように進んでいって、まるでひとつの映画を観るかのようなライヴで。"あ、こういうふうにしたいな"と思ったんですね。なかでも一番印象に残ったのが、お客さんがすごくって、飢えてるというか(笑)。

-渇望感がすごかったんですね。

Luiza:そう、フロアがどよめいてて、海のように見えて。

-それ、そのまま歌詞に書いてますね。

Luiza:そのまま歌詞にしてしまいました(笑)。「Chain of Emotions」(Track.2)は、もともと違う歌詞をはめてて、でも"Chain of Emotions"って題名は自分の中で決めてたんで、どういう歌詞にしよう? って悩んでたときに、そのライヴを観て感情が"ぐぁっ!"ってなって。Chainは鎖っていう意味で、"感情の鎖がどんどんくっついていく"っていうのをやりたかったので、初めてこの曲を作ったときと、"この歌詞にしよう"と思った感情が繋がったっていう手応えがあって、この歌詞にしました。赤裸々な感情をそのままにして、もう"このまま突っ走んなきゃいけない"みたいなところで、coldrainのライヴを観て一番影響を受けてできた曲ですね。