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INTERVIEW

Japanese

SWANKY DOGS

2017年05月号掲載

SWANKY DOGS

Member:洞口 隆志(Vo/Gt)

Interviewer:秦 理絵

エネルギーに満ちた攻めのロック・アルバム『イデア』が完成した。岩手県盛岡市を拠点に、年間100本近くにもおよぶライヴを行うという3人組ギター・ロック・バンド、SWANKY DOGS。前作『In The City』から2年ぶりに完成させた今作は、初めてユニバーサルミュージックからのメジャー流通となる。いままで以上に"自分たちがやりたい音楽は何か?"を見つめ直したという、その作品全体に漂うのは、生きてさえいればどうにかなるという"やけくそ感"。全曲の作詞作曲を手掛ける洞口隆志が、28年間培ってきた人生哲学を詰め込んだ今作について、自分と向き合いながら丁寧に語ってくれた。

-これまでは地元岩手・盛岡のライヴハウス CLUB CHANGEの方とか、元No Regret Life小田和奏さんと一緒に作ってましたが、今回はどういう制作だったんですか?

今回はプロデューサーみたいな方をつけないで作りました。いままでは、僕らの知識もないぶん、和奏さんに教えてもらいながらやっていたんですけど。今回のアルバムを作りましょうってなったときに、もっと僕らのエゴを曝け出してもいいんじゃないかと思ったんです。もちろん前回の『In The City』(2015年リリースのミニ・アルバム)までにもらったノウハウは活かしつつ、自分たちでやりたいことをやろうっていう感じでしたね。

-自分たちだけでやるのは全然違いましたか?

和奏さんはいろんなことを気にしてやってくれてたんだなっていうのを、ひしひしと感じました。最終的には良いかたちになったと思うんですけど、途中で"和奏さーん!"って助けを求めたくなる場面もあって(笑)、大変でしたね。

-一番大変だったことは何ですか?

1曲1曲を完成させていくなかで、果たしてこれが良いものなのか、なかなか判断がつかないところがあって。そこは完全にできあがるまでは不安だったんですよね。いままでは、その判断を和奏さんにしてもらってたから。最後にチームのみんなに聴いてもらって"良いんじゃない?"って言ってもらえるまで、大丈夫かなっていう感じだったんです。

-なんだか初めて音源を作るみたいなドキドキ感ですね。

本当にそういう感じです。バンドの年数としては今年で10年目だし、流通盤としても3枚目ですけど、1stを出すぐらいの気持ちでしたね。

-今回の"やりたいことをやろう"っていうのは、アルバム作りの最初から決まってたことなんですか?

それも作ってる途中ですね。半年ぐらい制作をしてたんですけど、その2、3ヶ月ぐらい経った段階で、何十曲か作ったあとに、自分たちの中で"再度ロック・バンドに戻ろう"っていう方向性になったんです。もともと僕らが中学生とか高校生のときに聴いてたのが、例えば海外のSUM 41とかメロディック・パンクが世代だったんですね。日本で言うとELLEGARDENとか、僕が最初に始めたのがハイスタ(Hi-STANDARD)のコピバンだったりとか。サウンド的にはラウドに寄ってるものや、BPMも速かったり、ギターは歪んでてなんぼ、でもメロディはポップに溢れてる、みたいなものが好きだったりするから、そういうものになった方がいいんじゃないかって思ったんです。

-それは何かきっかけがあったんですか?

僕はa flood of circleが好きなんですけど、フラッドが盛岡に来たときにライヴを観て、"やっぱり、こういうのがやりたいじゃん"みたいな話になったんですよね。だから、もともと40曲ぐらいあったんですけど、そこから作り直したので、最終的には今回のミニ・アルバムは15曲ぐらいの中から選びました。

-じゃあ、最初の2、3ヶ月で作ったものは?

全部なくなりました。方向転換ですよね。原点回帰というか。僕は今年28歳の年なんですけど、30手前って考えるじゃないですか。それこそ10年バンドをやってきて、そのままのマインドで突っ走っていいのか、悩む部分もあって。でも、やっぱり最終的には次を出すんだったら、悔いは残らないようにしようっていう話になったんです。

-その話を聞くと、1曲目の「get out」は、まさにフラッドみたいな泥臭いロックンロールの要素も、ギターのリフに感じますよね。

完全にインスパイアされてますよね。僕らはジャパニーズ・ロックンロールみたいなフレーズが好きなんですよ。ウルフルズとかTHE イナズマ戦隊とか。言い方がよくないかもしれないですけど、無骨さみたいなのがあるじゃないですか。

-わかります。いなたい感じですよね。

そう、その無骨さがかっこいい、みたいな。そのマインドが滲み出たのが、「get out」のフレーズですね。僕は、最近の若い子たちのロック・バンドみたいな曲が作れないんですよ。ちょっと古いイメージなんです。僕らのフェイバリットには、90年代のJ-POPのメロディもあるので。だから、聴く人が聴いたら、"ダサいな"と思われるかもしれないですけど、俺らとしては、これぐらい振り切ってやってる方がかっこいいと思ってます。

-それも、いままでの作品では出せてなかったんですか?

あったとは思うんですけど、和奏さんがいてくれてたので、ある程度整えて出してくれてたんですよね。よりメロディの方をフィーチャーして出してたので。今回は、全体的にサウンドも重たくして、ギターのサウンドが目立つようになってるんです。

-だから、前作の『In The City』ではリード曲の「in the city」がバラードで、それもSWANKY DOGSの魅力だけど、今回はバラードもあえて封印してるんですね。

ゆっくりめなミディアム・ロック調の曲もあったんですけど、まぁ、今回は違うかなっていう話になったんです。僕らはライヴを軸にバンド活動をやってて、一番にライヴを置いてるので、そこでテンションが上がる曲を選びたくて。バラードは、昔の曲でも良い曲があるから、それをやればいいか、みたいな感じでしたね。