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INTERVIEW

Japanese

DJ和×芦沢ムネト

2017年06月号掲載

DJ和×芦沢ムネト

DJ和 芦沢ムネト
インタビュアー:岡本 貴之 Photo by Aiste

-今回、収録曲は40曲ということですが。

芦沢:えげつない数いきましたね。

DJ和:ミックスCDを作るときは、たいがい30曲後半くらいで、最大50曲入れたことがあるんですけど、DJをやるときも1時間~1時間半くらいやるんですけど、結構曲数ってこれくらい行くんですよね。それを再現するっていうか、これくらい入れて"おぉ~!"ってなるような豪華な1枚を目指して40曲入れました。

芦沢:今日、家でかけてたんですけど、1回かけるとずっと聴けますね。感覚としては、iPod shuffleで奇跡が起き続けているというか(笑)。

DJ和:あぁ~なるほど(笑)。"いいぞ、いいぞ!"みたいな。

芦沢:"次コレきたか! 俺のiPod shuffle今日すごい!"みたいな。"ユニコーンと民生分けるか!?"、"NIRGILISいく!?"みたいなテンションの上がり方をしますね。

DJ和:やっぱりDJができる技というか。アーティストさんのライヴだと1曲フルで歌ってMCがあって次の曲、とか1曲1曲にストーリーがあって歌っていくわけですけど、DJってワンコーラスとか、自分で言うのもなんですけど、卑怯に繋いでいくというか。

芦沢:ははははは! まぁね? おかずのみで構成されるみたいなね。

DJ和:そう自分でも思いながら、おいしいところをお借りして盛り上げていくみたいな。

芦沢:でも、どこがおいしいか見つけるのって結構難しいじゃないですか? そこをよくおわかりになってるなっていう気がしましたけど。変な話、これくらい曲短くてもいいんだっていう気もしたんですよ。1曲をちゃんと聴いた感があるというか。だけど、もう次にいけてるというか、旨味をすごく吸い取っている感じがしたので。これがDJだったらたしかに満足するなっていう気持ち良さでした。

DJ和:ありがとうございます。僕も一番良いとき、高まったときに次の曲に繋ぐということは意識していて。いきたくなるときには2番までいくとか、ワンコーラスで次にいく方がいいときもあったり、そういうことも含めてノンストップで。

芦沢:それと、当たり前なんですけどみなさん声が全然違うなっていうのがよくわかるというか。普段、こんなに並べて聴くことってないじゃないですか?

DJ和:そうですよね。普通のアルバムを聴いていると同じヴォーカルの方が歌い続けるわけですもんね。

芦沢:YUKIの声だ! とか木村カエラの声だ! とか、一発の声のインパクトをみなさん持っているからすごいなって。アイドルの方でもその差はあるんですよね。聴いててすごく面白いなって。だから楽しく聴いてました。横に奥さん(馬渕史香)もいたんですけど、グループ魂がかかった瞬間にちょっと起き上がりましたからね。"あ、好きなんだ"って。

DJ和:あはははは!

芦沢:言ってみたらそういうことじゃないですか? "あ、これもいく? キミ知ってるねぇ"っていう感覚が詰まってるなぁって。

DJ和:このCDをみんなが聴くところを想像していたんですけど、車に乗ったときとかにこれを流して、その間に"おっ! これ好きだ"ってそれぞれが反応して、最終的にみんなが歌うみたいな感じですね。

芦沢:しかも、ちょいちょいスパイスを効かせるじゃないですか? もしかしたら全員は知らないかもしれないけど、"うちはこんな料理も出してますよ"みたいな。"えっ、これ誰?"って調べたらちゃんとアーティスト名も載っているし、ただみんなに合わせてるだけじゃない感じもいいですよね。

DJ和:いろいろと飽きないようにというか、もともと名曲をお借りしている時点で飽きはしないんですけど、その中でも自分っぽいものを入れさせていただいたりとか。

-先ほど芦沢さんが名前を挙げてましたけど、NIRGILISを始め、今は活動していないアーティストの曲も入っていますよね?

DJ和:あぁ、そうですね。やっぱりDJとしてやるべき仕事のひとつとして、活動休止していたり解散していたりしても、それでも名曲って絶対あるじゃないですか? 音楽として絶対絶やさない方がいいものというか。

芦沢:うん、絶対ある!

DJ和:そういうものを絶やさないようにするのがDJの仕事だと思うんですよね。その曲をずっと次の代まで繋げるというか、やっぱりDJじゃないとできないくらいのことなので。特にフェスの中で考えたときには。そういう意味で、DJブースに行けば懐かしいものも聴けるし、今ライヴをやっていないアーティストの曲やそのフェスに絶対出ないであろうアーティストの曲とか、そういう楽しみ方がDJって無限にある気がしていて。制限がないぶんいろいろできるので、そういうところも盛り込めたらいいなと思って選曲しました。

-おふたりが最近のフェスに感じていることってありますか?

芦沢:そうですねぇ......みんな、趣味がむちゃくちゃですよね(笑)。

DJ和:いい意味でバラバラですよね。いろんな趣味を持っている人たちが集まっているというか。もちろん、音楽が好きっていうのは共通しているんですけど。本当にいろんな人が増えたなっていうイメージがありますね。

芦沢:その瞬間だけ一部がアイドルのライヴみたいになることもありますしね。でも、その人たちが他のアーティストが嫌いかっていうとそういうわけでもないんですよね。みんなYouTubeで見たりして聴いているから、音楽がもう混ざりまくっているんだなって。僕はラジオをやっていると、いろんなアーティストさんの曲をかけるんですけど、本当に何の影響を受けたのかわからない人っているんですよ。僕が青春時代に聴いてきた音楽って、なんとなく誰の影響を受けたのかわかったりする部分があったんですけど、今は突然変異のアーティストが結構いて、"これは誰から教わってそうなったの?"っていう人が多くて。それももしかしてアニソン、ゲーム、ロックが混ざっているとか、僕らが見えていないところでの化学反応がめっちゃ起きてるんだろうなっていうのもあるし、それを見ているお客さんも混ざってきてますよね。古いものが新しかったりもするし、はっぴいえんどが今デビューしたらめっちゃ売れるんじゃないかみたいな雰囲気が今はあるので。あんまり時代も関係ないなっていうか、不思議なところにいるっていうのは、フェスを見てると余計思いますね。

DJ和:たしかに、フェスって音楽に詳しい人だけが行くものじゃなくなったというか、遊園地に行くみたいな感じで、別に知らなくても行けるような場所になってきましたよね。出演アーティストがロックの人だけじゃなくなっていたりもしますし。バンドの中でもさらにジャンルが細分化されていろんな人が出ているから、すれ違う人みんな髪型は違うわ色も違うわで。超派手な人もいれば地味な人もいるし。もう、全人種がいるみたいな感じで。そこが今っぽい感じはありますけどね。個人的には、フェスに行ったことがない人たちにも来てほしいので、こういう広がりは嬉しいと思っていて。フェスが増えれば増えるほどDJの活躍の場も増えますし。

芦沢:良いフェスが増えてほしいですよね。めっちゃ多いじゃないですか、フェス。でもフェスって、"あ、本当に好きなんだな"っていうのが出ると思うんですよ。

DJ和:そうですね。細かいところまで整っていると愛を感じるというか。

芦沢:本当そうですよね。良い場所だし良いアーティスト揃ってるしみたいな、ちょっとしたことで出るので。ちゃんと良いものが残るようになっていったらいいかなって思いますね。