Skream! | 邦楽ロック・洋楽ロック ポータルサイト

MENU

INTERVIEW

Japanese

四星球

2017年02月号掲載

四星球

Member:北島 康雄(シンガー) U太(Ba) まさやん(Gt) モリス(Dr)

Interviewer:岡本 貴之

四星球、結成15周年にしてVictor Entertainment内"Getting Better"からまさかのメジャー・デビュー! 誰もが"まさか"と思ったのは、きっとこれまでの彼らの活動があまりにも自由で楽しそうに見えたから。もしかしてメジャー・デビューしたら変わってしまうのでは......。大丈夫、四星球? ちゃんとしちゃうの? なんて、こちらのいらぬ心配をよそに完成したメジャー1stアルバムのタイトルは"メジャーデビューというボケ"。ライヴ定番曲と新曲、コントを収録したベスト・アルバム的なこの作品を手に、今まさに四星球は新しい世界からの総ツッコミを待っている。

-メジャー・デビューおめでとうございます!

一同:ありがとうございます!

-結成15周年にしてメジャー・デビューすることになったわけですが、これまでもそういうお話はたくさんあったんじゃないですか?

北島:そこまでリアルなものはなかったですね。そういう人(レコード会社の人)がライヴを観に来てくれて、"こうすればいいんじゃない?"みたいなことを言われたりはしましたけど、"そういうんじゃないんで"っていうノリでしたね、こっちは。

-自分たちでやっていきたかった、ということですか。

北島:というよりは、"自分たちがやってるスタイルは間違ってないぞ"と思ってたのかもしれないです。

モリス:これまでは、一緒にやりたいと思う人と出会わなかった感じですね。

U太:出会ったとしても、バンドがそこまで踏み込むことをしなかったんです。たぶん、外に対してプライドみたいなものがあったんだと思います。"大人の人が入ってくるのはちょっと"みたいなものが(笑)。

-みなさんも十分大人になったということで。

北島:大人になりましたね(笑)。

まさやん:今だったら、他の人から意見をもらっても、自分たちはブレないぞっていう自信があるから。昔はいろんなことを言われたら自分が迷っちゃいそうというのがあったんだと思います。

北島:うん、そうだね。今はブレないというか、スポンジ的というか、吸収する感じで。昔は跳ね返してたんでしょうね。でもいろんなものを吸って、自分のものとして出せるようになったかなという感じはあります。

-昔は若さがあってはじいてた?

北島:ピチピチしてましたからね、お肌が(笑)。まぁ、若さは忘れずにやってるつもりです(笑)。

-それは失礼しました(笑)。でも尖ってた部分もあったんですね。

まさやん:捻くれとったかもね。

U太:でも独立して自分らで考えるようになって、意識的な部分は変わった気はしますね。自分で考えなきゃしゃあない、というのがあるので。そこで改めて認識することも多かったから。それがあったから、こういう話にも乗ってみようかという感じになれたんだと思います。

-メジャー=東京進出みたいなイメージもあったんでしょうか。

北島:いや、それはメジャーの話がある以前に、いろんな先輩バンドから"今は東京に出ていかなくてもいろいろできる時代だから"って言われてました。それぞれの土地でやりながらメジャーから出している人たちに、そういう教えは受けていたので。今後もそこは変わらないですね。

-メジャー・デビューするにあたってそれぞれのお気持ちを聞かせてもらえますか。

モリス:やっぱり、いろんな人に喜んでもらえるのが嬉しいですね。家族や友達、今までお世話になった人とかに、"メジャー・デビュー"っていうわかりやすい形でおめでたいことを伝えられて、みんなに"おめでとう"って言って喜んでもらえるということは、間違ったことはしてないなって。

-「モリス教授 with T」(Track.10)に"お母さん"が出てきますが、あれはホンモノのお母さんなんですか?

モリス:ホンモノのお母さんです。

-お母さんも一緒にメジャー・デビューしたという。

モリス:そういうことなんですよね。

北島:そういうことなんですか(笑)。

モリス:異例の、親子揃ってメジャー・デビューという。おそらく史上初じゃないでしょうか。でも、本当に親孝行になりましたね。すごく喜んでいて、職場の人に"私、CDになるんよ"ってデカい話をしているみたいなんで(笑)。そういうのも嬉しいなと思います。

-まさやんさんもメジャー・デビューが決まったライヴにお母さんが登場しましたね。

まさやん:あれは一緒にデビューしたことになるんですかね(笑)。メジャー・デビューすることで、地元の友達とか親戚に"今何してんの?"って言われたときに、やっと報告できることがひとつできたかなと思います。アルバムがCDショップに並んでるって言っても、"すごいね"とはなるけど、話題としてそこまでではないんですよ。それが自分の中ですごくコンプレックスで。例えば同級生と会ったら仕事の話になって、"今どこに勤めている"とかいう話になるんですけど、僕はそういう話ができひんし。だから、"今僕はこうですよ"っていうトピックスがひとつもらえたのはありがたいし、周りの人や全然連絡を取ってない人からも"おめでとう"って言ってもらえるのが嬉しいですね。メジャーからCDを出せること自体の喜びもあるんですけど、どちらかというとそっちの方が大きい。だからこれからかな、とも思います。やっと人様に言えるスタートラインに立てた感覚です。