Skream! | 邦楽ロック・洋楽ロック ポータルサイト

MENU

INTERVIEW

Japanese

Plastic Tree

2017年02月号掲載

Plastic Tree

Member:有村 竜太朗(Vo) 長谷川 正(Ba)

Interviewer:荒澤 純子

-有村さんがアレンジ段階でイメージしたものとは?

有村:まず20周年の一発目として、曲云々というより発想的に、"プラでの初期衝動"っていう正君のテンションがいいなと。でも原曲を聴いて、アレンジは時間がかかるだろうなと思っていて、実際にかかったんですよね。そこはアキラがいろいろ具体的な提案をしていって......例えば普通の楽器でやってる音と、デジのちょうどいいバランスってどこだろう? とか。俺は逆にあんまり抽象的じゃなかったですね。"この音が/このリフが欲しいから入れて"とか、"デジに行きすぎるとあんまり感情移入できなくなるからやめて"とか。それでバランスのいいところを探そう、という感じでしたね。

-とすると、それぞれの楽器陣に対しても具体的な注文もしたのでしょうか?

有村:ドラムは言ってないし、ベースは......正君が作った曲なんだから、デジ要素が目に入るよりも、ベースがもっとグングン引っ張っていくような感じの方がカッコいいと思うよ、とか。ギターはアキラが作り込んでいくところと、エレクトロの部分のうまい配合は本人にしかわからないところだし、俺はもう頭のサンプリングの部分とか、パッと聴いて耳に残るテーマみたいなものを提案して。"これがあったらテンション上がるな。どう思う?"って。あとはもう、メロディと歌詞に注視してました。


いろんな曲があっていろんなことを歌ってるけど "Plastic Treeとはこんなバンドですよ"っていう説明書に近い曲


-では、有村さんがタイトルや歌詞に込めたものとは?

有村:正君の発案で曲ができあがっていくなかで俺が落とし込みたいなと思ったのは、メジャー・デビューという世の中の人に作品を聴いてもらう作業をしてからの20周年かぁとも思いつつ、バンドが作品として物を届けていく作業とか、バンドとリスナーとの関係値とか、自分が音楽に重きを置いている意味合いだとかを歌詞に乗せられればいいかなと。自分の感情論で歌詞を書くと言うよりも、客観視して......もちろん自分の気持ちも入ってるんですけど、その中で急にお客さん側の視点になったり、もしくはお客さんと僕らの関係値のことになったり、そういう"今までのPlastic Tree"というものを客観視して歌詞を書いたというイメージです。で、そのことを喩えるなら何でしょう? っていうときに、"念力のようなものに思えるな"って思って、じゃあ"念力"というタイトルが合ってるかなぁと。

-"鮮やかすぎて僕だけ 透けそう 消えそう"とか、有村さんらしいフレーズもあるし、"あなたは異常です だがそれがおいしい"とか、客観的な視点も見えるものもあるし。

有村:ま、自分らのことなんですけど(笑)。自分のことを言ったり、バンドのことを言ったり、関係値のことを言ったり、バンドの説明書的な曲かなって。"20周年を迎えるこのバンドはどういうバンドなんですか?"、"いろんな曲があっていろんなことを歌ってるんですけど、バンド自体はこんなバンドですよ"っていう、説明書に近い曲になればいいなというイメージもちょっとありましたね。

-「念力」ができあがってみて、改めてPlastic Treeとはどんなバンドだと思います?

有村:バンドらしいバンドだなと思いました。1曲に対して4人でいろいろなことを思って、"そのとき"に出す意味を考えて。俺はソロをやったあとだったからこそ、わかってはいたんだけど"こういう曲は俺には作れないな"と思ったし。だから20周年出だしの曲として、すごく良い曲が生まれたなと思った。あとは、プリプロとかをやってる途中から、"早くライヴでやりたいな"と。それがバンドマンにとって、曲を作っていくうえでの一番健全な精神というか。春のツアー(※[Plastic Treeメジャーデビュー20周年"樹念"春ツアー「念力発生」])が今、楽しみですね。

長谷川:Plastic Treeはいろんな音楽をやってるんですけど、基本はやっぱりロック・バンドであってほしいなと思ってるんで、それは体現できたんじゃないですかね。あとは、やっぱりライヴで演奏して楽しそうだなというのは俺も思うところで。バンドって、最初は音源よりもまずライヴでやることを考えて曲を作ったりすると思うんですよ。そういうところでも今回は、自分の中で原点に立ち返って作れた作品ですね。

-次にカップリングの「creep」(Track.2)ですが、ナカヤマさん作曲/佐藤さん作詞というコンビでの作品もだいぶ定着してきましたね。

有村:今はそれで良いものもできているし、ケンちゃんもやりたいですって感じだったし、なんとなくそう決まった感じだったかなぁ。

-こちらもライヴで盛り上がりそうな、ナカヤマさんにしては珍しくシンプルでストレートなロック・サウンドで。

長谷川:これはデモをバンドでブラッシュアップした感じで、あんまりデモから印象は変わらなかったですね。他にも何曲か候補はあったんですけど、この曲はパッと聴いてみんなで"これ、やってみたいよね"っていう曲でした。

-佐藤さんの歌詞についてはどう思いました?

有村:もう、ケンちゃんらしいなと。ケンちゃんの歌詞は、言葉以上に、音符の捉え方とかリズムの取り方、母音子音の入れ方とかが独特で。だから"なるほど、そういう捉え方なんだ"みたいな感じ。それをいつも面白がったり、時には困ったり(笑)。いい勉強になるなぁと。

長谷川:俺もこういう言葉は浮かばないなぁというのもあるし。歌詞を読むと、"考える人なんだな"って思いますね。

有村:ケンちゃん、単語が多いですよね。だから、文章で捉えるというよりも言葉の印象で捉えるんでしょうね。そこがリズム的なんだと思います。