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INTERVIEW

Japanese

BRADIO

2017年01月号掲載

BRADIO

メンバー:真行寺 貴秋(Vo) 大山 聡一(Gt) 酒井 亮輔(Ba) 田邊 有希(Dr)

インタビュアー:山口 智男

まさに"快進撃"という言葉が相応しいステップアップを続けているBRADIOが2ndフル・アルバム『FREEDOM』をリリース。バンドの世界観をぐっと広げた前作ももちろん良かったが、その広がりを踏まえたうえで、ソウル・ミュージックやファンクを演奏するロック・バンドの魅力をぎゅっと凝縮した新作は前作以上にバンドの個性をアピールしている。バンド初のバラードである「ギフト」他のシングルに加え、ドラマ"新・ミナミの帝王"の主題歌「Get Money」、さっぽろ雪まつりのテーマ・ソング「Colors」も収録した新作で彼らはさらなるステップアップを遂げる!

-前作の『POWER OF LIFE』(2015年)をリリースしてから、バンドは快進撃を続け、その勢いはツアーを回るたび、ファイナルの会場がどんどん大きくなっているところに如実に表れていますが、前作からの約1年半を振り返っていかがですか?

真行寺:その都度、それなりにドラマがあって、ひたすらがむしゃらにやってきたという印象なんですけど。そんななかで、改めて些細なことを話し合ったり、当たり前のようにやってきたことをもう一度見直したりするっていう作業がこの1年半の、アルバムに向けての後半でしたね。それで足並みが揃ってきたところはあります。

田邊:ライヴのキャパが大きくなったことに加え、2016年は夏フェスにたくさん出演させてもらって。大勢の人に見てもらう機会や僕らと同じ志を持ちながら協力してくれる仲間が増えて、幸せな1年半を過ごせたと思うんですけど、だからこそ、まだまだ行けるぞという気持ちなんです。

大山:うん。満足してきたかというと、そこまで満足はしていない。

酒井:そうですね。結構悔しい思いもしてきましたから。フェスでいろいろなアーティストを見たときに感じた悔しさもあれば、個人的な目標を達成できなかった悔しさもあるんですけど、それで伸びしろが見えたっていうのもあるんですよ。これをやろうとか、こういうことをやりたいとか、それがいい循環になっているという実感はあります。

大山:自信がついた部分もあれば、自分の弱点も見えて。それを受け入れたうえで、この1年半、もっと自分を表現したいという気持ちに変わってきたように思います。バンド活動そのものは、いろいろなことにチャレンジさせてもらっているし、それに対して、リアクションもすごくもらっているし、クリエイティヴにもなってきている。あとは、そこで自分をどれだけ表現できるか。それを考えるステップに来ているのかな。

-みなさん、地に足がついているというか。今、お話を聞きながら、会場の大小ばかりでなく、もっと大きなところを目指してやっているということが伝わってきました。それを快進撃だなんて言ってしまって、ちょっと浅はかだったかな。

大山:いやいや、快進撃だとちゃんと思ってます(笑)。これまでの僕らに比べたらこの1年半はホント、快進撃と言っていい。

-そうですよね。やっぱり、そのひと言も聞いておきたいですよね(笑)。それはさておき、じゃあ、今回はどんなアルバムを作ったらいいか最初から見えていたんじゃないですか?

大山:いえ、全然そんなことはなかったんですよ。"前作を超えるもの"という漠然としたイメージはあったんですけど、具体的にどういうものにしようかというのは、本当にわからなかった。そういう意味では、今回の制作は体当たりでしたね。作って、作って、考えてというプロセスの中で見えてきたものなんです。


制作は体当たりでした。1曲1曲にドラマがあるんです!


-前作の広がりがある感じも良かったんですけど、今回は広がったうえで、バンドの魅力がぎゅっと凝縮された印象を受けました。みなさんは改めて聴いてみて、どんな作品になったと感じていますか?

真行寺:すごい作品ができたなって(笑)。これまでと変わらずに、自由にやってはいるんですけど、例えば受験勉強のとき、"必勝"って書いて壁に貼ったりするじゃないですか。そういうことではなくて、自然に培ってきたものがそのまま溢れたようなイメージがあるんです。こういうアルバムにしよう、こういう曲を書こうと掲げなくても、それができた。ワイドだったものの中で深みが増したというか、より僕ららしさや人間っぽさが出たと思います。

大山:それはてんやわんやしながらも、各々がプレイヤーとしてチャレンジングなアプローチをしたり、こういうこともできるんだっていう、今までになかった自分を発見したからではあるんですけど。

-前作同様、4人だけの音にこだわらずにピアノ、ホーン、ストリングスを入れているにもかかわらず、バンド・サウンドが太くなったという印象を受けました。音数を減らして、それぞれの音を際立たせるみたいなことはやっているんですか?

大山:今回、ベースが最低域を出しているんですよ(笑)。

-それはTrack.1「Back To The Funk」ですか?

酒井:いえ、全曲なんですよ(笑)。20ヘルツ以下は耳で聞き取れない音域なんですけど、今回、8ヘルツという低音が出る機材を取り入れてみたんです。その低域がマイクで拾えるかどうか不安だったんですけど、エンジニアさんと相談しながらやってみて、オンオフで聴き比べてみたら、あるのとないのとでは全然違って。それにピアノ、ホーン、ストリングスが入ることはわかっていたから、当然それを考えながらアレンジしていったんですけど、バランスを取りながらもなおバンド・サウンドにしたかったので、ベースの音が埋もれる感じにしたくなかった。それができたのは、今回の成果ではありますね。

-随所で前に出てきているベースに加えて、ギターも前作以上にフレーズ、音色ともに多彩になっている。しかも音が太くなっているという印象があります。

大山:ギタリストとしての自分の存在意義も考えて――まぁ、答えなんてそう簡単には出ないんですけど、ギタリストとしてこうありたいという像がちょっとずつ掴めてきて。ひょっとしたら統一性がないアプローチに聴こえるかもしれないけど、自分の中では一貫しているところはあるんです。今回、竿(ギター)も結構いろいろ使って、曲に合った音を考えながら録っていったら、自分でも成長できると思えたので、バンドとしてはもちろんなんですけど、ひとりのプレイヤーとしても作って良かったと思えるアルバムになりましたね。やりたいこともやれて、それをちゃんと録ることもできたので、そこも聴いてもらえたら嬉しいです。