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INTERVIEW

Japanese

植田真梨恵

2016年12月号掲載

植田真梨恵

インタビュアー:石角 友香

-じゃあ「スペクタクル」効果は大きかったんですね。

大きかったですね。"Lazward Piano"(※ツアー[植田真梨恵Live of Lazward Piano"Old-fashioned."])や、そのあとにいろんな場所で行った弾き語りライヴも含めて、ライヴで歌に全力を注ぐことや、その自由度がこの曲をもって広がったというか。ただまっすぐに歌えば届くような気がしている曲です。

-「スペクタクル」と同じ時期に「ダイニング」ができたというのは納得です。

落ち込んでた時期の感情からの気づきで、それ以降はもう音楽に対して"コントロールできない"って気持ちが強くなっちゃって。それで「ふれたら消えてしまう」(Track.10)も「夢のパレード」も感情任せにというか、何も考えずに作った曲だったので、1枚の中で気づきみたいなものがちょくちょくと訪れてるかなと思いますね。

-"ダイニング"ってタイトルで気づけよって思われるかもしれませんが、植田さんのセルフ・ライナーノーツを読むまで、家族の関係よりも、"歌うことの意味"について歌っている曲のように受け取っていました。

ありがとうございます。「ダイニング」は、最終的には家族がテーマになってくるんですけど、最初はひとりで誰かと出会ってふたりになって、恋したり愛があったりして家族になってっていう、長~い流れのことを歌ってる気がして。なので、そのへんの"恋なのか? 家族なのか? 結局寂しいのか?"みたいなところはPVでも気を遣いましたね。

-それは限定されないように?

というよりは、自分の人生において両親を見ていても、そこにきっと愛があったとか、それを見ていた私もいつか誰かと出会って、ダイニング・テーブルで食事をする、そのときにはそれがまた新しい私の家族になってるのかもしれないっていう、ずっとひと繋ぎのことを歌っているからですね。

-大きな時間軸の曲なんですね。この曲はアレンジにグランジ的なものをちょっと感じたので、伝わり方としてはわりとハードだなと思ったんです。

そうですね。たぶんそのときに抱えてた思い自体、コントロールできないままなんとか曲にしていたので、曲ができあがったときちょっと嬉しくて。時が経って「スペクタクル」が書けたときに、初めて客観的に見れたというか。『彼に守ってほしい10のこと』(2014年リリースのメジャー1stシングル)から、メジャーでリリースしてきたシングルで歌っているものの中身を全部見せるような気持ちでこの曲のPVを作ったんですね。なので、改めて届けばいいなと思います。

-終盤近くに入る、ギターのガガッ! ていう音がちょっとRADIOHEADの「Creep」(1993年リリースの1stアルバム『Pablo Honey』収録曲)みたいで。

まさに(笑)。そうですね、ああいう衝撃のある感じを目指しました。

-トータル的にはひとつのバンドじゃないけど、今作はロック・バンドとしてのライヴが成立するようなアルバムでもあるのかなと思いました。

1枚目のアルバム(2015年リリースのメジャー1stアルバム『はなしはそれからだ』)をリリースしたときから、ライヴを見越してなるべくみんなでアレンジを進められたらいいなと思って制作を進めていたのですが、アルバムができあがるにつれて新たな手触りの曲を増やしました。「パエリア」(Track.7)は打ち込みで作ってますけど、ライヴではリフを前面に押し出すようなアレンジもできるなぁと思いながら収録しましたね。

-「パエリア」は微笑ましい曲で、歌詞に登場するふたりは"パスポート作ってなかったんだ"って。そこで少し笑います(笑)。

何かオチを用意したかったんですかね(笑)。「パエリア」は結婚式で歌えるぐらい幸せなことばかり歌いたくて。自分の抱えてる夢とか幻想とか"あんなことしたいな"とか、妄想にも近い1曲なので、結局何もしてないっていうのが......(笑)。