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INTERVIEW

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グッドモーニングアメリカ

2016年12月号掲載

グッドモーニングアメリカ

グッドモーニングアメリカ

Official Site

メンバー:たなしん(Ba/Cho) 渡邊 幸一(Gt/Cho) 金廣 真悟(Vo/Gt) ペギ(Dr/Cho)

インタビュアー:荒金 良介

11月5日にバンド主催の地元密着型フェス"八王子天狗祭2016"を開催したグッドモーニングアメリカ。彼らが、待望のニュー・アルバム『鉛空のスターゲイザー』をリリース! 今作も曲作り合宿を行い、これまで以上にバンド・サウンドを前面に押し出した楽曲が揃った。生々しい演奏とシンセを含む色彩豊かな音像が見事に溶け合い、どれをシングルとして切り取ってもいいくらいクオリティを極めたナンバーがひしめき合っている。ゆえにリスナーによって好きな曲も分かれるかもしれないが、それだけ懐の深い会心の1枚と言っていい。

-今作も素晴らしいですね。楽曲の良さはもちろん、演奏や音色も攻めているし、カラフルな作風になりましたね。

金廣:曲自体は自分でシンセを入れたパターンと、マニピュレーターの人に依頼してシンセを入れてもらった曲があります。「鉛空のスターゲイザー」(Track.1)、「フライハイ」(Track.5)はそうですね。最初は4人だけの音でやるつもりだったけど、それだとこじんまりした部分もあったので、もう少しメジャー感もプラスしたくて。自分でリピートしても聴きやすい作品になったから、よく聴いてます。

-今までと何か違う手応えがありますか?

金廣:曲の雰囲気に浸れるし、自分の好みに近いのかなって。

-たなしんさんはどうですか?

たなしん:俺は日本武道館(※2015年11月27日開催)を終えて、"ファイヤー!"ってずっとやってきて......今までは新たな作品を作るとき、音楽的な部分は金廣やペギに頼っていたし、レコーディングでも足を引っ張ることもあったんですけど、今回は時間もあったんで、いつも以上に自分の音にこだわって頑張りました。やればやるほど足りない部分も見えたんですけど、やり切りました。今回は背伸びしてフレーズを作ったところもあるので、ワンマン・ツアー(※2017年1月7日より開催の"あなたの街へ猛ダッシュで~ワンマンツアー2017~")を通してそれをものにしたいですね。

-背伸びというと?

たなしん:改めて音楽を聴き返したりして、音作りにはこだわりました。今まではなんとなく雰囲気でやっていた部分もあったから、自分の好みを明確にしなきゃいけないなと思って、MUSEのChris(Wolstenholme)のベースを探ってみたんですよ。"Glastonbury Festival"とかのフェスにも多く出ているバンドだし、どこがそんなにすごいのかなと。それで気づくこともあったし、ウチのバンドにも合う要素はあるんじゃないかと思いました。で、"自分はこうしたい"という基準が出てきたんですね。

-なるほど。渡邊さんは?

渡邊:前作(2015年リリースのメジャー3rdアルバム『グッドモーニングアメリカ』)から1年経って、今のバンドに必要な曲が揃ったと思います。今はライヴのことを考えて活動しているのもあって、よりライヴで闘える曲や、ライヴをイメージしやすい楽曲が多くなったなと。だから、この作品を持ってツアーに出るのが楽しみですね。また違ったライヴの幅を見せられるかなと。「フォトグラフ」(Track.3)はライヴでワクワクできるような曲だし、「マイライフ」(Track.4)もグッドモーニングアメリカらしい2ビートの曲ですからね。

ペギ:俺は作り方の話になるけど、曲作り合宿にみんなでアイディアを持ち寄ったんですよ。インディーズの1st(2010年リリースの1stミニ・アルバム『空ばかり見ていた』)のころのガムシャラ感を出したくて、"当時はどういうふうに曲を作っていたのかな?"という話もしました。持ち寄ったものをセッションして、生まれてくる音楽が気に入れば、それはありなのかなと。だから、初期の感覚を大事にして取り組んだ作品ですね。それが大本にありつつ、今自分たちがやりたいことも乗せた濃い作品になりました。

4人の気持ちが入った曲の方が伝わるだろうなと

-このタイミングで初期のころを思い返した理由は?

たなしん:その方がバンドっぽいのかなと。スタジオで合わせるときも、みんなの中にあるものを出し合う感じですからね。

金廣:いろんな流れがあると思うんですよ。武道館を終えたときに感じたのは、自分たちがライヴで新曲をやるよりも、昔の曲をやる方が喜んでもらえるなと。"なぜだろう?"とメンバー各々が考えた結果だと思います。メロディが持つ力、アレンジの仕方とか、自分たち主体ではなく、聴いてくれる人主体で作っていた部分もあったから。それで一度客観視して、初期の作り方になったのかなと。『空ばかり見ていた』もスタジオでポンと作ったんですよ。そういう作り方をした曲の方が、自分たちについて来てくれるお客さんは喜んでくれるんじゃないかなって思ったので、今回も自分的に素に近いメロディが多いかもしれない。俺がひとりでパソコンでガーッと作るよりも、4人の気持ちが入った曲の方が伝わるだろうし。

たなしん:そういう意味でも、今自分が持ってるもので勝負しようと。

-メンバーで膝を突き合わせて曲を作った感じですか?

金廣:基本的にはそうですね。前作からそういうスタイルだけど、今回、半分以上は曲作り合宿のときにみんなで考えて作りましたからね。メロディはあとから乗せた曲が多いんですよ。

-何よりバンド感を前面に押し出そうと?

金廣:そうですね。メロディありきというより、リフやバンド感を重視しました。メロディ自体もリズムに寄せることもありましたからね。

-今作はサウンドの質感もだいぶ違いますね。

金廣:たぶん、ベースじゃないですかね。だいぶ歪んでいるので。まず、ヴォーカルを前作よりも下げたんですよ。それだけで雰囲気が変わるし、みんなの音が鳴る場所も変わってきたのかなと。

たなしん:俺がMUSEをいいなと思ったのはエレクトロニカの要素が強いところで。現代の音楽はそういう部分が強くなってるし、そこに対しても心を開いて、ちゃんと聴いてみようと。それも大きかったですね。そういうサウンドでフェス会場でもドカーンと鳴らしたら、お客さんも楽しいだろうなって。だから、ベースを歪ませて、存在感を出そうと。