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INTERVIEW

Japanese

ヤバイTシャツ屋さん

2016年11月号掲載

ヤバイTシャツ屋さん

ヤバイTシャツ屋さん

Official Site

メンバー:こやまたくや(Gt/Vo) しばたありぼぼ(Ba/Vo) もりもりもと(Dr/Cho)

インタビュアー:沖 さやこ

2015年の"見放題"や、"出れんの!?サマソニ!?"をきっかけとした"SUMMER SONIC"への出演などで一気に注目を集め、その後も"eo Music Try"のグランプリ獲得や、シングル『そこまでレアじゃない』が一部店舗限定にもかかわらずオリコン・チャートにランクインするなど、大学の軽音サークル発という自主活動ながらに様々な話題を呼んでいるヤバイTシャツ屋さん。彼らが10-FEETなどで知られる事務所 BADASSに所属し、UNIVERSAL SIGMAからメジャー・デビューを果たす。"音楽が好きだからバンドをやっている"――純粋でシンプルな気持ちが閉じ込められた全13曲は、まさしくジャケットのとおり愛の結晶だ。

-メジャー・デビューとBADASS所属の経緯を教えていただけますか。

こやま:ほんまびっくりしたんですけど、2015年に"eo Music Try"という関西最大規模のコンテストで優勝しまして。それからいろんな音楽会社の方に声を掛けてもらって、僕らは"いやいや、こんな僕らみたいなバンドが......"、"いやいや、そんなそんな"という感じだったんですよね。でもいろいろなライヴをやっていくうちに、"大人がついた方がもっと面白いことできるんちゃうかな"、"もっとお金かけて面白いことできるんちゃうかな"と思うようになってきて、そんななかでユニバーサルとBADASSが声を掛けてくれはったんです。......両方ともおかしな人たちで。

一同:(笑)

こやま:ヤバT(ヤバイTシャツ屋さん)が今までやってきたことを全部汲んでくれて、ほんまにすごく自由な会社やったんです。それじゃあお願いしますと。

もりもと:最初は本当に趣味でこのバンドをやっていたので、メジャーでやっていくことなんて考えていなかったし、こやまさんも"別にメジャーとかはいいかな"と言ってたんですけど、こやまさんの大好きなバンドが所属しているユニバーサルとBADASS――この組み合わせが来たときに、"あ、こやまさん揺らいだな"というのを感じて(笑)。

こやま:うん。揺らぎましたね~、完全に。

もりもと:年齢的にも22歳は結構大事な時期なので、僕もちょっと悩んだりしたんですけど、いいかな......って感じで乗っかりました(笑)。僕はバンドの方向性をフロントマンに託しているので。メジャー・デビューはこやまさんの覚悟だと思います。

-今年の初めにメール・インタビューをさせていただいたとき(※2016年3月号掲載)は"プロ志向はありません"とおっしゃっていましたが、そのあたりも変化が出てきているということですよね?

こやま:メジャーに行くのに"プロ志向がない"と問題やし(笑)、メジャーになった以上、その気持ちはより強く持つようになりましたが、サークルで組んだバンドですからね。もちろん何回もライヴをやっていくうちに徐々に対応できるようになっているんですけど、心持ちとしてはやっぱり、サークルの"楽しくて音楽やってんねん"という感じです。お金儲けのためではなく、純粋に楽しくて音楽をやってるし――その気持ちがヤバイTシャツ屋さんには大事やし、なくしたらあかんやつやと思っていて。だから活動のスタンスとしては全然変わってないですけど、前々から思っていた"絶対にいいものを作ろう"という気持ちはさらに強くなったというか。プロの環境の中で今までのスタンスを崩さずにやれてるんちゃうかなと思います。

-それがメジャーでやれるって素晴らしい環境です。

こやま:だからほんま(レコード会社も事務所も)頭おかしいんすよ(笑)。

もりもと:こっちが"大丈夫?"と思うレベルです(笑)。

こやま:レコーディングのときもなんも言われんくて、俺らが"え、ちょっとアドバイスとかもらえないっすか?"って(笑)。

しばた:そしたら(レコード会社と事務所の)みんな"大丈夫、大丈夫~"って(笑)。

こやま:"(曲名や歌詞にある)企業名(の使用)とか許可取るから~"って。だからこのアルバムの曲に関する権利的なものは全部許可が下りてるんで、大丈夫です(笑)。

-(笑)なんて恵まれた環境なんでしょう。そして2016年8月12日、メジャー・デビューを発表した、チケット代881円(※ヤバイ価格)の大阪BIGCATのワンマン・ライヴ"まだ早い"はどんな1日になりましたか?

もりもと:ワンマンの経験自体が(2015年の)"SUMMER SONIC"に出た感謝の無料ライヴ(※2015年8月17日に三国ヶ丘FUZZで開催)だけだったので、チケット代ありのワンマンに来てもらうのは初めてだったんですけど、ありがたいことに完売して。

こやま:ライヴはめちゃめちゃ感動した。それは僕らだけじゃなくてお客さんもそんな表情をしていました。

しばた:「ネコ飼いたい」(Track.13)でめっちゃ泣いてくれてました。

こやま:「パリピ」(Track.3「あつまれ!パーティーピーポー」)で泣いてる人もおったしな。ヤバTってちゃんと感動させられんねやなーと思って、それがすごく嬉しかったです。面白いとか楽しいだけじゃなくて、何か感動できる要素がないとバンドは面白くないと思うし。俺らにはそれができると自信にもなった1日でした。

-"楽しい"を追求したら感動すると、こやまさんは前にもおっしゃっていましたものね。

しばた:特にワンマンでそれを感じましたね。

もりもと:笑顔で始まって感動で終わった1日でした。

こやま:やっぱりふざけたいんでしょうね(笑)。面白いことが好きやから、普通はやらんことをやる。ほんまそれだけやと思います。バンドという枠組みの中でどこまでできるのかという気持ちが強いので、いろいろやってみようと思う。......第一にお客さんが楽しんでくれへんと意味ないし。別に僕らだけ気持ち良くてもしょうがないので、ライヴの1曲目がミュージカルになりました(笑)。(※"まだ早い"の1曲目はTrack.1「We love Tank-top」で、舞台上ではミュージカルが行われた)

-ミュージカルになる発想にびっくりです(笑)。

こやま:1年前からずっと"ミュージカルがやりたい"って言うてたんですよ。それがようやく実現しました(笑)。

しばた:これも大人がついてなかったら、あんなにちゃんとしたことはできなかったと思います。

もりもと:アレンジを成瀬篤志さんにお願いして。

しばた:歌ってくれてる方も面識はないけど、すごい歌い手さんばかりで。こやまさんのデモの台詞もとにかくめちゃくちゃ上手くて。

こやま:歌ってくれてるのは知らん人たちやけど、僕が吹き込んだデモの感じにすごく寄せてくれました(笑)。(オケは)ギターをクリーンで弾き語って、それをアレンジしてもらって。

もりもと:デモだけで、こやまさんのイメージしてるミュージカルの感じ、台詞の感じがアレンジャーさんにちゃんと伝わって、楽しんで作業してくれはったみたいです(笑)。

こやま:うん。思ってたやつがきた(笑)。