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INTERVIEW

Japanese

MAGIC OF LiFE

2016年09月号掲載

MAGIC OF LiFE

Member:高津戸 信幸(Vo/Gt) 山下 拓実(Gt) 渡辺 雄司(Ba) 岡田 翔太朗(Dr)

Interviewer:沖 さやこ

-「はじまりの日々」は、アニメ作品に登場する高校3年生が1年生だったころを描いたお話だから"はじまり"がテーマになったのでしょうか?

高津戸:そうですね。アニメのストーリーを読ませてもらって、すごく自分に置き換えられるなと思って。自分たちもこの2年間を振り返ると"はじまり"だったし、今も常に"はじまり"だと思っているので"自分は自分のままでいい"という歌を書きました。ドラマの主題歌「スキルフラワー」は"インターハイまでの主人公の目線で書いてほしい"というオファーがあったので、また原作を読み返したあとに"ラスト1秒まで生きる"みたいな命を燃やす感じや自分の魂を入れた曲を書きました。歌詞にある"この自己流の未知の上"とかも、僕らはライヴハウスという閉鎖された場所から抜け出していろいろ活動して、独自の道を突き進んでると思うので、そういう気持ちを込めました。

-では、アルバムについてうかがいたいのですが、タイトルになっている"X-1A"は音速を突破した戦闘機だそうですね。

高津戸:そうですね、"X-1A"が生まれたことによって初めてX-1シリーズの最高速度を塗り替え、マッハ2.44を記録したんです。だから僕らも時代に流されることなく自分たちにしかできないこと、あえて奇をてらうのではなく世の中にないものを純粋に生み出したいなと思って模索しているので、その想いを込めて"X-1A"というタイトルをつけました。しかも今回のアルバムはMAGIC OF LiFEとしては革命的というか、ちゃんと挑戦できていて、自分たちも聴いてわくわくするような作品になりました。昨年11月に、配信限定でリリースした「風花ノ雫」(Track.4)も収録しているので、収録曲の制作時期がバラバラで。でも、だからこそ楽曲にも自分たちの"変化を楽しむ"、"固執せずに挑戦していこう"という性質を素直に出せたかなと思います。

-挑戦的なアレンジはもちろんですが、歌詞も新しい挑戦というか、高津戸さんの心情がストレートに描かれたものが多いのかな? と思ったのですがいかがでしょうか。物語性というよりはリアリティがあるような気がします。

高津戸:あ、本当ですか? ファンタジーな曲はいつもより少ないかもしれないけど、いつもどおりストーリー性があるものを書くようにして、言葉遊びやメロディの起伏は挑戦しましたね。でもたしかに、「風花ノ雫」や「音無き言葉」(Track.11)はリアリティのある物語なのかな。僕はストレートに"行け"とか言えるタイプではないのですが、、外枠からじわじわ"行け"というメッセージを持たせた物語を書くのが好きなんです。聴いてくれる人もその物語を体感して、(そのメッセージに)気づいてくれたらいいなというスタイルなので。それは崩れてないのかな、と思うんですけどね。

-Track.1「Go out」からいきなりMAGIC OF LiFEにしてはかなり新しい音楽性で驚きました。ストレートに"いけ"と実際に言っていますし、歌詞と音がピッタリだと思います。シンセを取り入れるのは「風花ノ雫」の流れといえばそうかもしれませんが、ここまで大胆にEDMの要素が入っているとは。

高津戸:曲を作っているときから"EDMのようなダンス・ミュージックみたいな感じにしたい"というイメージはありましたね。新しいことはどんどん挑戦していきたいので。冒頭の語りを入れたのは普通のEDMとは違うと思うし、その方がMAGIC OF LiFEらしいなと。Aメロのうねりや構成も面白いので、この曲ができあがったときからアルバムの1曲目にしたいなと思っていました。サビの"Oh oh oh u oh u oh oh oh u oh.."はライヴでみんなが飛び跳ねる感じをイメージしたし、そういうイメージの中に潜って曲を書いていく......という感じでしたね。

渡辺:最初はもっとストレートやったんです。リズムも複雑ではなくずっと同じようなフレーズやったんですけど、みんなでいろいろ"こういうことやってみようぜ"と話し合って作り上げていきました。

岡田:僕はこの曲の"この地球より重い命/同じようで同じじゃない朝陽が/心照らし出す"という歌詞がすごく好きで。素敵だよね。宇宙みたいな大きなものを感じるし、"同じようで同じじゃない朝陽"というのはまさしくそうだなと思ったし。そういう遠まわしな表現がロマンチックでいいなと。