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INTERVIEW

Japanese

LiSA

2016年09月号掲載

LiSA

インタビュアー:沖 さやこ

今年4月20日にデビュー5周年を記念したミニ・アルバム『LUCKY Hi FiVE!』をリリースし、16公演に渡る全国ホール&Zeppライヴ・ツアー"LiVE is Smile Always~Hi! FiVE~"を行ったLiSAが早くもシングル『Brave Freak Out』をリリースする。3形態で発表される今作は、できたての新曲が合計4曲収録され、それぞれ違う角度からLiSAの現在のポジティヴィティを示したものとなった。8月7日にみんなの夢大陸 GOLD SUMMER スタジアムにて行われた"めざましライブ"では、このシングルから表題曲だけでなく初回生産限定盤/通常盤に収録されている「ツヨガリ・ファンファーレ」を初披露。終演後、走り続ける彼女に話を訊いてきた。

-デビュー5周年を記念した2ndミニ・アルバム『LUCKY Hi FiVE!』(2016年4月リリース)を引っ提げて行われた16公演の全国ホール&Zeppライヴ・ツアー"LiVE is Smile Always~Hi! FiVE~"はどんなものになりましたか?

初日のNHKホール公演は4月20日というデビュー日だったのもあって"5周年をお祝いするぞ!"という意味合いが強かったんですけど、そのあとは"6年目に突入した"、"未来を向いてるな"という感覚が強かったです。『LUCKY Hi FiVE!』は『Letters to U』(2011年リリースの1stミニ・アルバム)を振り返りながら作ることも多かったし、(様々な)インタビューで5周年を振り返ることも多くて。"これからも大好きな曲でみんなと遊んでいけたらいいのにな"と思っていたのが2016年4月20日までだとしたら、そのあとは"これからも大好きな曲とみんなで一緒に遊べるんだな"、"7年目も8年目も10年目も20年目もずっとこのまま遊んでいられる気がする"とすごく感じるツアーで。それを引っ張っていくのは私自身だと思いました。

-今日ライヴを拝見して思ったのは、バンド・メンバーとのグルーヴもかなり固まってきたなと。

ツアーを経てすごくバンド感が出てきたと思います。みんなすごいスキルを持っているプレイヤーなんですけど、最初はみんながお互いの出方を窺いながら"どんな音を出そうか?"、"どんなステージを作ろうか?"と考えていたと思うんです。でも10公演を超えたあたりからお互いの性質を理解したうえで言葉がなくてもステージで会話できている感じがあったので、なんだか夫婦みたいな感じ! 暮らし始めのときはどことなくぎこちなかったけど、一緒に暮らしていくうちに何も言わなくても"この人のお茶はあたたかいの!"って出てくるような(笑)。そういう信頼感がありますね。

-"LiVE is Smile Always~Hi! FiVE~"はホールとZeppそれぞれ見せ方や演出も違ったんですよね。

演出というよりは、空気感がそうさせましたね。ライヴハウスはみんなと私たちバンドがお互い"うわー!!"ってぶつかるような格闘技みたいな感じだから、どれだけみんなに突っ込んでいけるかが大事で(笑)。もともと私はライヴハウスが好きなタイプなので、最初はホールやアリーナでライヴをしたい願望がなかったんですよ。でもライヴハウスでライヴをしてきて、日本武道館公演を1回、2回と開催したあとに"アリーナだからこそできることがたくさんあるし、それはすごく楽しいものなんだな"と気づいて。だから"ホールはライヴハウスともアリーナとも違う楽しみが作れるんじゃないかな"という期待があったので、今回ホールでもやらせてもらったんです。ホールはみんなの顔がよく見えるし、客席があるぶんひとりひとりのスペースも余裕があるので、自分が見せたい120パーセントを見てもらえるなと。(観客と)1対1で会話をして遊んでいるような感じもあって、すごく楽しかったです。その結果、ライヴハウスをやるとホールでもやりたくなるし、ホールでやるとライヴハウスでやりたくなるし(笑)。

-異なる楽しみを1本のツアーで体感できる。それはアリーナでのライヴを数本経験した、5周年というタイミングだったのも良かったのかもしれないですね。

そうですね、いろんな発見がありました。本当にファイナルあたりのライヴを観てもらいたかった(笑)! すごくできあがってきてたんですよ!

-今日ライヴを拝見して、とてもいいツアーだったことがよくわかりました。そして同ツアーの6月10日のZepp Tokyo公演で初披露された「Brave Freak Out」(Track.1)を表題曲にしたシングルが8月24日にリリースされます。この曲はTVアニメ"クオリディア・コード"のオープニング・テーマで、このアニメは3人のライトノベル作家が組んだユニット"Speakeasy"によるメディア・ミックス・プロジェクト"Project QUALIDEA"の一環だそうですね。LiSAさんはロックとポップをミックスするアイコンであり、音楽とアニメをしっかりと結びつけるアーティストなので、メディア・ミックス・プロジェクトのアニメのオープニングにここまで相応しい人はいないなと思いました。

ふふふふ。ありがとうございます。楽曲的にもロックな曲を歌わせていただいたり、アニメの作品にも関わらせていただいたりして、ロックが好きな人にもアニメが好きな人にも楽しんでいただける、LiSAにしかできない音楽をやろうと思っています。私はもともとアニメが大好きでアニメの世界に入ったわけではないので、作品を愛している人たちに薄っぺらい知識で"私、この作品が好きなんです!"と言って納得していただくことはできないなと思っています。だから作品とは自分自身が向き合える形で誠実に関わりたい――私のアニメとの関わり方は昔からずっと同じで、今回もまず作品の原案を読ませていただきました。お話自体にすごく陰があるので"その中でLiSAが歌えることってなんだろう?"と考えながら作ったのが「Brave Freak Out」でした。物語が進むごとにいろんな闇が生まれてくるんですけど、私はそれに対して"僕の確信に間違いなんてないんだよ"、"常識も正論も、関係なし"と、自分自身が信じてきたものや確信を力強く歌っていくことができると思ったんです。これまでの人生の中でいろんな活動をして、いろんな場所に行くようになって、いろんなことを言う人もいるんですけど――私はそんなに恵まれて生きてきたタイプじゃないなと思うんです。

プレッシャーを乗り越えていくとき、信じられるのは自分しかいない
デビューして5年経って、LiSAはそれを背負っていくところに来ている

-すごく順調にスターダムを駆け上がっているように見えますが、LiSAさんはいろんなことを乗り越えていらっしゃいますよね。小さいころからミュージカル、ダンス、高校時代にはバンド活動といろんなことをされてきて、上京したあともいろんなことがあって......。ソロ・デビューして初の日本武道館公演では声が出なくなってしまったり。

こんな大事なときに!? というタイミングで体調崩したり。でも乗り越えられるであろう試練をたくさん与えていただいてるなと思います。そう考えたときに、自分は神様に助けてもらっているのではなく、自分が自分自身のことを信じて生きてきたタイプだなと思ったんですよね。いろんなジャンルの場所に行かせてもらっているのは幸せなことではあるけれど、やっぱりプレッシャーでもあるんです。それを乗り越えていくとき、信じられるのは自分しかいない。デビューして5年経って、それを今のLiSAが背負っていく位置に来ているなと思っています。"クオリディア・コード"のキャラクターたちとの共通点はそこかなと思って。

-なるほど。物語の深い部分とLiSAが人生で育んできた深い部分が結びついた曲なんですね。

関わる作品と自分自身の気持ちがリンクしてきたというか。前までは作品50パーセントとLiSA50パーセントを足して1曲を作ってきたんですよね。でも今はアニメの主題歌だからってLiSAの成分を減らすということはしていないし、LiSAとして妥協していることは何もないんですよね。ちゃんと(自分と作品を)重ねることができて、100パーセントと100パーセントでひとつの曲を作る――LiSAが歌うべきアニメ、LiSAがその作品に対して表現できることが、本当の意味でちゃんと見つけられるようになってきている気がしてますね。