CIVILIAN

INTERVIEW

Japanese

CIVILIAN

2016年08月号掲載

CIVILIAN（ex-Lyu:Lyu）

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Member：コヤマヒデカズ（Vo/Gt）純市（Ba）有田清幸（Dr）

Interviewer：沖さやこ

－純市さんは感覚的なところでフレーズ作りをなさっていくんですね。

純市：そうですね、だから説明できないことがかなりあるんですよ。なんでそうしたのかと聞かれたら、そう思ったからとしか言いようがなくて（笑）。この曲は漠然と、聴きやすいものにしたいなと思いながら作っていました。

－「自室内復讐論」はアコースティック・ギターが効いていて、3人で演奏している雰囲気と軽やかな曲調がマッチしていると感じました。自分自身の捻くれている部分をユーモラスに書いている歌詞も響きます。

コヤマ：喜劇を書きたかったんですよね。この曲に出てくる主人公は悲嘆に暮れてるんですけど、傍から見てるとその姿がどこか滑稽だったりする。それがうまく書けたと思います。映画や小説でも、扱っている題材は悲劇的なんだけど、どこかでちょっと笑っちゃうようなおかしさというか、悲嘆に暮れている姿がちょっと笑いを誘うというか......ネガティヴなことをネガティヴだと思わせない表現を音楽でやりたかった。だから歌詞も物語のようになっているかなと。曲調でもそういうものを表現したかったんですよね。

純市：ドラムよりもベースがちょっと先に行って引っ張っていく感じをイメージして、ああいうランニングみたいなフレーズを弾いて。他の曲は結構音を重ねて作ってるけど、この曲は音数が少なくてシンプルだから、3人で演奏している雰囲気が出ているのかも。

コヤマ：この曲に関してはギミックに凝ったりしないでストレートにやろう、という話をしていましたね。......今回のシングルは3曲しか入っていないですけど、すごくバランスがいいなと思っています。

－では最後に、8月2日にCIVILIANとしての活動をスタート(※原宿ASTRO HALLにて [Lyu:Lyu presents INCIDENT619 vol.10 "Lyu:Lyu → CIVILIAN"]を開催）させるみなさんの、現在の心情をお聞かせいただけますか。

有田：Lyu:Lyuとしてのラスト・ツアー初日の名古屋で名前が変わる実感が湧いて。でも俺らは前向きだから、悲観的な面は一切ないんです。

純市：ラスト・ツアーから、すごく自由になってきているなとコヤマに対してすごく感じているんですよね。MCも飾らなくなったし。これからいろんな側面を見せていきたいなという気持ちはあります。

－そうですね。今までを捨てるために改名をするわけではなく、過去も今も未来も全部引き連れて、さらに自由に様々な音楽をするための改名と思っています。

コヤマ：......このバンドの歌を担ってきたのはずっと自分で、最初に言ったとおり、お客さんからもずっと"Lyu:Lyu＝コヤマの歌"と思われていたと思うんです。そこに対してずっと俺は責任を持ってやってきて、みんなそれを信じてついてきてくれてたと思うんですよね。だからこそ"名前を変えます"と発表したことで、"バンドの表現がまったく別物になってしまうのではないか？"、"コヤマヒデカズの言葉が変わってしまうのではないか？"、"このバンドはこれからどうなってしまうんだ？"と混乱を招いたし、不安にさせてしまった部分はあって。それが僕らにもずっと伝わってきていました。でもLyu:Lyuとして最後のツアーを回ることによって、わかってもらえたんじゃないかなとすごく思っています。8月2日はLyu:Lyuとして最後のライヴであり、CIVILIANとして最初のライヴ。Lyu:Lyuという名前で活動してきた時期からついてきてくれている人たちがいる場で、新しい名前でのライヴを見せたいという想いがあった。ライヴを観てもらえれば、新しい名前に変わってからの活動が未来に向かっているものだということをきっとわかってもらえるはずなので、精一杯頑張るしかないなと思っています。