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INTERVIEW

Japanese

LACCO TOWER

2016年06月号掲載

LACCO TOWER

メンバー:松川 ケイスケ(Vo) 塩﨑 啓示(Ba)

インタビュアー:山口 智男

今年2月、バンド史上最大キャパとなる渋谷TSUTAYA O-EASTでのワンマン公演を成功させ、さらに勢いに乗るLACCO TOWERが6月8日(水)にメジャー第2弾アルバム『心臓文庫』をリリースする。生活に根差した喩えも彼ららしいと思わせる今回のインタビューからは、メジャー・デビューから1年間の活動を通して、彼らが自分たちの音楽に対する自信と確信をより大きなものにしたことがうかがえる。バンドの結成日にあたる7月18日(月・祝)には、ワンマン・ライヴ"独奏演奏会"の開催も決定。ライヴでどんどん育っていきそうだと語る新曲の数々がどんなふうに披露されるのか、今から楽しみだ。

-昨年のメジャー・デビューからこの1年間を振り返ると?

松川:まぁ、忙しかったですね(笑)。

塩﨑:もう5~6年経ったんじゃないかってぐらい(笑)、この1年ずっと、毎日毎日、いろいろなことがありました。

松川:うん、濃かった。本当に濃かったですね。ライヴも意識的に本数を増やしてみたこともあって、今までよりもバンドとして活動している時間が実際に長かったし。とにかく濃厚でした。カルピスの原液を飲んでるような(笑)。今までは、自分たちで少し水で薄めて、毎年いい塩梅でやっていた気がするんですけど、今回、水はもらえなかった。氷しかもらえなかった(笑)。

塩﨑:後輩バンドのTwitterを見てると、"あのイベントについに出られる!"ってことだけで1週間ぐらい引っ張ってるんですよ(笑)。その気持ちはめっちゃわかるし、自分たちにもそういう時期があったし、その感覚も覚えているからこそ、こういう取材も含め、フェス出演や今までになかった経験を、この1年でたくさんさせてもらえたことが5~6年分ぐらいに感じられる。それひとつ(の経験)で飯何杯食えるんだっていう(笑)。

-そんな中でのアルバム制作だったわけですが。

松川:それも濃かったです。というか、それが良かったのか悪かったのかわからないですけど、めまぐるしかったですね。曲と向き合っている時間は短かったんですけど、そのぶん、集中してできたような気もするんですよ。結果、いつもそうなんですけど、アルバムができあがってみて、"あ、こういう化学反応が起こったのか"ってなることは今回も結構ありましたね。最終的に僕が言葉でパッケージングするんですけど、そのときも自分が決めていたのとは違う方向に行ってくれた。それはもちろんいい意味で。今までと作り方は一緒なんですけど、そんなふうに勝手に独り歩きしてくれてる部分もあったり、意味合いが日本語も含め変わってきたりして、何かちょっとできあがりに違いがあるんです。忙しかったにもかかわらず余裕があったし。相反する言葉なんですけど、感覚的にはそんな感じなんですよ。

-前作『非幸福論』(2015年リリースのアルバム)はメジャーからの1枚目ということで、いろんなことを試した結果、もとに戻って"ブレずにLACCO TOWERらしさを出せばいいんじゃないか"ってところに最終的に落ち着いたとおっしゃっていましたけど、今回は最初からアルバムの方向性は見えていたんですか?

塩﨑:前作のとき、そのブレないというところでは、"今までのお客さんも一緒に連れていきたい"というのが大きなテーマとしてあったんです。もちろん今作も、"LACCO TOWERらしさ"も"LACCO節"もあるんですけど、今までのことを振り返ってみると、結構幅広いことをやっているなと。それを踏まえたせいか、間口が広がったというか、あれもこれもやっていいんだって、頭でっかちにならずにわりと振り切った曲が多くなりました。そういう意味では前作よりも解放的だったかもしれないです。

-曲はたくさん作ったんですか?

塩﨑:ネタとしては結構ありましたね。シングルに入れようとして入れなかった曲も、今回のアルバムに入れたりして。「秘密」(Track.8)がそうなんですけど、これはもともと、『薄紅』(2016年2月リリースのメジャー1stシングル)のカップリング曲のようなイメージで作ったんですよ。

-その「秘密」が、映画"劇場版 新・ミナミの帝王"の主題歌に決まって。

松川:たまたまなんですけど、監督さん(瑠東 東一郎)が選んでくださって。

塩﨑:「相思相逢」(Track.10)もシングルに入れようか悩んだんですよ。だから、その2曲は先にできてましたね。

-逆に、最後にできた曲は?

松川:「未来前夜」(Track.2)です。これは本当にレコーディング前夜にできました(笑)。真一ジェット(Key)がゴール直前の盛り上がりみたいな感じで作ってきたんですよ。だから、歌詞をつけたのはレコーディング当日。

塩﨑:レコーディングって普通はドラム、ベースから録るじゃないですか。僕らは基本、ドラムとベースを一緒に録るんですけど、コードが決まったのが本当にギリギリで。ベースはリズム楽器だけど、旋律楽器でもあるから、コードが決まらないとフレーズがつけられなくて。ドラムは音階がないぶん、どうにでもなるからうらやましく思いました。ブースの中にいるときの僕には未来がなかったです(笑)。絶望的なレコーディングでした。

松川:......って言ってますけど、みんな、"なんだよ、今からこれやるのかよ"って感じではなくて、"よっしゃ。これ一発やってやろうぜ!"という感じで作りました。