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INTERVIEW

Japanese

BiSH

BiSH

Member:セントチヒロ・チッチ アイナ・ジ・エンド モモコグミカンパニー ハグ・ミィ ハシヤスメ・アツコ リンリン

Interviewer:沖 さやこ

数々のスキャンダル、奇抜な活動でリスナーの度肝を抜き続けてきた"新生アイドル研究会"BiSの解散から半年経った2015年1月。BiSというプロジェクトの中心人物だったマネージャーの渡辺淳之介とサウンド・プロデューサーの松隈ケンタが、二度目の悪巧みとして"BiSをもう一度始める"という声明を出し、そのメンバー募集から始まった"BiSH"が、結成より1年強でメジャー・デビューを果たす。BiSHはBiSなのか? それともまったく別物のグループなのか? とんでもない速度で活動を続ける6人の現況に迫る。

-2015年3月にメンバー決定、5月にデビュー・アルバム『Brand-new idol SHiT』をリリースし、夏に新メンバーとしてハシヤスメ・アツコさんとリンリンさんが加入。ライヴ会場のキャパシティはどんどん大きくなるなど、BiSHの活動はものすごいスピードで進んでいますが、これまでの活動を振り返ってみていかがでしょうか?

アイナ:レコーディングやライヴという環境が整った場所で歌うのは、自分がずっと夢に描いてきたことだったのでとても嬉しかったです。やりたいなと思っていたことをどんどんやることができたので、本当にすごく幸せで。だからどれだけ忙しくても全然苦痛じゃないし、むしろ早く歌いたいとしか思ってなかったです。

チッチ:本当に目まぐるしかったです。曲もダンスも覚えなきゃいけないし、頭がいっぱいになっちゃって(笑)。でもそういう厳しい状況に快感を覚えている自分もいて、毎日楽しかったですし、"この先どうなっていくんだろう?"という期待がすごく大きかったです。

モモコ:私は"アイドルのオーディション現場ってどんな感じなんだろう?"という興味だけでBiSHのオーディションを受けたので、ダンスも歌もやったことがなくて、ただしがみついていただけなんです。恥ずかしくてお客さんの目も見られないし。でも作詞をやらせてもらったり、チッチとアイナが振り付けを考えてくれたり、プロデューサーはいるけれど最初から自分たちで作れる感覚があって、そこが良かったなと思います。先生から教えてもらうよりメンバーから教えてもらった方が全然やりやすかったし、詞を書くのも楽しかったです。

-メンバー発信でできることも結構多いんですね。

アイナ:でも振り付けは本当に大変でした。サビになったらお客さんが全員手をあげてくれるような振り付けにしたいなと思うし、難しいことをしたいけど踊れなかったらダサくなるし。普通だったら5年くらいかけて立つZeppのような大きなステージも、私たちは結成から半年くらいで急遽立つことになって。本当に必死で......でも先のことまで考えなきゃという思いはずっと頭にありました。

-みなさんはBiSHでやっているようなパンク系、ロック系の曲はもともとお好きだったんですか?

アツコ:私は親の影響で"めんたいロック"を好きになって、福岡に引っ越しました。だから音楽のために引っ越すくらい(笑)、ロックが好きです。

リンリン:私は神聖かまってちゃんが好きで、自分もああいう奇抜なことがしたいなと思っています。女の子のグループでハチャメチャなことをしているのがBiSだったから、BiSHのオーディションに応募しました。

アイナ:もともと私はBUMP OF CHICKENやYUI......あとはずっとダンスをやっていたのでR&Bが好きで、ほとんど洋楽しか聴いてなかったんです。だから最初のレコーディングのときはロックの歌い方がわからなくて、3ヶ月くらいずっと松隈(ケンタ)さんの歌を研究してました(笑)。

モモコ:私もYUIとか、パンク系ならTHE BLUE HEARTSが好きで。アイドル色の強い曲を自分がやるのは......と思ってたので、BiSHの曲は好きです。

チッチ:私はフジファブリックとか[Alexandros]が好きなので、"パンクが好き!"というわけではなかったんですけど、もともといろんな音楽を聴くので、BiSHで新しいジャンルに飛び込めて嬉しかったです。

-ではみなさんそれぞれにとっても、BiSHの活動においても、音楽はかなり大事な存在であると。

ミィ:なくてはならないものだと思います。私は中学のとき、休日一緒に遊ぶような友達がいなくて(笑)。"MUSIC ON! TV"でチャートの1位から100位までのMVをずっと観てたんです。そのときにいろんなジャンルの音楽を分け隔てなく聴くようになって。音楽がないと学校に通えないようなところもあったので、今はその音楽で自分の生活が成り立ってると思うとすごく嬉しいです。

アイナ:ハグ・ミィはヴィジュアル系からアイドルまでめっちゃ詳しいんですよ。LUNA SEAのTシャツを見てすぐにいつのライヴのTシャツかわかるくらい(笑)。ミーハーではないよね。

ミィ:根がオタクなんです(笑)。好きになったバンドがどんなバンドに影響を受けているのかを調べたりして掘り下げてます。ザ・スターリンもBALZACも好きだし、黒猫チェルシーも好きだし......もともとBiSさんもすごく好きで。曲はもちろん、マーケティング手法も魅力的で、そういう面白いことを自分自身で発信できたらなと思ってBiSHのオーディションに参加したんです。

-なるほど。BiSHの"楽器を持たないパンク・バンド"というキャッチフレーズは間違いないのかも。

アイナ:ライヴでもそういうものを再現できればいいかなと最近は思っていて。だから振り付けのニュアンスも、ちょっとだけ変え始めました。ドラムの音やギターの"ギィーン"という音がちゃんと見えるような振り付けにすると、音が明確に聴こえると思うんです。そういう感じを出していけたらいいな......というのは最初から考えて作ってます。レベル的にはお遊戯会くらいかもしれないけど(笑)。