Japanese
Ivy to Fraudulent Game
2016年05月号掲載
Member:寺口 宣明(Gt/Vo) カワイ リョウタロウ(Ba/Cho) 大島 知起(Gt) 福島 由也(Dr/Cho)
Interviewer:沖 さやこ
2015年5月。自主制作盤のみのリリースにもかかわらずTSUTAYA O-Crestでワンマン・ライヴを行う、というだけでも驚きなのに、同公演をソールド・アウトさせたことにも驚かされた。それを成し遂げたのは、当時弱冠20歳の群馬県出身4ピース・バンド、Ivy to Fraudulent Game。彼らが待望の全国流通盤となる1stミニ・アルバム『行間にて』を完成させた。ポスト・ロック、オルタナティヴ、シューゲイザーなどの要素を取り入れたサウンドと、ポップなメロディが融合した楽曲は、歌詞とともに感性を刺激する。彼らの作る"行間"にあなたは何を感じる?
-Ivy to Fraudulent Game(以下:Ivy)は2010年10月に地元の群馬県で結成されたそうですね。
福島:高校生のときから、"自分が作った音楽をバンドでやりたい"という青写真が漠然とあったので、コピー・バンドを10組くらいやりながらメンバーを探していて。当時のベースに"いいヴォーカルいないかな?"と話して紹介されたのがノブ(寺口)でした。それから僕とノブ、前のギターとベースの4人で活動してたんですけど、まずギターが抜けて。大島とは対バンで出会いました。
大島:(Ivyは)すごくかっこよくて。ギターを募集していたので、"俺やりたい!"って立候補したんです。
福島:大島はそのときもう僕らの曲を何曲かコピーしてたんですよね。それで"じゃあ一緒にやろう"と。
-地元のライヴハウスで出会った人たちの中で繋がっていった縁なんですね。活動拠点でもあった群馬県の高崎市と前橋市のバンド・シーンは盛んですか?
福島:盛んな方だと思いますね。先輩にback numberやLACCO TOWERがいるし、自分たちと同年代のバンドもたくさんいるので。
-そして2012年11月にFMぐんま主催"ROCKERS2012"にてBestROCKERSを受賞し、カワイさんが正式加入されたんですね。
カワイ:(Ivyとは)対バンで知り合って、その直後に僕が参加してたバンドが解散しちゃったんです。そんなときに、よく出演していたライヴハウスの店長に"Ivyがベース抜けちゃって困ってるから、サポートで入ってくれないか"と頼まれたんですよ。他にやるバンドもなかったし、一旦サポートで参加たあと、正式加入しました。
-"閃光ライオット2013"のファイナリストに選ばれたことがバンドにとって大きなターニングポイントになったのではないかと思いますが、いかがでしたか。
寺口:その前の年、群馬の俺らと同い歳のバンドが3次審査まで行って、俺らが2次審査で落ちたんです。それがすごく悔しかったので、ファイナリストに選ばれたときは嬉しかったですね。それまでもいい音楽をやっている自信はあったけど、ちょっと確信が得られたというか。さらに自信になりましたね。
カワイ:僕は前にやっていたバンドでも"閃光ライオット"に応募したんですけど、そのときは2次まで行って落ちちゃって。憧れのひとつでもあるイベントの決勝にこのバンドで行けたので感慨深かったですね。
福島:"閃光ライオット"は3回応募して3回目でやっと決勝まで行けて。それからさらにいろんな音楽を聴いて吸収してきたので、進化できていると思います。
-2015年はツアー初日のTSUTAYA O-Crestでのワンマンとツアー・ファイナルの前橋DYVERでのワンマン、どちらもソールド・アウトという快挙。そして今作『行間にて』は、待望の全国流通盤となりました。
寺口:ほんとはもっと早く出したかったよね。
福島:うん、やっと出せるね(笑)。
寺口:作詞作曲をドラムの福島がしているんですけど、Ivyを始めたとき俺は甘っちょろかったので、"福島の作る音楽なら2年あればいける"、"19歳になったら売れてるバンドになってるはずだ"と思ってて(笑)。今やっとスタートラインに立てた気がしていて、すごく野心があります。遅れてしまったぶんここから取り戻しにいかないとと思ってますね。
-楽曲が完成するまでの過程は?
福島:僕が自宅で完全に引きこもってデモを作るんです。
寺口:まあ曲作ってないときも引きこもってるけどね(笑)。
福島:笑。全部の楽器を演奏して、歌ってデモにしています。生の楽器で作るのとパソコンだけで作るのとでは湧き上がるイメージが全然違うので。打ち込みの音は打ち込みで作るけど、生楽器で演奏するところは実際に僕がデモの段階から生楽器で演奏してますね。
寺口:ものすごくしっかりしたデモなんですよ。歌まで入ってるから、"これはこのデモのままで完成じゃないか!?"と思うものもあったりして(笑)。やっぱり福島の曲だし福島の言葉だから、本人が歌うことで生まれる説得力があるんですよね。それを超えなきゃいけないな......というのは難しいところでもあるんですけど、それを俺なりに歌わせてくれるのはすごくやりがいがありますね。
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