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INTERVIEW

Japanese

POLYSICS

2016年03月号掲載

POLYSICS

Member:ハヤシ(Gt/Vo/Syn/Prog)

Interviewer:吉羽 さおり

-しかもそれが、"ゲレンデ溶けるような恋したくて"というどこかで聴いたような歌で始まってますからね(笑)。

もう、スキー全然しないからめっちゃ調べましたけどね。でも、もともとPOLYSICSでは、自分であまり興味ない――興味ないってはっきり言っちゃってるけど、スポーツのネタとかを歌詞にするのは好きですからね。大変だったけど、楽しく作れていたかな。曲がより面白いものになって、個性がまた出て。

-そうですね、サウンドと歌詞とが相まってハチャメチャな感じが出てます。

そこはうまくできたなと。新年一発目のライヴでやったとき、曲のタイトル言ったら客席に笑いが起こったのは面白かったけどね(笑)。

-やっぱりタイトルを聞いたときに、"どんな曲なんだ?"って思いますからね(笑)。でもこのユーモアがまた、POLYSICSのファンにとってはキテるって感じるものだと思う。

自分自身、そこのユーモアがないとやりたいことにはならないんだなという気はするんですよね。ただ単に怒りだけのものも違うし、歌いたいことがあるとしても、どこかしらユーモアがないと自分らしくないなと。自分はそういうユーモアを大事にしたものを聴いてバンドを始めようと思ったわけですからね。ニューロティカにしても、めっちゃいい歌なんだけど、あっちゃんがピエロの顔してるのってやっぱりいいなとかね(笑)。DEVOもそうだしね。シニカルなことを言っているけど、そこにはユーモアもないとDEVOじゃないというところがある。そういうところはやっぱり大事にしていたいですね。

-先ほど挙がった「Funny Attitude」は今回の中では古い曲だということですが、この曲もまたかなりいろんなものが詰まった曲ですね。

これこそ1番最初に作った曲で、2014年の5月にはある程度完成してますね。『ACTION!!!』のツアーが4月に終わって、その翌月にはこのデモを作っていて。基本的な部分はあまり変わってないんだけど、音数はあえて増やしているのかな。音を差し替えたり、テンポを変えたり。歌詞の部分もベーシックな部分はこの世界なんだけど、言葉を選び直したりしていますね。

-初期衝動感がここにあったと。とにかく、どんどん展開していく曲でシアトリカルで面白い曲ですね。

制作にえらい時間がかかってる曲が多いんですよね、最初の方の曲は。19曲作ろうと言って、さすがに後半の方には1曲の中でいろいろ展開するんじゃなくて、音数を少なめにしたシンプルな曲を作りたいっていう気持ちもあって。そこで、「8 Beat Division」(Track.5)だったり、「299」(Track.17)、あとは「ドップラーごっこ」(Track.14)ができていったんですよね。リフ押しとか、1コードでいくようなものが、後半にできていった楽曲で。そういった曲を、間に挟み込んでいきましたね。

-「299」は、今回の中でもかなりキャッチーでポップな曲ですが、この肉球っていうモチーフには何かきっかけはあったんですか。

これは特にはなくて(笑)。でも自分が作ったデモの時点で、"にく にくきゅー"っていうフレーズはあって。みんなでセッションしてるときに、"これいいね、とっておこう"ってことになって。じゃあこれはもう、『HEN 愛 LET'S GO!』のボーナス・トラック的な感じじゃないけれど、肉球の曲にしようと(笑)。でも、そのとき全然俺が歌詞ができなくて、フミがダーッと衝動で書いてくれたのがめっちゃハマりましたね。この間、ライヴでもやったんですけど、評判いいですね(笑)。

-ほかにもTrack.18「Tempo Tempo Tempo」などは、曲自体はシンプルですが、テンポ感と緩急で遊ぶ曲、シンプルさをいかに変化球で聴かせるかの術がありますね。

これは、パーツごとはシンプルでガレージなものとかがあるんだけど、その組み合わせ方で遊んだところはあったかな。で、その遊んだものを、ヤノ(Dr/Vo)がちゃんと叩けちゃうっていうのにびっくりしたけどね(笑)。あ、できちゃったという感じで。これは、『HEN 愛 LET'S GO!』の「Dr Pepper!!!!!」を作ってるときには、曲のアイディアとしてはあったものでしたね。

-そうやって、アイディアはいろいろストックしておくんですか。

そういうことはあるかもな。あと、機材的な話になるんだけど、制作のメインのコンピューターを変えたんですよ。これまでよりも感覚的に曲作りができるようなソフトにして、使い方を覚えたいのもあって夜な夜ないじっていくと、曲ができていたりして。それもあって、自分のやりたいアイディアとか試したいものが、これまでよりも感覚的にできるようになったんですよね。前のシーケンサーだと、エディットするのにもうひと手間、ふた手間くらいあったんだけど、それがなくて――という"サウンド&レコーディング・マガジン"みたいな話になってるけど(笑)。

-曲作りのきっかけとしては面白い話ですよ。

だいぶ、POLYSICSのいろんなアイディアがそこから生まれてきていますね。去年9月にやった2日で100曲のライヴ"ウルトラチャレンジ OR DIE!!!~燃えろ! クアトロ地獄!2日で100曲カブリ無し!!!~"でメドレーをやったときも、その"Ableton Live"っていうソフトがテンポ・チェンジにも順応性があるから、スイスイいろんなことができちゃうというところがあって。

-思ったものが形になりやすくなってるんですね。

そう。"あ、こんなのもできた"っていう自分の想像してないものまでできていたりとか。エディットのひと手間がないだけで、作業は相当スムーズですね。