Skream! | 邦楽ロック・洋楽ロック ポータルサイト

MENU

INTERVIEW

Overseas

A GREAT BIG WORLD

2015年12月号掲載

A GREAT BIG WORLD

Member:Ian Axel(Vo/Pf) Chad King(Vo/Gt)

Interviewer:山口 智男

楽曲の魅力を認めたChristina Aguileraからの申し出によって、共演が実現した「Say Something」の大ヒットによって、無名の新人から一躍、全米トップクラスの人気アクトになったA GREAT BIG WORLD。それから約2年、Ian AxelとChad Kingのふたりからなるピアノ・ポップ・デュオがまさに世界中が待っていた2ndアルバム『When The Morning Comes』をリリース。前作以上のヒット作を作らなければ、というプレッシャーを乗り越え、ふたりが完成させた作品はピアノ・デュオというカテゴリーを打ち破る挑戦が印象に残る意欲作となった。

-2ndアルバム『When The Morning Comes』がリリースされた現在の心境は?

Ian:いろいろな意味でデビュー・アルバムのような気がしているんだ。今回は曲作りとレコーディングにかけられる時間がものすごく限られていたからものすごく集中して作ったよ。1stアルバム(2014年リリースの『Is There Anybody Out There?』)はそうだな、5~8年くらいかけて作ったようなものなんだ。曲によっては結成前に作ったものもあるから、自分たちのことがよくわかっていなかったような気がする。今回は超集中して作ったし、今の自分たちを体現していると思う。自分たちとしては1stアルバムよりも一体感があると思うね。

-ファンの反応はもう、ふたりの耳に入ってきていますか?

Chad:すごくいい反応をもらっているよ。まだツアーはやっていないけど、ラジオ番組(の公開収録)にいくつか出たら、みんなもう歌詞を覚えていて一緒に歌ってくれた。新曲がプレイできてとても楽しいよ。前のアルバムはもうずいぶん長い間プレイしているから、みんなとシェアできる曲が増えるのも嬉しいね。

-新作について質問させてもらう前に、これまでの歩みを簡単に振り返らせてください。もともと、ニューヨーク大学で知り合ったIanとChadがふたりで曲を作り始めたことが始まりでその後、"A GREAT BIG WORLD"に発展したそうですが、ふたりが意気投合したキッカケやふたりを結びつけたものは何だったんでしょうか?

Ian:Chadと出会ったとき、僕は全然歌なんてやっていなかったんだ。曲作りはしていたけど、できた曲をどうすればいいのかわからなかった。一緒にミュージカル向けの曲を書いてくれる人を探していたんだけど、そのとき同じ授業を受けていたChadが曲作りをしていたんだ。ある日半ば強制的にChadに僕の作った曲を聴かせて......強制的に友達になってもらった(笑)。それがうまくいったってわけさ。

-もともと、ソロ・キャリアを追求していたIanがデュオという形でキャリアを再スタートさせたのは、なぜだったんですか?

Ian:Chadに曲を聴いてもらったら、"どうして歌わないんだ? 歌うべきなのに"って訊かれたんだ。で、彼が僕のマネージャーを始めて、僕をソロ・アーティストとしてプッシュするようになった。それが5~6年続いたかな。その間ふたりで曲作りをしているうちに、Chadも曲作りの段階で歌うようになったんだ。となると、"Ian Axel"名義でやっていくのが理にかなわなくなってきてさ(笑)。僕がソロ活動を行っていた間もずっと僕とChadのチームで活動していたんだ。僕はあるレーベルと契約していたんだけど、そのレーベルがなくなってしまったからやり直すことになった。"じゃあバンドをやろう"ってことになって、Kickstarterで資金を募ってバンドを結成したんだ。

-じゃあ、もともとソロといってもデュオ的な活動はずっとしていたんですね。それにChadは裏方にしておくにはもったいない歌唱力ですもんね。

Ian:そう。そうなんだよ。Chadは秘密兵器だったんだ(笑)。

-ソングライター/ミュージシャンとして、どんな音楽やアーティストから影響を受けてきたんでしょうか?

Chad:僕にとって最大のインスピレーションはTHE BEATLESだね。彼らのソングライティングを尊敬しているんだ。あとはソングライターとして優れている人たちに憧れるね。Gavin DeGrawとかRyan Tedder(ONEREPUBLIC)とかSara Bareillesとか......芸術作品みたいな曲が書ける人たち。そういう人たちは丹念に曲を書くんだ。

Ian:僕は映画音楽をたくさん聴いて育ってきたんだ。Danny Elfmanは今でも大好きだね。Tim Burton監督の映画によく曲を提供している人だよ。あとはピアノを弾くシンガー・ソングライターが大好きだな。Ben Folds、Elton John、あとRandy Newman。

-A GREAT BIG WORLDは曲の魅力そのものが注目され、ファンを増やしてきました。そこは誇りに思っているのでは?

Ian:そうだね、僕たちは心がソングライターなんだと思うし、ソングライティングのことをシリアスに考えているんだ。曲作りには時間も労力もとてもかけるよ。神聖なものだと思っているし、曲がすべてだからね。だから、そう言ってくれて嬉しいよ。ありがとう(照笑)。

-曲作りのモットーは? また、それぞれが考えるいい曲の条件は?

Chad:いい質問だね! 僕としては、今まで聴いたこともないような曲を作るようにしている。自分でもいい意味でサプライズできるようなものをね。"おぉ、これは何か新しいしフレッシュだぞ"って。で、もう一度聴いてみたくなるようなものを作ろうとしているんだ。もう一度聴いてみるときには、どこがいいと思ったのかを考える。メロディがいいのか、歌詞とメロディの相性がいいのか、とかね。それが僕の基準かな。サプライズの要素があることだね。

Ian:ちょっと違う答え方をしてみるとすれば(笑)、曲にアプローチするときにできるだけ自分に正直な立場から見るようにすることかな。傷つきやすい心境を歌うことを恐れないこと。そしてそれをシェアすること。Chadと僕はブラザーみたいなものだから隠しごとなんてないし、お互い信頼しきっているから何でもさらけ出せる。だからこのパートナーシップはうまくいっているんだと思うよ。

-バイオグラフィを読むかぎり、とんとん拍子でキャリアを進めているように思えるのですが、実際は?

Ian:誰かにこう言われたことがあるんだ。"一夜にして収めたように見える素晴らしい成功は、実際は大抵10年以上かけて手に入れているものだ"ってね。1字1句正しいかどうかははっきり覚えていないけど、僕たちにとってもそんな感じなんだ。文字通り10年近くかかっているからね。

Chad:そう言われたのを僕も覚えているよ。"10年かかってようやくブレイクするようなサクセス・ストーリーは、一夜にして得た成功みたいに見られるものだ"、みたいな感じだったかな。だよね?

Ian:うん、言葉はよく覚えていないけど、そんな感じだった。でも僕たちは文字通り10年近くかかったわけだから。「Say Something」(1stアルバム収録)もChristina Aguileraが聴いた時点でできてから5年くらい経っていたしね。

-なるほど、ヒットする以前の歴史もかなりあるわけですね。

Ian:そう、ちょっとした歴史があるんだ。あまり多くの人に聴かれていたわけじゃないけどね。でも僕がソロ・アーティストだったころに別バージョンをいくつか出しているんだ。で、A GREAT BIG WORLDを結成したときにもう一度レコーディングしてみようって話になった。それが今聴かれているバージョンなんだ。