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INTERVIEW

Japanese

ヒトリエ

ヒトリエ

Member:wowaka(Vo/Gt) シノダ(Gt/Cho) イガラシ(Ba) ゆーまお(Dr)

Interviewer:沖 さやこ

-ははは。リズム隊もとても細かいことをしていると言っても、聴いている者としてはすごくまっすぐ入ってくるんですよね。

ゆーまお:そうですよね。そう聴こえるところに落とすのが僕の仕事ですから。難しいことは難しく聴こえちゃいけないんですよ。そう聴こえたら、ごちゃごちゃしてるということだから。最近、朝イチとかにヒトリエ聴くと"え、こんな速いドラム俺が叩いてるの!?"とか思うんですよ。でも盤の音を聴くと精神状態を覚えてるので、それを思い出すと腑には落ちるんですけど、マジかーって思うんですよね。"なんでこんなにハイハットの16分がちゃんと聴こえるの?"とか(笑)。

-(笑)ほんとにそうですね。ドラムがちゃんと音を支えてるなと思って。だから以前まではヒトリエの音を支えていたイガラシさんのベースが、動いたり、ルートで弾いたりっていうギャップが綺麗に見えるというか。

イガラシ:あー、そうですね。今までもずっと大事なところはルートで弾いたりしてるんだけど、1曲目と5曲目が入ったことで、ベースがただの壁でいいなと。ルート弾きが一番かっこいいと思ってますからね、俺は。だから賑やかしがうまくなったのかな。ルートが美味しく聴こえるためのおかず、みたいな。だから今回効果的にできたのかも。

wowaka:サウンド・メイキング的な部分も含めて、今回ちゃんと"こうやりたい"というのが最初からあって、その通りに進められた。5曲というサイズ感も、1stアルバムツアーのファイナルが終わって半年間のこのバンドの感じを、濃さも含めて一番伝えられるいい形だったと思います。だからバンドにとってもお客さんにとっても、これが入り口になって欲しいんです。これを踏まえたうえで次の作品、ライヴを想像できるアルバムにしたかったし、そうなったと思う。

-そうですね。全曲聴いてもらいたいです。

wowaka:うん、アルバムのリード曲があってそれ以外の曲という感じのアルバムじゃないんで。だからTwitterで全曲のティザーをアップしたりもしてるし。ライヴの印象から"このバンドの一番いいところはどういうことかな"というところも自分なりにちゃんと考えたし、そのうえでそういうことができた。それは精神論で語るところじゃなくて、各々の技術がすごく上がってるという話だと思うんです。それは一番ないがしろにして欲しくないところなんですよ。みんなうまくなってるから、音楽の説得力はそれで一番上がってると思います。

-じゃあ制作意欲ももっと上がっちゃいますね。

wowaka:うん。だってこんだけできるんだもん(笑)。

シノダ:......また不安が募りますよね(笑)。

wowaka:自分のためにこれだけやってくれる人がいるから、いいものを作ろうというモードにもなっているし。だからいいものも作れてるし。実は、今一番好きな曲がここに入ってないんです(笑)。それより新しい曲があって、そういうものもでき始めてる。調子がいいですね。ツアーも最初から圧倒させるつもりでいきたいし。そういうつもりで今準備してます。

-楽しみにしています。あと最後に......ずっと気になっていたんですけど、wowakaさんにとっての"踊る"という言葉はどういう意味を持っているのでしょう?

wowaka:"踊る"という言葉がひとつシンボル化している部分はあって。僕は、脳みそ通さないで、受け取ったインプットに対して自分の心と身体が反応する部分というのが、人間の生命活動において一番大事だと思ってるんです。それを僕らの音楽の空間で一番それを表現できているのが"踊る"という言葉だと思っていて。だから"お前ら踊れ~!!"というのは僕が考えている"踊る"というのとは全然違うんです。そうじゃないところで"各々が自由に生きていていいんだよ"って。動いてもいいし、動かなくてもいい。そこに対してひとつ素直になる――そういう印象で使ってます。それを言いたくて、このアルバムを作った......というのもひとつありますね。

シノダ:よく俺ライヴ中に"踊れ~!!"っ言ってますけど大丈夫ですか......?

wowaka:それも含めての反応なので、大丈夫です(笑)。それに対してどうするかは、お客さんも僕らも自由だから。

-wowakaさんは制作で頭もめちゃくちゃ使うけど、そこには必ず譲れない芯の部分に"心"があるなと思っていて。そのどちらも溢れ出している感じが、私が感じるヒトリエの魅力のひとつでもあるので。なので"踊る"という言葉には、それが詰まっているような気がしたんですよね。

wowaka:僕はすごく考えて作るけど、最終的にアウトプットの着地点としてやりたいことは完全に頭を通さない部分なんです。そこが違うのが、自分でもややこしいなと思ってるんですけど、でもその手段が少しずつ掴めてきてるのかな......と最近思ってますね。



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