Skream! | 邦楽ロック・洋楽ロック ポータルサイト

MENU

INTERVIEW

Japanese

BLUE ENCOUNT

2015年05月号掲載

BLUE ENCOUNT

Member:田邊 駿一 (Vo/Gt) 江口 雄也 (Gt) 辻村 勇太 (Ba) 高村 佳秀 (Dr)

Interviewer:石角 友香

フェス・キッズ的なリスナーも、どこか生きづらさを感じている人にもダイレクトに届いた1stシングル『もっと光を』から約4ヶ月。早くもリリースするシングルは今春復活したアニメ"銀魂゜"のオープニング・テーマという、さらなる広がりを予感させる楽曲だ。常に悩み、ファンとともに成長してきたBLUE ENCOUNTがこの曲で再認識したバンド像とは一体どんなものなのだろうか?

-前作『もっと光を』リリース後の手応えを聞かせてもらえますか?

田邊:そうですね。ライヴに来てくれる人が確実に増えましたね。1月に『もっと光を』をリリースした日に恵比寿LIQUIDROOMでワンマンやったんですけども、そこですごくみんなが歌ってくれて。もう、中音のスピーカーよりでっかい声が返ってきたり。今までもそういう曲はあったんですけど、さらに今、みんなが一緒に歌いたいんだということがわかって。この曲がスタート・ラインだと改めて思わせてくれましたね。そうやって、今まで以上に浸透度が高い曲なんで、それに僕らが負けないようにしっかりと発信していかなきゃいけない。みんなに知ってもらう曲って、さらに僕らが踏ん張ってやって行かなきゃいけないんだなってわかったというか、出してわかったというか。今までは出して育てていくっていうのが多かったんですけど、出たときからみんなが待ちわびてたようなものって、今までは少なかった気がするので、これからもそういう曲を生み出し続けないといけないですし、ライヴはもっともっとその何倍もそのパワーを発さないといけないと思いましたね。

辻村:ライヴでのイントロとか、田邊のMCとかがよりスッと入りやすくなったというか。ちゃんとみんな受け入れてくれてたり、田邊の言葉でお客さんが頷くタイミングが同じだったり。来てくれる人は、例えば仕事終わりとかに、いろんな自分なりのビジョンを描いて、ライヴハウスで田邊の言葉とか俺らの演奏で答え合わせしてくれてんだなって、すごく思いましたね。

-そしてメジャーに来たらこういう活動するでしょう!ってか、来た甲斐のあるシングルがまたリリースされます。

一同:ははは! 田邊:そうですね。今回はまずCDから発信という楽曲ではあるので、『もっと光を』とまた違うチャレンジなんですけど。この「DAY×DAY」という新曲は、"銀魂゜"の制作スタッフの方々が去年12月のワンマンに来てくださって、それでお話をいただきまして。それからもうとにかく......もうホントに嬉しかったので、いかにその世界を僕らが崩さずに彩るか逆にすごく迷ったんですよ。タイアップという言葉の重みというか。何かいろいろ言われるのかな?とか。最初は僕らが勘ぐって、あらかじめ聞こうと思って。できてから何か言われたら凹むから(笑)。

-リスクヘッジしますねぇ(笑)。

田邊:はい(笑)。でもそんなの全然、考えすぎだったというか。"BLUE ENCOUNTの新曲を聴きたい!"みたいな感覚で言っていただいて。僕らもちょうど、MCで言いたいことをさらに曲そのもので伝えられればなぁというふうに思ってた矢先で、こういうチャンスをいただいたので。だったら僕らが等身大で思ってることを書こうと思ったんです。

-"銀魂゜"の内容ともリンクもしたいという思いもあったと思うんですけど、みなさんの中であの作品はどういう存在ですか?

田邊:単行本も高校のときから読んでましたし、やっぱ多感な時期にスッと入ってくるメッセージとか、やっぱりこう、最初から重たいメッセージじゃないんですよね。最初にクスッと笑わす。ギャグがあったりとか、ちょっとシュールな部分があったりとか。それで"面白いな"と思って、"これどうなるんだろうな?"、で、エピソードのラストの方になるとちゃんとまっすぐな言葉が載ってて。で、それよく考えたら、BLUE ENCOUNTのライヴのやり方なんですよ。最初から語るような人より、面白いっていうか、そういう人じゃないと心開けない自分もいるんですよね。だから結果的に今までBLUE ENCOUNTのやってきたライヴのやり方がすごくリンクした部分があったので、そういう意味でも、僕らの曲でオープニングを飾るのであれば、僕らは自分たちを隠す必要はないなと思いましたね。なので、より、"この曲であるべきだな"と。

-ちなみに"銀魂゜"の思い入れが1番強い人は誰ですか?

高村:たぶん、僕だと(笑)。公言してるんですけど、実はアニメが大好きなんですね。アニメ好きだからこそ、オープニングをやる責任の重大さは感じてましたし、いろんな作品観て、正直"あんまりオープニング合ってないな"とか思ったりすることもあるんですよ。いち視聴者として。でも僕らがその立場になったときに少しでもたくさんの人に"この銀魂のオープニングはブルエンで良かった"と言われるようにって思いは、メンバーの中で1番強かったんです。でもその期待にきっと応えられるなって曲を田邊が作ってきてくれて、"よし、これなら行ける"って自分の中でも納得できて。で、それを提示して"銀魂゜"のチームの方も認めてくれて、こうやって世に出すことができて。

-歌詞の内容はエモーショナルでしみる内容ですが、サウンドはソリッドでハードな部分もありますね。

田邊:そうですね。BLUE ENCOUNTとしても新しい曲、となったときに、今まで通りよりは、またしっかり挑戦していきたいというのはあったので、今回、初めてサビで転調したりとか、真ん中でモロにミクスチャー系のものを持ってきたりとか。タイアップだからこそ自由にやりたいというのもありまして。で、歌詞で"あなたを守りたい"と言わせてもらったのも、今回アニメの主題歌にしてもらって、僕らが学生時代とかにアニメや漫画を観てたときに、まぁほんとに......僕が特殊なんですけど、孤独な時間がすげぇ多かったというか。ま、そのせいで学校も結局辞めたんですけど。そのころから音楽で生きていきたいとか言っていて、異端児というか"あいつ何考えてんだかわかんない"みたいな感じの扱いだったので、結果、常に孤独を感じてたときにやっぱ音楽が僕の中で絶対的な存在だったんですね。逃げ道でもあり、ヒーローでもあり。そう考えたとき、今アニメを観ることで自分の孤独を勇気に変えている人たちに向けて、"僕らの音楽でも守れるんじゃないかな?"と思ったんですよ。やっぱり「もっと光を」で"あなたの隣にいたい"って歌って決意したからには、"今度はどう一緒にい続けるのか?"ってなったときに僕らの場合は僕らの音楽で、悲しいときはもっと涙を流せるようにとか、ひとりを感じてるときはベタだけど"ライヴに来たら俺らがいるよ"と思ってくれるように、とか思うんですよね。