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INTERVIEW

Japanese

THE TON-UP MOTORS

2015年02月号掲載

THE TON-UP MOTORS

Member:上杉周大(Vo)井上仁志(Gt)長谷川雄一(Ba)堀内俊聡(Dr)

Interviewer:岡本 貴之

昨年、前代未聞のライヴ・ツアー"北海道179市町村ツアー"を敢行した4人組ソウル・ロック・バンドTHE TON-UP MOTORS。札幌テレビ放送制作のバラエティ番組"ブギウギ専務"への出演や北海道日本ハムファイターズの公式球団歌・公式応援歌を歌い北海道で抜群の知名度を誇る上杉周大(Vo)を擁する彼らのメジャー2ndアルバム『KEEP ON STANDING!!』は、市井に生きる人々の声を代弁すると共に彼ら自身の新たな決意を表明した作品となっている。ツアーのエピソードも交えながら今年の活動について話を訊いた。

-昨年4月から年末まで"北海道179市町村ツアー"を行われましたが、東京に拠点も移っていますし、メジャー・デビューしたばかりにも関わらず北海道を中心にツアーを行った理由を改めて教えてもらえますか?

上杉:いろんな理由があるんですけど、そもそもの発案者は堀内なんです。

堀内:メジャー・デビューもしたし、今後どうしたらいいか考えたときに、上杉君がもともと北海道でTVの仕事をしていることもあって、もしかしたら僕らだったら世代の幅を超えて北海道の一家に1枚CDがあるような状況が作れるかもしれないと思いまして。タイミングとしては今しかないかな、ということもあって話し合って始めたんです。

上杉:そうだね。それともうひとつはライヴ・バンドとして改めて地力を付けるという意味合いもあって。まあやっぱり、堀内だけが道外出身者なので、北海道が179市町村という膨大さがあるということもあんまり知らずに言えたんだと思います、今思えば(笑)。

堀内:(笑)はい、そうです。みんな"えっ!?"ってなってましたから。

上杉:それはすごいことだぞ、と。読んでいる方には伝わりにくいかもしれないですけど、本当にとんでもないところなんですよ、北海道っつうのは! 場所によっては、次の建物がある所まで50km以上離れているとか。でも結果、やってよかったなと心から思います。

長谷川:北海道出身のバンドって沢山いますけど、北海道を代表するバンドになりたいなと思っていて。その中で全179市町村というのはたぶん北海道出身のバンドでも誰も回ったことがないと思うんです。それができたのでこのツアーを回ったことは自信になりましたね。

-最近は北海道出身のバンドが東京でも活躍していますけど、意識しますか?

上杉:上の世代の北海道出身の方々がやっぱり人間としても魅力的な方ばかりで。怒髪天とかまさにそうなんですけど、増子さんにもよくしていただいたり、そういう先輩に刺激を受け、助けられる度に、やっぱり自分らも下の世代に対して真似する訳ではなく、カッコいい先輩じゃなきゃいけないなという気持はありますね。

-北海道出身バンドとしてのアイデンティティというか。

上杉:たぶん、みんな持っているんじゃないですかね? 北海道出身のバンドマンは。やっぱり言われますもん、上京したての右も左もわからないときも、例えばライヴハウスの店長さんなんかに"あ、北海道なんだ!?その感じわかるわ"とかよく言われてましたからね。

-ツアーのブログを拝見しましたけど、最初から最後までお客さんがたくさん入っていましたよね。

長谷川:そうなんですよ。

上杉:いや~、嬉しかったですね。

-そしてファイナルのZepp Sapporoはソールド・アウトということで大成功だったようですね。ツアーを回ってきた中でいろんなエピソードもあったと思うんですけど、それぞれパッと思い出すことがあれば教えてもらえますか?

上杉:札幌から遠く離れた村とか町にも当然行ったんですけど、お年寄りや年配の方もいらしていて、ライヴ後に物販で握手とかするんですが、そのときに"生まれて初めてこういうコンサートに足を運んだ"と直接自分に言ってきてくれる方もいて。感想を聞いたら"こんなに楽しいものだと思わなかった"って言ってくれて、本当にこのツアーをやってよかったなと思いました。そういう年配の方に限らず、生のライヴを観るという最初のきっかけになれてるんじゃないかなという意味でよかったなと。やっぱりみんな、"ここまでなかなか来てくれないもん"って口を揃えて言ってましたからね。