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INTERVIEW

Japanese

赤色のグリッター

2014年11月号掲載

赤色のグリッター

Member:佐藤 リョウスケ (Vo/Gt)

Interviewer:沖 さやこ

COUNTDOWN JAPAN 13/14出演&CDリリースを目指すアマチュア・アーティストのためのコンテスト"RO69JACK 13/14"と、スペースシャワー主催オーディション"Day Dream Believer"にてグランプリを獲得し、大型フェスに出演するなど、その名を耳にしている人は多いかもしれない。赤色のグリッター。千葉県柏市にて結成された、平均年齢19歳の4ピースだ。現在のメンバーになってから約1年4ヶ月、初の全国流通盤『傘から見た景色』から約5ヶ月という驚異的なスピードでリリースされる2ndミニ・アルバム『世界は赤色』には、より音楽へと身を寄せる4人の決意が漲る。全6曲が訴えかける"伝えたい"という強い想い。その正体をフロントマンの佐藤リョウスケに訊いた。

-赤色のグリッターは2012年12月に佐藤さんとギターの鈴木陸生さんを中心に千葉県柏市で結成されたそうですね。まず佐藤さんがバンドをやろうと思ったきっかけは?

お姉ちゃんがメロコアとかが好きで、貸してもらったdustboxのCDを聴いて"やべえ!"と思ってバンドが好きになって。それが中学3年生くらいのときです。そこでバンドをやることに興味を持ち始めて、高校2年生のときにたまたまレンタル屋さんでGOOD ON THE REELの無料レンタル盤があって。無料だから聴いてみようかなと思って借りてきて、それで千野(隆尋)さんのヴォーカルとかに、単純に"すごい!"と思って......。ライヴにも行って、メンバーの皆さんとも物販とかで話せたりもしたので、自分がバンドをやっていつか対バンできたらな......とそのころから思っていたんですけど、今年対バンできました(笑)。

-夢が叶う速度が速い(笑)! それでまず前身バンドを結成なさるんですね。

それでギターを買って――それが今も使ってるギターなんですけど――真剣に音楽始めようかな、と思って。普通は最初コピーから入るかもしれないんですけど、やりかたがわからなかったし、その人(※コピー対象のバンド)には敵わないなと自分を比べちゃうところがあったので、コピーはやらずに、最初から自分の作った曲を演奏してて。で、その前身バンドが解散して、ギター(の鈴木)だけが残って。で、高校で隣の席の女の子に"新しくバンドを組むんだけど、どんな名前がいいかな?"と言ったら、彼女もダンス・グループの名前を決めなきゃいけなかったみたいで、その名前の候補に挙がってたものを僕に教えてくれたんです。そこに"グリッター"があって、"グリッターっていいんじゃない?"と言われて、僕もそれをすぐ気に入って。でもグリッターだけだとな......と思って何かをくっつけたいなと思って、なんとなく色をくっつけることにして。青色とか、緑とか、淡色とか漆黒とか......(笑)。別に赤が好きというわけではないんですけど、グリッターと言えば赤じゃないかな? と、結果的に1番しっくりきたのが"赤色"だったんで、この名前にしました。

-そして高校3年生、2013年7月に現在のメンバーに。

前のベースも他のバンドをやっていて忙しくなって辞めてしまって。丁度そのころ俺らはオーディションを受けてて。二次審査に通ったのにベースがいなくてどうしようと思ってたときに紹介してもらったのが明日香なんです。それでドラムは将来他に目指したいことがあると言って辞めて、それで初ライヴをした柏616というライヴハウスの店長にクラカズ君を紹介してもらって。時期的に"受験勉強が終わったからもう一度バンドをやりたい"と彼も結構いろんなバンドから引っ張りだこだったんです。でも結果的に僕を選んでくれて。......それまでメンバー・チェンジが激しくて、結構嫌になっていたんです(笑)。僕はバンドを始めたころから真剣に音楽をやろうと思っていたんですけど、やる気がない人もいて。こっちは遊びでやってるんじゃないんだぞ、絶対に売れてやる!と思って。だからそういうメンバーが欲しくて。で、今のメンバーになったときに"あ、もうメンバー・チェンジはないだろうな"と漠然と思ったし、この4人でやっていきたいと思いました。

-それだけ4人のグルーヴがしっくりきたということですね。そしてその直後にCOUNTDOWN JAPAN 13/14出演&CDリリースを目指すアマチュア・アーティストのためのコンテスト"RO69JACK 13/14"にエントリーし、見事グランプリを獲得なさる。

クラカズ君がRO69JACKの話を持ってきたんで、丁度そのときにレコーディングして2曲できてたので"じゃあこの2曲で応募しといてください"と彼に全部任せて(笑)。で、一次審査発表のときにいつまでたっても名前が出てこないので、やっぱり落ちてるのかなー......と思ってたんですけど(笑)、一次審査発表の最終日に、あ、赤色のグリッターって書いてあるー......って。まったく通った実感がなかったですね。そしたら二次審査も通って"え?"と思っていたのに、優勝して。自分たちよりうまいバンドもいっぱいいるし、聴いたことあるバンドもいるし、まさか自分たちが入賞するとも思っていなかったんで、間違いじゃない!?と思いました(笑)。でも周りの人が育ててくれたり、RO69JACKは聴いてくれた人たちの投票もあって、みんなのお陰で有り難いことに優勝を頂けて。このメンバーになったのも、いろんな人たちのお陰なので。優勝できたのは自分たちだけの力ではないなと思います。そこからいろいろ変わっていきました。

-その4人になってから半年も経たずに、おまけに現役高校生でCOUNTDOWN JAPANに出演とはかなりのスピードですよね。そのときバンドはどういう状態でしたか?

驚きばっかりでした。無名のバンドがいきなり賞金も頂いて、何に使えばいいのか全然わからなかったし。それでCOUNTDOWN JAPANなんて、TVに出てるシンガーも出演してるところに出るなんて、いやいやいや......って(笑)。でも僕はステージであんまり緊張しない方なんで、本番は"やってやろう!"という気持ちはありましたね。

-そしてスペースシャワー主催オーディション"Day Dream Believer"でもグランプリを獲得し、大型フェスに多数出演。今作『世界は赤色』は、初の全国流通盤『傘から見た景色』から約5ヶ月というスピードでのリリースです。

スケジュールは大変でしたけどいい作品ができましたね。前作は高校生のころに作った5曲を入れてるので、原液みたいな濃い部分が詰まったアルバムで。だから赤色のグリッターというよりは、僕そのものみたいな作品だと思うんですね。もともと"世界は赤色"というタイトルは1stアルバムに付ける予定だったんですよ。それで今回の作品に収録されてる「世界は赤色」という曲ができたんですよね。だから1st出したときにはほとんどの曲があったんですよね。「愛の舌打ち」や「指切りげんまん」とかは高校時代からあった曲で、「君に会いに行く」と「小さな瞳」は1stをリリースしてから作った曲です。そういった面では、『世界は赤色』に入っているのは"俺"と言うよりは"赤色のグリッター"――4人の渾身の一撃というか。今4人が1番自信を持っている曲を詰めてます。