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INTERVIEW

Japanese

ビレッジマンズストア

2014年05月号掲載

ビレッジマンズストア

Member:水野 ギィ (Vo) 加納 靖識 (Gt) Jack(Ba)

Interviewer:岡本 貴之

-家の中では煮詰まっちゃうから外に出て歌詞を書かなきゃいけないって思ったんでしょうか。

水野:部屋が凄く大好きなんで(笑)、部屋だとただ好きなことだけしちゃうんです。(外で書くことで)自分がどれだけ狭いところから世界を見てたのかなと思ったし、そこじゃないところからじゃないと見えないこともあって。家で書いてもあんまりうまくいかなくて、色んなところで書いてるうちにファミレスに(笑)。名古屋の栄の大通りにずっと座って書いてたりもしてたんですけど、寒いだけだったし(笑)。

一同:(笑)

-"錦通で右も左もおんなじ顔して"というのはその時に名古屋で書いたんですね。

水野:それまで地元にいたんですけど、"これじゃ駄目だ"って思って1人で覚悟を決めて名古屋に出てきて。でもその時に楽しすぎて帰りたくなったんですよ。周りが凄い輝きすぎていて。

-"日々はね有刺鉄線の中に全部あるよ"という歌詞はそういう街の中を描いているんでしょうか?

水野:名古屋から自分の家の方を見ると山が見えるんですよ。そこに鉄塔があったり電線が張ってるんです。地元から出てきて帰り道を自分でわざとなくしたということを有刺鉄線に置き換えたんです。

-『刃の上を君と行く』というタイトルはどんなことを意味しているんですか?

水野:自分が今いる状況を客観的に見た時に、細くて長くて鋭い、ちょっとバランスを崩したらバラバラになってしまうような道を自分が行ってるんだなという思いがありまして。でも俺らだけじゃなくてみんな1歩間違えばバラバラになってしまう生活をしているんだなと思って。その道をみんなと一緒に行きたいなという気持ちです。

-アルバム全体に猛スピードで駆け抜けていくようなライヴ感がありますけど、それは意識していましたか?

水野:意識してました。俺はいつもライヴが1本のストーリーだと思っているんですけど、ミニ・アルバムでも同じだと思っていて。最初に「夢の中ではない」で飛び起きた後から始まって、「眠れぬ夜は自分のせい」「お試し期間は終わった」まで、いろんなことを思いながら1日が終わって、それでまた1曲目に戻るというのを出したくて。

-「車上A・RA・SHI」という曲がありますけど、実際に車上荒らしにあったとか?

水野:いや被害にはあってないんですよ(笑)。ただ色んなバンドの方が車上荒らしにあっているのは知っていて。

-結構被害にあった方多かったですよね。

水野:ありましたよね。自分たちはサービス・エリアで機材車のキーを閉じ込みしちゃったんですよ。ライヴの日だったんで"ヤバイヤバイ、こんなのすぐ開けられないでしょ!?"って慌てたんですけど、JAFの人が来たらどこにでも手に入るような道具で2分くらいですぐ開いたんで、"こわ~い!"って思って(笑)。

一同:(笑)

水野:今まで車上荒らしに遭う人のことを、管理がなってないんじゃないかと思ってたんですけど、これは違うなと(笑)。その時一気に盗まれた人の気持ちになってしまって。今まで盗まれた人たちの怨念を晴らすために作った曲です(笑)。

-「地獄のメロディ」は先程おっしゃったように水野さんの心情が綴られている曲ですけど、曲調はこのアルバムで1番ポップですよね。意図的にギャップを作ったんですか?

加納:そうですね。歌詞は決してポップじゃないし棘があるんだけど、それを組み合わせると面白いと思いまして。

水野:サウンドはモッズ的ポップを意識したんです。

-僕は「眠れぬ夜は自分のせい」が1番好きなんです。サビに昂揚感があって凄く良い曲ですよね。この曲は既にライヴでも演奏しているんですか?

水野:ああ、ありがとうございます。自分もこの曲好きで(笑)。これをライヴでやれたらメンバーの気持ちが変わるなと思って。