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INTERVIEW

Japanese

SWANKY DOGS

2014年02月号掲載

SWANKY DOGS

Member:洞口 隆志 (Vo/Gt) 川村 聡 (Ba/Cho) 長谷川 快人 (Dr/Cho)

Interviewer:沖 さやこ

盛岡発の3ピース・バンド、SWANKY DOGSが初の全国流通盤であり初のフル・アルバム『何もない地平線の上から』をリリースする。ex. No Regret Lifeの小田和奏をプロデューサーに招き制作された同アルバムは、6年間のバンドの歴史と、盛岡での生活があってこそ完成したもの。地元で地に足の着いたバンド活動をしていたことが窺える、とても誠実なアルバムだ。メンバー全員に、バンドの生い立ちやリリースまでの経緯、盛岡でのバンド活動などを語っていただいた。

-皆さん同い年ということですが、出会いは高校や中学校なんですか?

洞口:いや、出会いは地元の盛岡Club Changeというライヴハウスです。高校のときにそれぞれ違うバンドをやっていて、Changeの昼のイベントに出ていたりして。でも大学受験くらいの時期になると、他のメンバーがバンドを辞めたりもするようになって......ぼけーっとバンドだけやりたい奴らが余ってて(笑)。バンドで飯を食うくらいの意気込みがある奴らがなかなかいないんですけど――そういう気持ちを持っている奴らが少ないなかで、どうしてもバンドがやりたい奴らがぎゅっと集まった感じですね。いまこのバンドになって6年目で、ベースが入ってからは3年目です。

-音楽性は結成当初から決まっていたんですか?

洞口:僕が曲を作ってるんですけど、それぞれの好きな音楽がそれ程離れていないというか。僕はHi-STANDARDのコピー・バンドから始めたりして、ドラムはELLEGARDENがすごく好きでバンドを始めて、ベースは青春パンク系をすごい聴いてて。みんなメロディがあってロックでパンクな音楽が好きだったから、僕が持ってくる曲を違和感なくやる根っこはあった気はします。

-でもSWANKY DOGSの音楽はハイスタでもエルレでも青春パンクでもないですよね。

洞口:そうですね(笑)。うちの母親がチューリップやオフコースが好きで、小さい頃に家でそういうものが流れていたから、いわゆる90年代のJ-POPのメロディみたいなものが体には染み込んでるのはあって。それでメロコアに影響を受けてバンドを始めた途中で、LOST IN TIMEとかLUNKHEADみたいな、日本語でエモーショナルな歌詞が入っている音楽に衝撃を受けたので......ロックなサウンドにはしたいんだけど、日本語詞でメロディがちゃんとあるという音楽性に、いまはなっていると思います。

長谷川:高校時代から彼は暗いし、何考えてるのかわかんなくて(笑)、あんまり盛岡の高校生バンドマンにいないタイプというか。それでバンドを組むことになったときはすげえ仲良かったわけでもなかったから"大丈夫かな?""どういう感じでやるのかな"と少し不安で。でも僕も洞口が聴いているLOST IN TIMEやLUNKHEADみたいな、まったく聴かなかった分野も聴くようになって。それで曲を作っていくうちに仲も少しずつ良くなって......音楽性も定まってきて、楽しいなと思うようになって。

川村:僕はこのバンドに途中参加なんですけど、前のベースがいたときも結構SWANKYのライヴを見てたんですね。そのときから"この歌詞とこのメロでベース弾けるのずるいな"と思っていて。だから洞口から電話が来て加入の話をされたときに、すぐ"わかった"って返事をして。そこからLOST IN TIMEを聴き出して。それまでパンクばっか聴いてたから、がっつりな歌もの系を一切聴いてこなかったんですけど(笑)......でもすんなり入れて。それでいまに至りますね。

-地元のライヴハウスで、いま名前が出てきたLUNKHEADや、a flood of circle、グッドモーニングアメリカなど、著名バンドとも対バンなさっているんですよね。

洞口:僕らくらいのレヴェルのバンドだと東京だといっぱいいて、ジャンルによって出られるライヴハウスも分けられてしまったり、そういうジャンルのイヴェントにしか出られなくなってくるところも多いと思うんです。でも盛岡にいると、地元のバンド数が少ないのもあるし、ライヴハウスの数が少ないのもあるんですけど、長いこと頑張ってライヴをやっていたらツアー・バンドが来たときにそのバンドに当ててもらえるんですよね。だから僕がLUNKHEADが好きなのを地元のライヴハウスの店長さんやお世話になっている人が知っててくれて"じゃあお前らオープニング・アクトで出すから頑張れ"と出させてくれたり。フラッドも"お前らにはこういう要素も絶対に必要だから一緒のステージに立って勝負してこい"と言われて出させてもらったり。その上で地元だと僕らも集客がある程度できるから。